フランス人の道12   リタイアしてた

5月21日 歩き28日目
 成田を出発してから調度今日で1ヶ月だ。帰りの飛行機は7月13日なので、まだまだ先は長い。遊び放題。暗い中、韓国系カナダのおばちゃんがわざわざ、またタイガーバームを貸しに来てくれる。本当に親切。この後も会えるかと思っていたが、これを最後に会うことはなかった。キッチンでひとつだけあるカップを借りてスープの素を入れレンジで温める。チョリソー、チーズにビスケットで朝飯。粗末な食事継続中。

 7時に出発、今日も良い天気。ここんとこ天気には恵まれているな。写真は今朝の出発時の朝焼け。毎日夜明けから歩き出してるので毎日朝焼けを見ていられる。日本にいる時って朝焼けを見る機会は無いに等しいのに。

 痛み止めを飲んでから2時間たつので、どうやら効いてきたようだ。起きたらすぐ飲むと効いてくるのも早い。最初のころは飲んでも痛みが引かないので効いてるのどうかが分からなかったが、今は良く効いているのが分かる。

 最初に現れたバルでコラカオ1.6ユーロ。2つ目のバルではコラカオに加えチーズケーキで3ユーロ。こんなでっかいチーズケーキは初めてだ。ボリュームがあるので残りの8キロを歩くパワーになるだろう。朝飯がロクなもんじゃなかったのでエネルギーを補給しておく。何故か一緒にケチャップとマヨネーズの小袋が4つもどっと付いてくる。スペインってチーズケーキにこういうの塗るのか?カット野菜とかパンとか、スーパーで買った何かに利用できそうなので貰っておく。

 山の中を歩き続けて12:55、結構疲れた状態でトリアカステラ村に到着。ここは3年前に泊まった私営アルベルゲに私と同年同月生まれのおばちゃんがいる。その人に会うのが楽しみだったが、行って見るとリタイアしたそうなのでガッカリ。今はその親戚だと言う40代のおじさんオスピタレロが切り盛りしていた。でもそのことを言うと嬉しそうにしてくれる。とても人が良さそうなオスピタレロで親切。おばちゃんとの縁を聞いたからだろか?ここは私営にしては休めの8ユーロ。ベッドルームは2つあり、石の壁に床が木でギシギシ言うところが味があって良い。通された部屋は前回とは別だったのでちょっと残念かな。

 シャワールームから小林さん登場。良く会うなー。小林さんは近くのホテルに予約を入れてあったそうだが返事がないまま行ってみたら満室と言われたそうだ。満室なので返事をしなかったって、何だよそれ。日本じゃあり得ないと思うがこれがスペインだ。どうもあのコリアの大人数ツアーが原因のようだ。ホテルからこっちのアルベルゲを紹介されたそうだ。ま、お陰で私とも再会できたし安いからいんでないかい。

 シエスタ前にスーパーで買出し。3年前と同じく冷凍チャーハン、それと生ハム、チーズ、カステラ大袋、ヨーグルト4で9.5ユーロ。いつもは1ユーロもしないSKOLの1リットルビールが1.5ユーロもしていた。何でかな。キッチンに戻って冷凍チャーハンはレンジじゃなくてヒマワリ油を加えてフライパンで加熱する。手間は掛かるがこの方が美味い気がするので。

 1階のレセプション兼食堂に移動してビールと共に昼飯タイム。オスピタレロがパソコンに向かっているのでビールを勧めたら、エクサメンと言った。ネットで試験を受けてる真っ最中だった。オスピタレロの試験らしいがはっきりしない。試験なので時間制限があるそうだ。それは失礼した「アニモ(頑張って)」と一声掛けて一人で飲み食いを始める。

 同じ部屋にはソロの女性巡礼がやってきたが日記に何も書いてないので来たとしか記憶がない。夕方、土砂降りになったので慌てて洗濯物を取り込む。今頃まで歩いている人は大変だなーと見もしない巡礼を気の毒に思った。明日はサモアの修道院に泊まる予定。足の方は徐々に回復してる気がする。


フランス人の道13へつづく