ポルトガルの道12  アルベルゲ Bonito

6月9日  日本出発から49日目
 Ansiao の格安ホステル。来る前は小さな村かと思っていたが、町レベルで店もインフォメーションもあるし懸案のキャッシングまで出来た。おまけに充電プラグまで買えてしまったし、この町でプラグが壊れたのは不幸中の幸いだったのだ。

 7:40スタート。昨日、町を出てしまいそうになった橋を渡って郊外へ。ブログで知り合いになったハックさんが泊まったと言うピンクのホステルが道沿いに登場した。とても良いホステルと言うことだったが、見るからに高そうなんですけどー。一泊いくらなのか聞いてみたいようだが、どう転んでも昨日泊まった15ユーロより高いだろう。安くて良いホステルに泊まれた幸運に感謝だ。

 野山を2時間歩いてAlvorge 村に到着。広場に面して雑貨屋があったので買い物をしよう。珍しいパパイヤの缶詰があったので、それとチョコパン1袋を購入。広場のベンチ脇にゴミ箱があるのを確認して缶詰をぱっかん。昨年のスペインで缶切りが必要な缶詰を買って懲りたことがあったので、缶詰を買うときは必ずパッカンかどうかを確認して買っている。缶の中身はたまに買う桃缶スタイルを想像していたのだが、予想に呆れるほど反して固形ではなくドロンドロンのペースト状だった。えー、これどうやって食べるの!?料理にでも使うための缶詰なんかなとも思ったが、仕方ないのでバックパックからプラスプーンを取り出してすくって飲むことにする。あ、甘い。脅威の甘さ。腹を壊すんじゃないかと心配になるが欲で完食。やっぱり知らない物を買うのは少しの冒険が伴う。もう絶対に買わないと心に誓う。チョコパンは普通だった。

 村はずれに教会があって、教会運営のドナティーボのアルベルゲがある筈だ。ここには泊まらないが、フィリップスが泊まると言ってたのでどこかなーと見回していると教会の庭にいたおばちゃんが「アルベルゲはあっちだよ」と声を掛けてくれる。まぁ泊まらないんだから見に行くこともないや。

 教会を過ぎると早速の山道に突入する。ちょっとうんざりするような、鬱蒼とした山深さに心細い巡礼路が続いているので若干びびる。まぁいつものことなので入って行くしかない。少し歩いたら天井が開けて明るくなったので気持ちも上向く。この辺りで大きな水溜りを越えようと逆方向に行く夫婦の巡礼が健闘していた。少し言葉を交わしてブエンカミーノ。

 結構な山道を歩き続けると、ファティマへ向かっている時に目にしたことのあるエバンゲリオンもどきが出現する。あー、これって風車だったのか。前に見た時は風車の部分がなく、ミサイルか巨大な槍に見えたので正体が全然分からなかったよ。でもあんな紐みたいなのが風車になるのかな?

 12時半、Rabacal 村に到着。村に入ってすぐ私営のアルベルゲ Bonito が目に入る。ここに泊まろうかな。庭先のテーブルには自転車グループが楽しそうにやっていた。巡礼ではないがポルトガルのおっさん達でフレンドリーなのでしばし交流する。1階はカフェで2階がアルベルゲなのかな?カフェの中に入って行くと薄暗くて余りいい感じはしないな。娘らしいのがいたので泊まりたいと告げるとママがいないので分からないようだ。この村にはもう一軒大きなレジデンシャルがあるのを知っているので、雰囲気がいまいちのここはどうでも良くなって、娘がママを探しに行ってる間に次の宿まで行って見る。

 この大きなレジデンシャルも通りにあったのですぐ見つかる。扉は開いているので中には入れるが、呼びかけても誰も出てこない。うーん、こんな小さな村なので店番がいなくても物騒でないんかな。この隣には同じ系列の小さなローマ博物館があるので、そっちへ行って問い合わせてみる。男性が一緒に付いてってくれて呼びかけるも、やっぱり誰も出てこない。男が電話してくれるが、それでも反応がなく、さっきのアルベルゲを勧めだす。うーん、またあそこに戻るのも気が進まないが、次に宿があるのは13km先なので3時間掛かるだろう。4時到着は辛いし、そこで必ず泊まれるという保障はない。やっぱりさっきのアルベルゲに戻ってみようか。

 ちょうどママが外から戻ってきた所なので泊まりたいと伝えたら快くオーケーを出してくれる。アルベルゲは想像していた2階ではなく、いったん店から出て専用の入り口から入るものだった。こっちは外からは想像もできないほどベッドルームもシャワールームも新しくて清潔。看板に偽りなしだ( Bonito = 可愛い、綺麗)。ベッド脇には専用の小さな籠が取り付けてあって時計とか小物を入れられるようだ。女性の細やかな心遣いを感じられる。ここは私営なので10ユーロだった。オスタル泊まりが2日続いたので10ユーロは安く感じる。おかみさんは今まで泊まった巡礼が書き残していった旅のノートを盛んに見せてくれ、日本人の書いたのを拾って読むと、みんな褒め言葉だった。まぁそれも頷けるアルベルゲだ。結果的に良いアルベルゲに泊まれて良かった。レジデンシャルも留守で良かった。

 このアルベルゲで食事したかったが、おかみさんに伝えると別のレストランを紹介される。へー、変なの。行ってみると同じ名前のレストランで親戚経営のレストランのようだ。納得。ここの定食は7ユーロと安目だった。スープ、メインには豚のソテー、ビールにコーヒー。勿論、パンは必ず付く。豚肉にはまだ毛が残っていたな。ポルトガルスタイルか?最後にコーヒーが出てきたが、こぼれて皿がびちゃびちゃだった。これもポルトガルスタイル?カメラを持っていかなかったので写真がないのが残念。

 帰りに近くの雑貨屋でビンビール1本とセブンアップ缶にビンのジュースで2.5ユーロ。アルベルゲに戻ったら隣のベッドにジャンピエールがいた!ジャンはファティマの後、私とは別コースのトマールを回ったので3日振りの再会だ。同じイタリアの青年と今日は一緒だった。青年は背が高いし若いので、歩くのが鈍いジャンとはペースが合わないんじゃないのかな?でも同国人と一緒なんて羨ます。

 買ってきたビールはスタウトだったので醤油を飲んでるようだった。何が悲しうてポルトガルくんだりまで来て醤油を飲まなあかんねん。失敗した。ビンのジュースはレジ袋の底に切れ目があったので、そこから落ちて勢い良くボシャッと破裂してしまった。くそーっ。せっせと雑巾で床掃除をする羽目に。もうビンジュースなんか買わない。

 今日は久しぶりに20キロ以内だったので途中で写真を撮る気にもなった。でもファティマの前後はご覧のように山だらけ。もっとも関東平野みたいな平らなとこって滅多にないんだよね。明日は13キロ先のCernacheまでのショートコースにするか、或いは24キロ歩いてコインブラまで行ってしまおうか、明日歩きながら考えよう。


ポルトガルの道13へつづく