73)カラフトルリシジミ  チョウの図鑑に戻る 
 カラフトルリシジミは、鱗翅目シジミチョウ科に属するチョウ。環境省レッドリストでは、準絶滅危惧種に指定されている。1972年に国の天然記念物に
指定され、採集はできない。前翅は 25mm程度の大きさである。雄の表翅は、青紫色で黒の縁取りがあり、白色の縁取りが外縁にある。雌は全体的に
翅が灰褐色で地味である。翅裏は雌雄同色で灰色を呈し、黒斑紋と外縁に橙色斑紋が認められる。ヨーロッパの北東部より東アジアの北部にわたるユ
ーラシアの寒冷地に分布し、国内では、北海道の特産種で、地域を定めず国の天然記念物に指定されている。高山チョウとして知られているが、根室
半島の平地にも生息している。高山帯(大雪山系、天塩岳、日高山脈、石狩岳、然別別湖周辺、斜里岳、知床山系ほか)や湿原(根室半島、野付半島
ほか)に生息する。国外では、樺太、千島列島、朝鮮半島北部に分布する。年1回、7〜8月に現れる。晴れて穏やかな日は活発に飛び、日が陰ると飛
ばなくなる。コケモモ、ガンコウラン、クロマメノキなどで、幼虫で越冬する。

2010年7月17日、石狩岳登山の際に撮影できた。急登で知られたシュナイダーコースをひたすら登り、稜線にいたる。期待のカラフトルリシジミが迎えて
くれた。あちらこちらを飛び回り、花で吸密する。ハイマツ地帯ではでは羽を休めるカラフトルリシジミを撮ることができた。

  
2010年7月17日石狩岳シュナイダーコース分岐付近      同左(メス)                 同左

  

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作成日: 2017年7月7日