11)ジャコウアゲハ チョウの図鑑に戻る
 ジャコウアゲハ(麝香鳳蝶、麝香揚羽、学名: Byasa alcinous または Atrophaneura alcinous)は、チョウ目アゲハチョウ科のチョウの一種。 和名は、雄成虫が腹端から麝香のような匂いをさせることに由来する(成分はフェニルアセトアルデヒドであることが判明している)。
成虫は、前翅長45mm-65mm、翅を大きく開くと約10cmほど。他のアゲハチョウに比べると、後翅が斜め後方に細長く伸びる。成虫は雌雄の判別が容易で、雄の翅色はビロードのような光沢のある黒色だが、雌は明るい褐色である。 幼虫は、ナミアゲハなどとは違い、終令になっても黒いままで、形も全体に疣状の突起に被われ、ずいぶん異なった姿をしているが、つつくと臭角を出す点(他のアゲハ類と違い、臭角は少ししか出さない)は同じである。
 成虫が発生するのは春から夏にかけてで、その間に3-4回発生する。成虫は日中の午前8時ごろから午後5時ごろまで活動するとみられる。 川原や荒地などの明るい場所や生息地の上を緩やかに飛ぶ。河川付近によく見られるのは、そこが食草の一つである草本のウマノスズクサの成育環境であるからで、畑の生垣付近などウマノスズクサの成育環境があれば見られる。また、木本のオオバウマノスズクサを食草とする地域では、オオバウマノスズクサの生育環境である山林の林縁部、渓谷などで本種が見られる。
 幼虫はウマノスズクサ類を食草とする。食草を良く食べ、食草がなくなると共食いをすることもある。 冬は蛹で越冬し、この時期の蛹は数か月羽化せずに過ごす。暖かい時期の蛹は1-2週間ほどで羽化するが、ときに長期休眠する蛹もある。
 ジャコウアゲハ類が食べるウマノスズクサ類は、毒性のあるアリストロキア酸を含み、ジャコウアゲハは幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積する。この毒は一生を通して体内に残るため、ジャコウアゲハを食べた捕食者は中毒をおこし、遂には捕食したものを殆ど吐き出してしまう。一度ジャコウアゲハを捕食して中毒を経験した捕食者は、ジャコウアゲハを捕食しなくなる。 このため、ジャコウアゲハ類に擬態して身を守る昆虫もいくつか存在している。(ウイキペディアより引用)

 もともとは南のチョウであったが、温暖化に伴い、自宅でも見られるようになった。ウマノスズクサが食草で、外来種のホソオチョウと競合し、ある種の保護団体からは問題視されることがある。確かに、撮影に赴くと両方を観察する。両方ともタフな種で、あまり神経質になることはないというのが私の見解である。
  
 2012年5月10日 石垣島
  
   2015年4月26日栗東市
  
  2015年6月2日 同栗東市
 
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作成日: 2019年7月14日