Fatima24 サンチャゴへ Santiago de Compostela 7/20 同室の兄ちゃんは7時からポーリッシュ(ポーランド人)のミサがあるからと出て行った。もう一人の女性巡礼もポーリッシュだそうだ。ポーランド人って本当にいっぱい巡礼している。さすが数代前のローマ法王を輩出したお国。今日も部屋でパンとミルクの簡単な朝食を食べて出発。郵便受けみたいなドナティーボ入れには2日間の気持ちで10ユーロを入れる。バスターミナルへはバジリカの中を通り越して行くのでポーリッシュのミサを少しだけ覗いてみる。今日も朝からロウソクコーナーには沢山のロウソクが灯されていた。 バスターミナルへは30分前に来ればいいだろうと思っていたが、結局何もすることがないので1時間15分も前に着いてしまった。ターミナルのトイレは有料だったけど、ここはプチ町外れなので外で野しょんしても問題ない。 9:15の出発を待ってるが、電光掲示板もないしアナウンスも何言ってるのか分からないので時間が近づいてくるといちいち外に出て動きのあるバスを確認している。7分前になってやっとALSAのバスがやって来たので一安心。フロントガラスに張られている紙を見たら「リスボン→コルーニャ」だった。サンチャゴを通り越したコルーニャが終点なんだ!!それが分かっていればコルーニャのオスタルを取ったんだがなと惜しくなる。調査不足のお陰で日にちも運賃も損したことになった。ここからの乗車は私一人だけのようで、運転手はスマホで私を確認していたので、ちゃんと連絡は付いているらしいのが分かる。バックパックと長い木の杖を車体のトランクルームに放り込んで乗り込む。701号車でシートは46番と指定されていた。そのシートの折りたたみテーブルを開けたらゲボが掃除されずにそのまま残っていたのでパタンと閉めて隣の45番シートに座ることにする。 定刻の9時15に出発し10時10コインブラのターミナルで乗客が数人乗り降りした。ポルトのターミナルは予想どおり周りに店もトイレもない場所だった。すぐ地下鉄駅が下にあるのだが、そこに行ってもトイレは無かったのは昨年調査済み。今回は運転手がどこに行って休むのか後をつけていく。少し歩いた先にあるカフェに入った。運転手さえこんだけ離れた所まで来ないと休めないのか、このターミナル何とかしろよ。この辺りにはカフェが何軒もあるので、自分もそのうちの1軒のパナデリアに入ってコーヒーとカステラを注文してトイレも借りる。バスのトイレは有料で1ユーロだ。ここなら1.5ユーロでトイレも借りられるし軽食だって食べられる。もし次があるなら絶対にこのコースだ。 言葉が通じなくて、スペイン語のまま「カフェ、レチェ」と言ってたら小さいコーヒーが出てきた。これじゃなくてでっかいので飲みたいんだがな。お姉さんが「コスタ」とこのコーヒーの名前を教えてくれた。ラコスタのコスタか、でもすぐ忘れるだろう。 バスターミナルに戻るとコンチャ(ホタテ貝)をバックパックに下げたおばちゃんが二人いたので「アンニョンハセヨ」と話しかける。韓国かと思ったが台湾だった。意外や一人の女性は日本語が上手で日本語ですらすら話せるので嬉しい。もう一人は女性なのに薄毛が激しくて気の毒なよう。サンチャゴ巡礼を終わってリスボンにでも行って来たのかな?いや、バックパックを背負っているので、ここポルトからバスに乗る人のようだ。サンチャゴのバスターミナルに着いてから一緒に写真を撮ってバイバイする。二人はメノールに予約してあるそうだ。 まずアラメダ公園を目指す。7月25日のサンチャゴの日が近づいているので、アラメダ公園には賑やかな電飾を付けた屋台がいっぱい並んでいて祭りがもう始まっているようだった。公園を突き抜けて行くと今晩の宿、ルーツ&ブーツがある筈だ。若い子が管理人で他にも若いスタッフがいて活気の感じられるアルベルゲだった。案内されたのは二段ベッドの上だったので残念。この宿は古ーい屋敷をそのまま利用しているようなオンボロアルベルゲだった。シャワーなどはリニューアルされていたが、独立したキッチン小屋(写真)は昔のスペインの暮らしはこんな感じだったんかなと思わせるようなキッチンだったがコンロは現代風。まぁ経験としたら悪くはないかな。 シャワー、洗濯したらスーパー探し。教わったスーパー方面へ歩いていくと、ここはフィステラへの道だと気づく。なんだここだったのか。白ワイン、バケツ野菜、トマトにチョコパンを買って帰る。キッチンでは若者中心にみんな立派な料理を作っているので驚いた。トマトを持って立っていると女の子がスペースを開けてくれたのでトマトをカットしてバケツ野菜の中に投入して私の調理はおしまい。外のテーブルでのんびりと飲み食いする。日当たりはいまいちだが風が強いので洗濯物はすぐ乾いてくれたので取り込んでおく。 明日の予定をまだ決めかねている。おおまかにはア・コルーニャに寄って世界遺産のヘラクレスの塔を見てからイギリス人の道の出発点フェロールへ移動する作戦だが、どうなることやら。フェロールのホステルを予約しておきたいが、コルーニャからフェロールへの電車時間がはっきりしないので、どっちに泊まるかが決められない。明日、駅へ行って時間を確認してからの話になるだろう。フェロール行きの電車が遅すぎるようならコルーニャに泊まることになるかな。 ポルトガルの道、総括的な。。。 イルンからサンチャゴ迄歩いて、そのままファティマ目指して出発したはいいが、青い矢印が乏しくて毎日道に迷う。それでもポルトガル国境のTuiまでは向こうからやって来る巡礼がわんさか居るので、どっちに行ったら良いか判断しかねる分岐では巡礼が来るのを待つ手が使えた。それ程来る。 Tuiを過ぎてポルトガルに入ると巡礼は半分以下になったので、待ってても来ないから自力で探すしかなくなる。更に、毎日歩いてても道連れは絶対に出来ないのが分かってるので、こっちの方がずっと精神的ダメージになった。サンチャゴへ行く人達がアルベルゲで再会を喜んでいる姿が羨ましかった。もうポルトから海沿いルートを歩いてサンチャゴへ帰っちゃおうかとさえ考えたりした。 ポルト辺りから青い矢印に加えて立派な道標まで見られるようになり、俄然歩き易くなった。道連れなんかいなくても絶対にファティマに行くんだと腹も決まって、あとはもうひたすら歩き続けるだけの修行のような毎日。この気持ちは最初に巡礼したフランス人の時の気持ちと似ている。 これまで予定より最大5日遅れたが、体が暑さにも慣れて本調子になってからは30km近く歩くのが数日続いたのと、トマール経由を止めて直接ファティマを目指すルートを選択したので2日取り戻す。これなら予備日を使えば当初の予定通り歩ける可能性が出てきた。明日からは、みんなと同じ黄色い矢印を追って歩けるのが楽しみ。 イギリス人の道へつづく |