131)アサヒヒョウモン: チョウの図鑑に戻る アサヒヒョウモン(旭豹紋、学名:Clossiana freija)は、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ヒョウモンチョウ族に分類されるチョウの1種。北極圏を取り巻く ように広く分布(周極要素と言う)するが、日本では北海道大雪山系だけに分布する小型のチョウである。 特徴であるが、成虫の前翅長は20mm前後。大型のシジミチョウくらいの大きさで、日本産ヒョウモンチョウ類では最小種である。体は褐色の長い毛に 覆われる。翅の表側は黄色地に黒の斑点があるが、翅のつけ根は褐色で毛深く、後翅の褐色部分は中央部まで及ぶ。前翅の裏側は黄色だが後翅の 裏側は赤褐色で、つけ根に三角形の白斑、中央部に白い縦帯、外縁に三角形の小さな白斑がある。これらの白色部は黒で縁取られる。北ヨーロッパ からシベリア、アラスカ、カナダまで、北極圏周辺部の寒帯域に広く分布するが、ロッキー山脈など亜寒帯域の高山にも隔離分布する。これらはライチョ ウなどと同様で、氷河期に分布を広げたものが温暖化で高山だけに生き残った遺存種と考えられている。北海道・大雪山系もその隔離分布地の一つで 、日本の他地域では見られない。分布域の中でいくつかの亜種があり、このうち大雪山のものは亜種 C. f. asahidakeana Matsumura, 1926 とされている 。和名、亜種名とも大雪山の主峰・旭岳に由来する。大雪山では成虫は年1回だけ、7月-8月に発生する。岩場や草原上を飛び、短い夏に咲く各種の高 山植物の花を訪れる。幼虫はツツジ科のキバナシャクナゲ、ガンコウラン科のガンコウランなどを食草とする。大雪山系の生息地は隔離分布地として重 要だが、生息地は狭い範囲に限られ、わずかな環境の変化で絶滅する危険がある。日本では1965年に種指定の天然記念物に指定され、採集は禁止 されている。(ウイキペディアより) アサヒヒョウモンは大雪山系や十勝連峰の高山域にしか生息しないため、撮影には苦労する種の1つである。大雪山の周辺の林道で稀に観察できる といった話を聞くが、実際のところは分からない。6月下旬から7月上旬で、本格的な登山準備の必要がある。年によっては、山系のあちらこちらでは雪 渓が残っている。最初の出会いは、2011年7月の大雪山である。高山蝶3種、アサヒヒョウモン、ウスバキチョウ、ダイセツタカネヒカゲを狙って、層雲峡リ フト7合目〜黒岳〜北海岳〜白雲避難小屋(泊)〜白雲岳〜コマクサ平〜銀泉台と縦走した。いずれの種類も目的を達成した。その後、知人と一緒した 2014年の北海道撮影遠征で、単独での富良野岳から十勝岳への縦走中、上ホロメッカ周辺のガレ場で撮影した。 2011年7月北海沢周辺 2011年7月白雲避難小屋への登山道 2014年7月 富良野岳から十勝岳への縦走中、上ホロメッカ周辺のガレ場にて チョウの図鑑に戻る 作成日: 2017年6月22日 |