Ingles7 サンチャゴ到着 Santiago de Compostela 7/27 シグエイロのアルベルゲ。このアルベルゲは朝食付きだ。キッチンに行くとテーブルの上には沢山のパンやらシリアルに飲み物が既に広げられていた。パン4枚とジュース。コーヒーは2杯飲みオレンジも食べて腹いっぱい。6人組の女の子達もやってきて一緒に食べだした。 パウラと言う女の子からノートに何か書いてとお願いされたので日本語で書いてからGoogleさまの翻訳で意味を教えてあげる「かわいい娘さん達と過ごせたことに感謝」みたいな。パウラとは違う女の子(写真右縁)からは後でフェイスブックの友達申請が届いた。 8時でっぱつ。今日はサンチャゴ到達の日だけど生憎ずっと小雨が続いている。雨の中なので誰も休むことなく歩き続けているようだ。ショートヘアーのおばちゃん二人組に追いついたので少しのあいだ一緒に歩く。この二人とは初日のネダのアルベルゲで一緒で、結局最後の日も一緒になったな。イギリス人の道は短期間で歩き終えてしまうしアルベルゲも手ごろな所にポツンとある程度なので一緒になる確率が高い。当然、仲良くなる人も多くなる良い道だ。 ※お役立ち情報 サンチャゴまで最後の100キロを歩くと巡礼証明書が発行してもらえますが、多くの人はフランス人の道で最後の100km区間であるサリアから歩き始めます。700キロを歩いて来た人からすると、ここから歩き始める巡礼との繋がりはとても希薄で温度差半端ないと感じます。もし100キロを歩きたいなら、ここイギリス人の道がお勧めです。全員が同じスタート地点から始めるのでサリアからみたいなズル感がないし宿も一日歩いた手頃な間隔にあるので再会率が高いので仲良くなり易く、日数が短いのでバラバラに成りづらいから再会率は更に上がります。 やがてサンチャゴ手前にある商業団地の中に入ってきた。長いスロープを備えてある特徴的な薬局も現れたが、そこからカミーノは3年前とは別の道に入って行った。前はこのあと分かりづらい道が続き、一緒に歩いていた6人全員でカミーノを見失ったことがあったので、もしかしてこの方が好都合かもしれない。どんどん町らしくなってきてチェックしておいたマックが分かれ道に現れた。私はここからカミーノを離れて予約しといた私営アルベルゲ方面へ行く手はずだ。前を歩いていたグループが私が別方向へ行くのが分かったのか広い道路の反対側から「チーノ」と声を掛けてきた。チーノじゃねえし。 本降りになった中、何度も利用したバスターミナルの横を通ってフランス人の道と合流、今晩のアルベルゲ「Viejo quijota」は道沿いなのですぐ分かった。すぐチェックインしてベッドを確認したらバックパックを背負ったまま巡礼オフィスを目指す。オフィスは巡礼スタイルしてないと入り口でガードマンに咎められるので面倒なのだ。アルベルゲからカテドラルまでは1キロあるのでちょっと歩かなくてはならない。 今年2回目のサンチャゴ到着~。すぐ巡礼事務所に向かう。雨だから出足が悪いのか行列も少なめでラッキー。イタリア婆ちゃん親子を並んでいる列に見つける。婆ちゃんは元気そうで今日もニコニコしていた。3日振りの再会だが、婆ちゃん達は2晩どこに泊まっていたんだろう?何はともあれ無事にコンポステラーノをゲット出来たので、次はガリシアのインフォメーションに「二つの道の巡礼証明書」を貰いに行く。このインフォメーションのサイトを見ると、二つの巡礼路を踏破した人たちが写真で紹介されているのだが、みんな証明書を誇らしげに掲げて写っているので私は貰うのを忘れたと思ってやって来た訳だ。さてGoogleさまに翻訳して貰ったタブレットの文を見せて「バッチだけ貰ったけど証明書を貰うのを忘れた」と言うも、証明書が発行されるのは日本の熊野古道だけだと知らされる。え、そうなの!?そこで初めて、紹介している写真は日本とサンチャゴの2箇所で申請した人たちで、証明書と一緒に写っているのは全て日本であることが分かった。ま、紛らわしい。 この頃になると陽が差してきて明るくなる。用事が済んだのでアルベルゲへ戻ることに。今日のアルベルゲはカテドラルから1キロ離れているので、中に入ったらスーパー行く以外は出歩かない。明日からのFISTERRA,MUXIAルートの為にエネルギーチャージに勤める。オーナーはフレンドリーで親切。外からの入り口は2階になっており、そこには障がいを持った人のための小さな個室とシャワー・トイレ室があるだけで、一般のベッドルームは1つ降りた所に二部屋あった。私が入った部屋はまだ私が最初でベッドはがら空きだったが、予約で埋まっており残りベッドは1つだけだそうだ。事実、フランス人のカミーノ沿いのこともあってか、何人もの巡礼がやってきてはフルと言われてた。カテドラルまで1kmもあって不便なのに宿代14ユーロはサンチャゴでは安い方だから人気のようだ。定宿の公営アルベルゲのメノールでさえ7月は15ユーロと高価格。 ベッドルームはゆったりとしていたが、シャワールームは極狭だった。おっつけ仕事で作ったようなシャワー室が二つ並んでいるので窮屈な姿勢で浴びなくてはならず、屈めないから足なんか洗えない。洗濯したけど物干し場には陽が当たらないし風もないので乾かないだろな。 このアルベルゲは入った所にスティックや帽子が鈴なりに係っていた。きっと今まで泊まった巡礼が置いて行った物だろう。もしかしてと思って「これは売っているのか?」と聞いたら「あなたが必要なら持っていって!」これぞ渡りに舟。600kmを共に歩いた木の杖とはここでお別れとなるようだ。下がっているスティックを物色していると、他にもあると倉庫から青いスティックを2組出してきた。相当数あるようだ。そのスティックはバンドの部分が紐なのでスティック本来の力は出せないタイプだったので、紐が痛いと訴えてちゃんとしたバンドの物にして貰えた。あの青いスティックは本当に出回っていて沢山の巡礼が使っているのを見ていたが、あれじゃぁ貰っても嬉しくない。ぼろぼろになった帽子を見せてズーズーしく「これは?」と聞くもそれは却下だった。感謝を込めて宿代の他に5ユーロをドナティーボと言いながら渡すと喜んでくれる。北の道を歩き終えてから2本のスティックを盗まれてしまい、道端で木の杖を2本交換して最後はこの金属スティックにたどり着いた。わらしべ長者これにて完結。 このアルベルゲの良いところは他にもあって、スーパーがたった20mにある所だ。1リットル白ワイン、トマト3、16Pチーズにバーガー用パン1袋。瓶詰めの豆にクノールスープの素を加えてチンして簡単スープを作る。談話室みたいな所に大きなテーブルがあるので食べ物を広げてのんびり頂くことにする。5月13日に家を出発して2ヶ月以上が過ぎた。3つの巡礼路を歩き切っていよいよ最後のルート、フィステラ・ムシアに向かう気楽さからホントに解放的な気分で飲み食いできる。特に明日からの道は毎回最後に歩いている道なので、これで5回目だ。何の心配もない。 夕方になってやっと私の入っているベッドルームに女の子達が入ってきた。2晩一緒だったグループが来たら楽しいなと思っていたが、別のグループだったので、たぶんフランス人の道を歩いて来た子達だろう。洗濯物を取り込みに行くと案の定まだ湿っていた。明日朝まで干しておけば乾くかも知れないが、それだと忘れる可能性大だ。仕方ないからビニール袋に入れて明日のネグレイラのアルベルゲで乾かすことにする。 アナは今日このアルベルゲまで尋ねて来ると言ってた筈だが何の連絡も入ってこない。ひょうきん者のアナのことなので、もしかして急にやって来て驚かすのかなと想像して時々外まで見に出てみたが来る事はなかった。もう早寝がしたいので、アナにメッセンジャーで「来ないので寝るよ」と送ったら「ごめんね」と返事があった。まぁスペイン人なので日本人みたいに約束をがちがちに守るんでもないんだろう。 イギリス人の道これにておしまい。 明日からは最後のルート、Fisterra,Muxiaへ向かって歩き出します。 |