Fatima8  バーガー食べたい Ponte de Lima

7/4 Rubiaesのアルベルゲ。談話室にはイス・テーブルがあるが少し離れたキッチンには何もないのでレンジで温めたお湯にコーヒー入れて立ったままチョコパンとで朝飯ぱくぱく。7時半スタート。いきなり上り坂が始まる。この急坂はポルトガルの道のメインエベント、でもこっちからの方が軽いようだ。ポルトガルに入れば青矢印が増えると期待したが叶わず。

 途中までは順調に歩けるが松林の中で迷う。左に曲がるのがカミーノかと思って歩いて来たが次の交差点でまた左に曲がったら徐々に上って行くのでおかしい?GPSを出して電波をキャッチしようとするが相変わらず不調で当てにならない。目指している町のポンテデリマは大きな川がある町なので下って行かないとならない筈。仕方ないからさっきの分岐まで後戻りする。別方向に行ったとしてもそれがカミーノである保障はない。往復30分のロス+GPS探索15分してもキャッチ出来ず。

 歩いて行くと程なく矢印が現れたのでホッとする。戻って正解だった。足を痛めないように注意しながら下り始めると向こうからパラパラと巡礼もやってくるようになった。やっぱりどっちに行ったらいいか分からない分岐では面倒でも巡礼が来るまで待った方が賢明だろうが、今回は分岐がどこにあったのかさえ分からなかった。登山道の怖いところだ。

 途中にあった石塚に立っている大きな十字架を通り過ぎる。3年前は面白女性のターニャがタバコを吸って休憩したところだと懐かしくなった。その後も2回、交差点で間違った方向に歩き出してしまうが10m前後を行った所で気づき、近くで農作業していたセニョーラに教わって事なきを得る。ホントに神経を集中してないとあっという間に迷ってしまいそうだ。里になって来たところでメタボ女子を含んだ若者グループとお喋りしてみると、メタボ女子がこの後のカミーノを心配して尋ねて来たので身振りでグーっと上ってグーっと下る仕草をするとギョギョと言うパフォーマンスを返して来たので笑った。今の時間からルビアエスまで歩くのかぁ、ご苦労さまだね。アニモ!

 魚の養殖場なのか釣り堀なのか分からない所まで降りて来ると坂も大分落ち着いてくる。この釣り堀みたいのはバルもやってるしテントも張られているのでどういう施設なのか謎だ。

 今日の公営アルベルゲは公園の脇をしばらく歩いた先にある筈と地図で確認していたので、そろそろ公園が現れるかなと歩いて行く。連続した建物を曲がったら突然アルベルゲ前の広場に出た!えっ、公園は?地図も当てにならないことがあるんだな。時間はまだ1時半、カミーノの紹介サイト「Gronze」によると、このアルベルゲのオープンは16時とあったが、表に張られていた紙を見たらオープンは15hだった。1時間早まってラッキーだ。しかしこれは間違いだと後で気づく。

 オープンまでには1時間半もあるので、橋を渡ってリマの町へ行ってみよう。乾物屋みたいな外観でポルトガル名物の干しタラや野菜が外に無造作に並べてあった。しょぼい店だが何を売っているのか入ってみよう。ビールが無かったら出てくる積りだったが、ちゃんと缶ビールを売っていたのでこの店で食料調達することにする。缶ビール3、トマト、つまみのクックテイルに甘いパン一袋で合計6.65ユーロ。スペインもポルトガルも同じお金が使えるのはとても便利だが缶ビールが1本1ユーロと高かったな。

 この町の名前の由来となった橋(ポンテ)の袂に大きなベンチがあるので、どっかり座って川風に吹かれながら今買ったクックテイル肴に缶ビールを飲む。極上の時間だ。気分がいいので2本目もプシュッと開ける。2時半になったのでアルベルゲ前に戻りバックパックをドアの前に置くと徐々に巡礼が集まりだして私の置いたバックパックの後ろに並べだした。その中にシスターの修道服のままバックパックを背負って巡礼している人がいた。イタリア人だが英語ぺらぺら。とっても理知的な顔立ちをしていて物腰も上品、さすがシスター。バックパックを置くと橋を渡って向こう岸に行ってしまった。お昼ごはんかな?

 3時になったのにドアが開かないので、窓から顔を出した人に「オープン?」と聞くと「3オクロック」と言われる。えー、いま3時過ぎなんだけどな。それで考えたら私の時計はスペイン時間のままだった。早速、1時間遅れのポルトガル時間に時計を合わせておく。暇なので張り出された紙を良く読んでみると「歩き15h バイシクル18h ポンテデリマからのスタート20h」とスペイン語と英語で書かれていた。なかなか厳しい。ポンテデリマからスタートする人が居るようだとこの時知った。

 本物の3時になったので一番にチェックインできる。ベッド番号も1番だった。ここは平ベッドだったのを覚えている。1番は部屋の奥まった隅でちょっと息苦しいかな。コンセントもここにはないし、好きなベッドを自由に取れるスタイルが一番好き。

 昨日からどうしてもハンバーガーが食べたくて仕方ないので探すことにする。Maps.meの地図上では橋を渡った向こう岸にハンバーガー屋が一軒だけあるようなのでそこを目指す。でも閉まってて入ることは出来なかった。店構えも想像してたのとは違って場末の飲み屋みたいだったから惜しくはない。離れたところにあるレストランで3年前に食べたプレート料理はハンバーガーが載っていたので行ってみると既にそこには無かった。じゃぁ仕方ないから道端の立て看にハンバーガーの写真を掲げていた店まで行ってみるか。でもちょっと高いのでぐるっと回って一番安いハンバーガー値段を掲示してある店に入る。まずはビール。出てきたハンバーガーはハンバーグだけ少し暖かいけど他のパンと野菜は冷蔵庫から今出してきたような冷たさだった。更にポテトは小さなカップに入ったポテチだよ。輪をかけて面白くなかった。差し歯を心配しながらパクつく。他の店の価格表示では飲み物付でハンバーガー7.5ユーロだったがここんちは5.8ユーロと大分差があった。でもハンバーガーもそれなりに差があった。他の店のは食べてないので知らないけど。

 アルベルゲのオスピタレラにお願いして、明日のカーサ・フェルナンダの予約をお願いしてみる。でも電話しても出ないので失敗。ま、明日は明日の風が吹くでいいや。フェルナンダがフルでも10キロ歩けば公営アルベルゲがその先にある。合計で27キロなので問題なく歩ける距離だ。キッチンに冷蔵庫があったので、ビールに氷を入れて飲んでみる。多少薄くなっても冷たい方が美味い。同じテーブルでイタリアじじいが甲高い大声で女の子と盛んにお喋りしてるのがやかましい。他にも人がいるんだからもっと静かに喋れないのかね。小さい声で喋れない障がいでもあるのか?作ったパスタを女性に食べさせてみたり、イタリア男って老若関係なく女性に目が無いのがいる。

 夜中、2つ隣のイビキが凄まじいのでシュラフを抱えてソファーが幾つかあるパソコン部屋へ非難する。ソファーには女の子が一人スマホをいじっていたが、私が長いソファで寝だしたらどっかに行ってしまった。長いソファーだが足を伸ばして寝られないので小さいソファーを引き寄せて足を乗せてみる。それでもやっぱり落ち着いて寝ることは出来なかったよ。アルベルゲにはイビキの人専用部屋があると嬉しい。


Fatima9へつづく