フランス人の道17   カップめんの空きカップ

5月26日 歩き33日目
 Ribadixo da Baixo のアルベルゲ。朝飯にしようと別棟のキッチンに移動するが、夜中にマットレスごと移動したカップルが隅っこの床で熟睡しているので明かりを点けられない。(写真は前日撮ったキッチンなので明るいです)。薄暗い中での朝飯となる。スープにパン、ヨーグルトをそそくさと食べて7時過ぎに出発。今朝も霧が巻いているが大したことはない。歩き出すとまもなくアルスアの町に到着。意外なほど近い。北の道と合流する交差点を今回もまた一枚写真に撮る。アルスアの公営アルベルゲは巡礼路沿いにあるが、さすがにこの時間では順番待ちをする人の姿はなくてみんな素通り。

 村外れにあったバルでコラカオを頼んで手持ちのパンをパクパク食べる。このバルはタイミングのいい所にあるので多くの巡礼が寄って行くだろな。一人勝ちの大儲けだろう。ゴミ袋を被った台湾のおばちゃんもやって来たので挨拶。今日は同じ台湾の女性と一緒で私を紹介してくれる。コリアツアーのメンバーも続々と到着してきたところで出発する。ゴンさん今日もご苦労様。

 この辺りを歩くのはもう4回目なので退屈になった道をひたすら歩く。12:15、ペドロウソのアルベルゲに到着する。既に数人が開くのを待っていて私は3番目だった。昨年ここに到着したときは2番の到着だったので、数少ない2階の平ベッドをゲットできると喜んでいたが、そうは問屋が卸してくれなくて平ベッドは受付順3番と4番に割り振られるのが分かった。今日は3番目。これはもう平ベッド当選間違いないでしょうとほくそ笑む。

 昨日のアルベルゲでマットレスをキッチンに持ち込んで寝ていた青年もやって来たので、話してみたところ、カップルで寝ていたと思ったのは私の早合点で、実際は後からやって来た男友達と一緒だったらしい。カップルと思ってた女の子は今日も一緒だったので「違いますよー」みたいなことを言ってたな。

 1時になったので受付がスタート。シングルベッドが取れるかと皮算用していたが、今日はシングルがない1階からベッドを割り振りだしたのでついてない。でも下段だからオッケー。私の上段にはすぐ大柄の女の子が入ってきた。ベッドルームはご覧のようにベッド同士の間隔が狭くて野戦病院の雰囲気だが慣れれば悪くないです。

 残念なのはすぐ隣にあるスーパーがやってなかった。今日は土曜日なので開店日だ、ラッキーと思ってたので非常に残念。店はシャッターが下りて改修中のようだった。シャワー、洗濯してからスーパー探し。地元の人に聞いたら、近くに ONDA というミニスーパーがあるそうだ。へー、ペドロウソにそんなのがあるとは初耳だ。「恩田」って日本人経営かなと思ったが違った。スペイン語で「おんだ」ってなんだろう。翻訳してみたら「波」だったが、そうなんかな?スペイン語はローマ字読みでいいので日本語みたいのが結構ある。「食べるな」はスペイン語では食堂のことなのでそのままギャグみたいだ。バカは牛、アホはにんにくと枚挙にいとまがない。

 オンダでチョリソー、パン袋詰め、おかきみたいなツマミ一袋にヨーグルト4、白ワインにオレンジ1個で6.44ユーロ。キッチンに帰ってきてパンにチョリソーとムースチーズを挟んで食べるととても美味い。ワインにおかきみたいのも良く合うようだ。

 ペドロウソのアルベルゲはガリシア州にしては珍しく食器が充実していたのが魅力だったが、年々それらが減ってきて、4回目の今日はとうとう何も置いてなかった。なので今回も YATEKOMO の空き容器が大活躍。こんなアルベルゲではナイフも必需品だ。

 夕方の6時7時になっても前の道路を巡礼がパラパラと歩いている。私みたいに午後の早い時間にアルベルゲを決めたい者に取っては驚異的だ。こんな時間まで歩くのは宿は予約がしてあるとしか思えないがどうなんかな。外のベンチで顔見知りがわいわいやってたので、1リットルビールとプラカップを買ってきて振舞う。数人に飲ませて上げても円なら200円もしないので気楽。

 アルベルゲに Wi-Fi は無いが、近くのバルの Wi-Fi が前の道路に行くとそのまま使えた。昨年、このバルを利用したときに設定したパスワードがそのまま使えているようだ。タブレットの中にはいったい幾つのパスワードが残っているのか知らないが、とても便利。明日はいよいよサンチャゴ到達の日だ。


フランス人の道18へつづく