163)クモマベニヒカゲ チョウの図鑑に戻る クモマベニヒカゲ(和名:雲間紅日陰)はジャノメチョウ科のチョウ。日本産は北海道亜種(Erebia ligea rishirizana) と本州亜種(Erebia ligea takanonis) の2亜種に分類される。高山蝶で、ベニヒカゲと近い種類であるが、ベニヒカゲよりも生息域は狭い。大きさ:は40〜45mmである。本州は。北 アルプス、中央アルプス及び南アルプスの標高1800〜2000m以上、林間の草地などに生息している。また、稜線上でよく見られる。北海道では利尻岳、 大雪・十勝山群の亜高山帯に局所的に分布する。日本列島以外では、樺太半島・朝鮮半島・ユーラシア大陸北部に生息している。 体色は地色が黒褐 色で、前後翅に赤色の斑紋があり、その中に眼状紋または黒色斑紋が並ぶ。後翅裏面には、赤色斑紋の内側に白色の帯状斑紋があるのが特徴。ベ ニヒカゲに似るが、後翅の赤色斑紋と帯状斑紋の有無で区別できる。メスは橙色帯が淡色で幅広く、その中の眼状紋の中心に小さな白点がある。クモ マベニヒカゲは高山蝶の中では比較的目にしやすい種類で、7月下旬から8月頃に発生し、各種高山植物の花を訪れる。天気の良い日にしか見られな い。 1年目は卵で越冬、2年目は幼虫で越年、3年目に成虫となる。幼虫の食草はカヤツリグサ科のホンモンジスゲ、タニスゲ、イネ科のイワノガリヤス など。 最初の出会いは、槍ヶ岳の西尾根で吸蜜する姿を見かけた。その後、常念岳の登りや、北アルプス、南アルプスの登山中に何度も見かける。昨年は 北岳から間ノ岳への縦走中に稜線上で撮影できた。 2006年8月14日 槍ヶ岳の西尾根 2012年9月16日北ア 奥大日岳 2010年8月7日常念岳登山 同左 2016年8月5日 北岳 三股 2016年8月6日 北岳〜間ノ岳稜線 2015年8月1日岳沢・槍ヶ岳遠征 チョウの図鑑に戻る 作成日: 2017年9月10日 |