203)ヒョウモンモドキ  チョウの図鑑に戻る 
 ヒョウモンモドキ(擬豹紋蝶、学名Melitaea scotosia)は、鱗翅目タテハチョウ科に属するチョウ。環境省のレッドリストでは、絶滅危惧IA類に分類され、
国内希少野生動植物種に指定されている。広島県では、絶滅危惧T類 に指定されている。年1回の発生で暖地や低地では6月上旬から出現し、6月下
旬から7月上旬に最盛期を迎える。大きさは50〜60ミリ、日本に生息するヒョウモンモドキ3種の中では最大である。幼虫の食草はキセルアザミ、タムラ
ソウなどのキク科植物である。幼虫で越冬する。7月に孵化した幼虫は、1ヶ月ほどで休眠状態になり、そのまま越冬する。翌年の4月に活動を始め、
5月中ころに蛹になる。幼虫が期間が長いため、環境が悪化した場合に大きな影響を受ける。生息環境の維持は、アザミの多い湿原の維持が重要であ
る。国内ではかって14県で記録されたが、草原環境の変化で現在は広島県の三原地方と世羅高原のみといわれている。国外は、朝鮮半島、中国北部
に分布する。
 本種は、ヒョウモンモドキ保護の会(糸井地区)がひらいた観察会に参加した折に撮影したものである。観察会に加え、せら夢公園内の自然観察園内
で、飼育されているヒョウモンモドキを見学させてもらった。勿論、保護活動の一助ということで、2時間程度の作業を実施したうえでのことである。ヒョウ
モンモドキは一回り大きく、じっくりと撮影できた。

   
      2014年6月6日 広島県世羅地区                       同左                  同左

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作成日: 2017年7月8日