Fatima7 山で迷うの怖い Rubiaes 7/3 Valencaのアルベルゲ。キッチンでインスタントコーヒー2杯とパンで朝飯。7時5分でっぱつ。昨日、カミーノを探し出しといたのと、ネットでここからの巡礼路をざっと頭に入れといたお陰で途中までは快調に歩いてられる。しかし大きな幹線道路でカミーノを外れていることに気づく。今回はGPSがしっかり仕事してくれたお陰で先へ行って左折すればカミーノと分かったので無事に復帰できる。毎回GPSさえ仕事をしてくれれば迷っても大怪我をしないで済むのだ。 山の一軒屋の塀に素晴らしい木の杖が立てかけてあった。これ貰っていいんだよね!?今まで使っていたのは重いし曲がってるので少々扱いづらかった。でも犬ころに対峙するには杖は絶対に必要だし歩くにも杖は必需品だ。ここで新旧交代。今度のは軽くて真っすぐ、杖としたらこれ以上の物はないだろうと言う程の代物で日本に持って帰りたい。わらしべ長者よろしく、次に交換するとしたらこれ以上の物は本物の金属スティックしかないだろう。古いのは誰か使ってくれるかなと同じ所に立てかけておく。 次の村の道端には籠に山盛り入った果物が置かれていて巡礼は好きに食べてと言ったような紙が添えられてあったので遠慮なくたくさん頂くことにする。前にすれ違う巡礼から貰ったのと同じ黄色い果物だ。今が最盛期らしく、歩いているとアチコチの庭に鈴生りになっている。すぐの所に教会のベンチがあったのでここで休むことにする。これはなかなか良い時間だ。 今日も軽重4つの迷子になった。もう毎日恒例です。山の中で迷子になった時は少し戻っても矢印が見つからない。逆歩きの宿命か。ここらは暫く人が歩いた形跡がなく荒れ果てている。こんな時こそGPSに働いて貰いたいのにその気配がない。半信半疑のまま前へ前へと歩き続ける。やっと地図にある地点が出てきたと思ったら自分の想像とは真逆に目的地方面があってビックリたまげてしまう。山の中でぐるぐる回ると上も下も分からなくなるので恐いです(上って北のことね)。ここは山の中にポツンとあった村の運動場らしいが、これがあったお陰で方向が分かった。こんな山の中に良く作ったもんだね。地図では運動場の右側に山道を示す点線が続いているので、ここを進めばいいらしいが、人が通った形跡がないので心配。 やっと巡礼路の青い矢印を見つけてほっとする。ご丁寧に行ってはいけない方にはバツ印まで付けている。喜んで歩いて行くと向こうからやって来たおばちゃんに話しかけられて「ルビアのアルベルゲに行きたい」そうだ。ルビアはルビアエスのことらしく私も目指しているアルベルゲだ。私から見たらこの先にある村なのでおばちゃんは既に通り越して3キロ程戻らなくてはならないと何となく伝えるとさっさと歩き出した。自分もおばちゃんの後100mを付いて行くと、どうもカミーノじゃないらしいことに気づく。GPSはキャッチしないが地図で確認するとさっきの道まで戻った方が懸命だ。おばちゃんは南米はチリの人なのでスペイン語ネイティブだから村人に教えて貰えば大丈夫だろうと追いかけない。 分岐まで戻って歩き出すとすぐガードレールに矢印を発見する。やっぱり間違っていた。モホンを通り過ぎた所で矢印がなくまた迷う。それでもアスファルト道を選んでこのまま進めばいいらしい。地図に記してあったバルが現れたのでこれを行けばアルベルゲ横に出る筈だ。ほどなくルビアエスのアルベルゲに到着~。予定より1時間遅れの1時10に到着する。まだオープン前だったので何人かが庭の椅子に座って待っている。その中にチリのおばちゃん発見、手を振っている。さすがスペイン語ネイティブ、巡礼路でない道を歩いても私より先に到着していた。 ポルトガルの公営アルベルゲはみんな5ユーロらしくスペインより安かった。チェックインで出発地を聞かれるのでイルンと答えたら「えっ!?」と言う顔をするので北の道のスタンプを見せたる。目的地はもちろんファティマだ。 このアルベルゲは明日山越えする上り口にある。多分ポルトガルの道最大の山越えだが、今日道に迷ったお陰で足慣らしを終えた気分。アルベルゲ隣には巡礼しか寄らないバル兼お店があって、いつもの1リットルビールとチョコパン1袋で通常の2倍もした。他に商売仇がいないと思っていい商売してんな。アルベルゲに戻り安いスナック菓子とチーズでビール。アルベルゲの Wi-Fi が物凄く遅いのでまた店に行って缶ビールとバナナを買って店先のテーブルで接続してみるが、こっちも負けず劣らず遅い。でも愛用しているGronzeのサイトでカミーノ情報を見ている内にいいことに気が付いた。町名をクリックすると地図上にカミーノが現れたのだ。ずっと利用してたがこんな便利なのがあるなんて知らなかったよ。せっせと巡礼路をキャプチャして Wi-Fi が無い時でも見られるように何枚も保存を繰り返す。困った時に役立つときがあるかも知れない。必要がなかったとしても、無駄足の方がむしろ歓迎だし。 予想通り、今日から巡礼の雰囲気がガラッと変わった。殆どが大きなバックパックを背負い元気に声を掛け合ってくれるので気分がいい。その代わり人数は今までの数分の1に減ってしまった。これが頻繁に迷う主な原因かも。 明日のスタート地点の写真。右がアルベルゲです。道沿いの石の柵が奥の方が狭くなっていますが遠近法のせいではありません、傾斜に合わせて高さを変えてます。それくらい急坂です。写真じゃ余りそうは見えないと思うけど。 Fatima8へつづく |