Fisterra_Muxia6 ムシアの休日 Muxia 8/2 ムシアの公営アルベルゲ、この部屋で寝ていたほとんどの人たちは早朝に出発してしまった。と言うことはフィステラに行くのかな?あ、でも確かサンチャゴ行きのバスって早かったかなと思いだす。ばっちゃんはキッチンに居たようだが2階のベッドルームまで上がってきてイギリス人の道の様子を尋ねてきた。これからイギリス人の道を歩くらしいが、まったく下調べをしてなかったようで何日で歩けるかも知らなかった。自分はフェロールから歩いたが、ばっちゃんはコルーニャからスタートするそうだ。理由は4日間しか日にちがないからだそうだ。イギリス人の道を歩き切ったらバスでリスボンへ移動するらしい。ここムシアからコルーニャ行きのバスがあるのかな?良く分からないがコルーニャ移動だけは決めているようだ。まぁ忙しいこったね。 このアルベルゲ、昨年は呑気に8時までいたらオスピタレロに急かされたので今回は7時過ぎにアルベルゲを後にする。ばっちゃんはカフェでコーヒーを飲んでから予約しておいたベラムシアへ行くそうなので一旦バイバイする。今日はずっと同じムシアに居るのでまた会えるだろう。 さて自分はどうするか。今日明日泊まることが決まっているアルベルゲ・デルフィンだがチェックインは12時と決まっているのでバックパックだけ置かせて貰って身軽になるのもいいのだが、中には朝飯用の食料が入っているのでこのまま舟の教会まで行って景色のいいところで朝飯を食べることにする。ムシアは小さい町だし舟の教会と岩場くらいしか見るところがなく、3日のあいだ毎日そこへ遊びに行くしか他にすることがない。まぁ何度行っても良いところなのでそれも悪くはないだろう。すぐ近くに海水浴場もあるから、そこへ遊びに行く手もあるし。 舟の教会が見下ろせる高台には数百トンはありそうな巨大な石のモニュメントがある。その足元にはモホンがあって、距離表示は「0.000」なので、ここからフィステラへ行くスタート地点と言うことなのか?それとも逆にフィステラから来るとここが0キロ地点なのか。まぁ悩むことでもないのでどっちでもいい。昨年もここのベンチで朝飯を食べて今年も同じことをしている。早朝なので人は殆どいないし気楽に石のベンチに食料を広げるが、パンにカステラと牛乳。至ってシンプル。時間つぶしが目的なので随分ゆっくり食べた積もりでも12時までにはまだまだある。今度は町へ戻って海岸沿いのバルでカフェコンレチェを頼む。歩いている時は栄養補給を考えていつもコラカオだが、もう歩かないのでコーヒーを飲んでも構わない。スペインのバルには間違いなく Wi-Fi 電波が飛んでいるのでパスワードを教えてもらう。こっちは朝だが日本は夕方かな、メッセンジャーを開いたら妹がログインしていたのでビデオチャットを入れてみた。向こうのパソコンにはカメラが無いのは知ってるけど、こっちの映像だけ送ってやると喜んでいる。あとは日記を書いて時間つぶしをする。 明後日はバスでサンチャゴへ戻るので、そのバスの時間をチェックしてみる。今まではムシアにまともなバス停なんかなくて、地面にペンキで「BUS」と書かれていただけだったし、出発時間はバルのガラス窓にA4用紙に書かれてたのがペタリと貼られてただけだった。でも今年は立派なバス停の看板が新設されていた。ちゃんと時間まで書かれているので親切になったもんだ。日本じゃ当たり前だけど、スペインのバス停には行き先は書かれていても時間が一切記されてない脅威のバス停があるので日本じゃ考えられない。 ※お役立ち情報 ・サンチャゴ行きのバス時間、すべてムシア発。 平日 6:45 土曜・祝日 7:30 日曜 7:30 14:30 14:30 18:45 ・ムシア発コルーニャ行き(コルーニャ行きがあった) 平日 6;00 日曜・祝日 18:10 の2本のみ ・ムシア発ーCee-フィステラ行き(平日のみらしい) 平日 7:25 11:25 15:00 16:00 ちなみに、乗り切れなかった場合は追加のバスを出してくれるそうです。クリスから聞いた話では、一人だけ乗れなかったら追加のバスを出してもらい、大型バスに一人だけ乗ってサンチャゴへ行ったそうです。見上げたもんだねスペインのバス会社。 海岸のベンチに座って残りの牛乳パックに1袋だけ持っているコラカオを入れてカシャカシャ。バルではホットミルクと共にこの小袋が一緒に出てきて、客は自分で牛乳に入れて飲む。バルなのにとっても手抜き。この小袋はスーパーで買うこともできるので、タイミングが合ったら土産にしてもいいかな。ちなみにこっちの牛乳は常温で売られているので数日間は持ち歩いても腐らない気がする。日本の牛乳もひょっとすると同じなんかな? 12時過ぎたのでデルフィンへ行ってチェックイン。クリスが受付してくれる。2泊で22ユーロ。他の私営より1泊1ユーロ安くて、元々ここを選んだのがこの安さだったが、最初に泊まったのが縁でこうして3年続けて泊まりに来ている。家庭的なアルベルゲで、今ではまるで親戚の家にいるような気安さがある。 ベッドルームへ案内されると、昨夜は酔っ払いがベッドでゲボしてしまい今日はその後始末で朝から大変だったらしい。ママの話では、酔っ払いは何も告げないままチェックアウトしてしまったと嘆いていた。やってしまったのは仕方ないとしても、せめて自分で掃除ぐらいしろよと思うのは日本人だからか。今日は既に5台のベッドが塞がっていたが、きっとこれは昨日から泊まっている人たちだろう。手頃な平ベッドが空いていたのでそこに陣地を構える。クリスの話では来週の3日間は予約で全て埋まっているそうだ。前にメールで教えてくれたグループがそれらしい。もう8月なので繁盛してるようだ。 2時に昼夜兼用の食事は近くのレストランで9ユーロの定食をいただく。昨年もこのレストランで2回食べたし、ここんちも他より少しだけ安い。デルフィンもそうだけど、町の中心から少しだけ外れているからかな。1皿目ロシアンサラダ(日本のポテトサラダと同じ)、2皿目ミートボール。飲み物は白ワインだけどやっぱり悲しい小ぶりのデカンタ。カフェコンレチェも飲んで腹いっぱいになった。アルベルゲに戻るとクリスにお昼を一緒に食べないかと誘われたが、とても食べられないので残念ながらノーサンキュー。1時間前に聞いてくれれば良かったよ。 来月、東北大に留学するクリスに乗り換え案内のサイトを2つ教えたる。成田に降り立ったら自力で東京へ出て仙台まで行かなくてはならないから、日本語が分かると言っても慣れない日本の鉄道なので大変だ。私がいつも利用させて貰っているジョルダンとJR系のサイト。どちらも日本語だがクリスなら大丈夫だろう。使い方も教えて便利だよーと強調する。良く見たら英語モードにもなるので外国人にも便利に使えそうなのが分かった。 クリスが夕方ビールを飲もうと誘ってくれる。アルベルゲで飲むことしか考えなかったが、バルに行こうと言うので「バルは高い」とスーパーへ酒を買いに出かける。1リットルビール2本とつまみ用にニンニク味とトマト味のラスクみたいの1袋ずつ。それに明日朝用にオレンジジュースの小瓶で4ユーロ弱と安上がり。アルベルゲのボランティアでクリス達と同じハンガリー人のダニエルも買い物にやってきて酒を買っていたので、一緒に誘われてるのかも知れない。 結局、夕方になったらクリスとママの三人で地元の人しか行かないような路地裏のバルへ行ってビールを奢られてしまった。サンドイッチも食べるかと言うけどまだ腹はいっぱいのままなので遠慮しておく。手巻きサンドイッチみたいのを1本頼んでクリスとママは半分こして食べていた。半分に割るんじゃなくて、先にママが半分食べて残りをクリスに食べさせている。とても仲のいい親子。日本に留学するクリスに色んな情報を伝えてあげる。少しでも役に立てるなら嬉しい。買い込んだビール2本は明日用になった。 とても綺麗だから夕日を見に行けとママが言うので、折角なので行ってみる。アルベルゲの他の客もやってきていたので、この人たちもママに勧められたのかな。近くではBBQをやっている地元の人たちがいて、焼けた肉を周りの関係ない人たちにも配りだした。骨だらけで肉が幾らも付いてないけど美味しく頂く。海鳥が下の岩場にやってきているので、おこぼれ目当てらしい。食べ終わった骨を投げ与えると数羽が飛び回って取りっこしている。やがて素晴らしい夕焼けが始まった。良かった見に来て。教えてくれたママに感謝だ。 Fisterra_Muxia7へつづく |