おもな事例

■ 民家等の改修
   先人の知恵と工夫の中で住み続けたい・・・

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■ 民家等の改修は・・・

「取り壊して建て直そう・・・」から始まる場合と、反対に「この建物を何とか甦らせることができないか・・・」との問いかけから始まる場合もあります。
ここでは、木造在来工法の建物を改修することを「民家等の改修」と呼んでいます。

時代を経てきた建物を改修するか、建替えるかの答えは、建築主の方々のご要望をお聞きしつつも、共に力を合わせて見い出していきたいと考えています。

また一方で、私たちは改修工事を終えるごとに、古材で囲まれた空間に、とても新鮮な雰囲気を見出してきました。合理化が進む現在の住空間の中で、失われつつある何かが、古い木や土や石などの材料が持つ味わいの中にあるからではないかと感じています。
そして、それらの豊かな味わいは、今後ますます貴重なものとなるように思います。
  
床は張り替え、壁は塗り直しています。

■ 改修工事では一般的に・・・

建物の屋根・外壁・内壁・天井・床・各種設備類などを新しくする機会に、間取りを変えること(壁の位置をかえるなど)もできますが、この場合は、建物全体から見た構造的なチェックが重要です。
また、室内の天井や床は、高くしたり低くしたり、材料を変えたり、取り除いてなくしてしまったりすることも可能です。この場合は、梁の位置や設備類などの調査・検討が必要となります。

例えば、玄関ホールの天井と、真上の部屋の床を取り除き、「玄関ホールを吹き抜けに」とのご要望にお応えした事例は、現在までに5事例あります。
  
玄関ホールを吹き抜け空間に・・・。

当初は藁葺き(わらぶき)であった屋根が小屋組共朽ちているため、屋根の骨組み更新する際に、窓を取り付けて個室にした事例もあります。
「ロフトを作りたい」という建築主のご要望でした。
  
藁葺き屋根を取り除くところです。

民家の改修工事は、柱や梁などの骨組は残して行います。逆に、室内からも見える柱や梁のダイナミックな骨組みを残したいから、新築せずに改修する場合が多いとも言えます。
  
ダイナミックな梁はもとのままです。

改修工事には、曳き家や移築工事を伴う場合もあります。
ここで言う「曳き家」とは、建物を元の形のまま引いて移動させる方法です。現在までに、茶室・土蔵・離れ座敷の曳き家事例があります。
「移築工事」とは、建物を一度解体して、移築先で復元する方法です。現在までに、民家(町屋)の移築事例があります。私たちの働く、当事務所も移築してきた建物です。

建物の年数・間取り・工事の目的・敷地の条件など、それぞれ違うので工事の方法も他にもたくさん考えられます。ご相談ください。