56)白尾山 749m : 2023年5月20日 
 白尾山は美山五山の一つ。かやぶきの里で有名な北集落の北西にある。五山の中では、八ヶ峰は関西百名山としてよく知られている。その他には中山谷山、平尾富士などがある。白尾山頂からは伝統建築物群保存地区に指定された『かやぶきの里』が一望できる。美山町全域は京都丹波国定公園に指定されている。この時期に咲くベニバナヤマシャクヤクの公開日に合わせ、5月の例会を実施した。

白尾山
登山口近くの川べりの空地(9:13)−谷筋取付き(9:22)−スギの倒木・渡渉−引き返しポイント(9:50)−駐車場所(10;22)
行動時間:1時間9分 歩行距離:1.9q 累積登高:96m

 大阪グループと滋賀グループが道の駅『美山ふれあい広場』で集合する。滋賀グループが一足早く到着した。大阪や滋賀は天気が早めに回復していたが、美山地区は霧雨が降っていた。YAMAPの3月下旬の記録から、青谷コースを歩いた人が倒木と渡渉でつまずき、途中で引き返していた。ビジターセンターで確認するも情報は得られず、予定通り青谷から白尾山を目指した。由良川にかかる橋のそばの空地に駐車し、5人が出発した。天気は相変わらずで、一人を除きジャケットを着用する。
端を渡り、竹林から谷筋に入る。前日の雨、今日の霧雨と靴はすぐに濡れてしまう。花らしい花はなく、すぐにスギに倒木が行く手をふさぐ。それほど難儀することなく歩けた道も、次第に大木のスギが邪魔をして、乗り越えたりと苦労する。渡渉があり、水かさはそれほどでもないが、岩は滑りやすく、注意ぶかく渡った。そのうち足元を見ると、ヒルが靴やズボンの裾に取付いている。払いのけながら進むが、楽しくない歩きになる。
障害物はその後も続き、急な勾配のところも出てくる。もうすぐ谷筋を脱出する頃に、後方から引き返しますと声がかかる。もう少しと励ますが意志は固く、後を追うように皆が引き返す。山頂までは半分も来ていないがあまり抵抗感なく引き返した。ヒルはその後も我々を悩ませ、吸血被害も出る始末だった。駐車場所ではまずはヒルの被害確認、取付いたヒルを取り除く。半分真剣、半分苦笑いしながらのあと始末だった。この後、ベニバナヤマシャクヤクの鑑賞会場に向かった。


ベニバナヤマシャクヤク鑑賞
駐車場(10:56出発)−鑑賞散策−駐車場(11:35)
 行動時間:38分 歩行距離:943m累積登高:32m
 観察会の案内に従って会場の駐車場に向かう。参加費を支払い用意された地図を片手にスギ林の中の林道を歩く。係の人の指示に従い期待にワクワクしながらだったが、開花している花はほとんど皆無、皆つぼみだった。スギ林の中で日陰、生育環境が悪く、株にも元気がないようにも見える。持参の一眼レフも活用できないまま、時間を取ることなく進む。1週間前、霊仙山でヤマシャクヤクの大群落を見てきたばかり、つい愚痴が出る。主宰者は、4、5月の異常高温で開花が早まると読み間違ったようだ。スギ林の日陰の中は思ったほど影響を受けなかったらしい。散策コースの最後でクリンソウを見ることができたが、期待外れのままで駐車場に戻った。その後は、かやぶきの里を見学することにした。ヒル被害や期待外れのベニバナヤマシャクヤクのおかげで、見学予定だった蓮如の滝を忘れてしまった。
 

クリンソウ

美山かやぶきの里
有料駐車場(11:52)−かやぶきの里散策−稲荷神社(12:09〜12:43、昼食)−鎌倉神社(12:50) −駐車場(13:07) 
行動時間:1時間14分 歩行距離:1.3q 累積登高:32m
土曜日とあって駐車場は車でいっぱいだった。二輪車も多い。ふれあい広場でも二輪車が多かったが、ライダー憧れの一帯なのだろう。子供ずれのファミリー、外人観光客、高齢者、観光地特有の雰囲気だ。かやぶきの里は、以前、佐々里峠の小野割山に登った帰りに寄って以来となる。白川郷にはとても及ばないが、かやぶきの家は日本の原風景だ。昨日の19日(金曜日)は放水イベントがあったそうで、駐車場も予約制だったらしい。もらったパンフレットを見ないままで流れに任せて歩く。撮影どころもそこそこある。天気は変わらないままで、時折ぱらつく。昼時、まずは昼食の場所探しになる。樹齢400年、トチの木がる稲荷神社で腰を落ち着けることができた。持参のおやつを分け合い、ひと時をすごす。その後、流れに沿って、美山民族資料館、ちいさな藍美術館のそばを通り、かやぶきの里を見下ろせる鎌倉神社にお参りした。その後集落内を歩き、駐車場に戻った。今日の予定は早々と終わり、大阪組と滋賀組が別れて帰路についた。
  

トチの木
行程MAP(YAMAPより引用)

(国土地理院の地図を引用) 

作成日:2023年5月24日