5)オキナワカラスアゲハ  チョウの図鑑に戻る 
 オキナワカラスアゲハ(沖縄烏揚羽、学名:Papilio okinawensis)は、チョウ目アゲハチョウ科アゲハチョウ属に分類されるチョウの1種で、2亜種に分類
されている。以前は、カラスアゲハと同種と考えられていたが、交配実験やミトコンドリアDNA解析の結果から別種であると考えられている。しかし、研究
者によって、bianor の亜種とする場合や、ryukyuensis Fujioka,1975 とする場合がある。形態はカラスアゲハやヤエヤマカラスアゲハと比べて、翅の形が
四角い感じであり、翅の表面の色はより暗く地味で、後翅に散らばっている青色鱗は基半部のみに見られ、外半部には ほとんど見られない。しかし、後
翅の青色弦月紋(げんげつもん)、赤色弦月紋はよく発達している。オスとメスでの翅の違いはカラスアゲハとほぼ同じであるが、性標がより発達してい
る。オスは前翅の下部に暗色で長毛のビロード状性斑があり、メスには この特徴がない。また、メスはオスに比べて地色の黒色部がやや淡く、縁側は
より黄色を帯びる。後翅の赤色弦月紋は他のアゲハ類と同じくメスの方がよく発達している。分布は、奄美群島(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島
、徳之島)及び沖縄諸島(沖縄本島、渡嘉敷島、座間味島、阿嘉島、久米島)に分布している。生態は、3月上旬から下旬が第1化(春型)の最盛期であ
り、それ以降は10月中旬から下旬までに年4回発生すると考えられている。成虫は林縁、林道などを飛翔し、ハイビスカスなどに訪れる。幼虫の食草は
沖縄諸島ではハマセンダン、奄美群島ではハマセンダン、カラスザンショウが報告されている。カラスアゲハとオキナワカラスアゲハの交配実験では、そ
の雑種はオス・メスともに生まれたが、オスには生殖能力があるが、メスにはないという。分類であるが、以下のように分類されている。オキナワカラスア
ゲハ 原名亜種 Papilio okinawensis okinawensis Fruhstorfer, 1898沖縄諸島。表面色彩は奄美群島産よりも青色が弱い。前翅裏面白帯は ほぼ平行でミ
ヤマカラスアゲハに似ている。前翅裏面の黄白帯は鮮明でほぼ同幅であり、外縁と平行に走る。後翅外縁凹入部の黄白色部は大きくハッキリしている
。オキナワカラスアゲハ 奄美亜種 Papilio okinawensis amamiensis (Fujioka, 1981)奄美群島。表面色彩は沖縄諸島産よりも青色が強い。前翅裏面白帯
は大きく発達している。メスの後翅表赤色弦月紋は強く発達する。(ウイキペディアより)
 撮影は、与那覇岳の登山の後になった、沖縄本島最高峰で503m(最高峰は石垣島の於茂登岳の526m)。外見はなだらかな山であるが、山頂付近ま
でいくつもの山原の森の中心にあたり、イタジイが優占する照葉樹林に覆われ、谷間を中心にシダ類やランの種類が多い。多くの貴重な動植物の生育
・生息地でもある。最後には、北の辺戸岬に行き、オキナワカラスアゲハを撮影した。

   
   2007年5月2日 沖縄県辺戸岬                   同左
   
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作成日: 2017年6月29日