北の道2 スタートの地イルン

5/16 バルセロナ ザ ロフト ホステル。ここの朝飯は2.5ユーロなので食料持ってないなら手ごろな価格だが昨日残したボカディージョと持参のコーヒーを持っている。部屋の鍵を返して人質に預けといた10ユーロを返してもらう。7:45、ノルド駅へ向かってゴー。

 やっぱり25分歩いてノルド駅8:10到着。バスが出発する35分前だ。乗り物を利用するときは必ず余裕を持った時間に到着するように心がけている。言葉が不自由なので何があるか分からないから。時間さえあれば何かあったときに対応がし易い。実際のバス乗り場は階段を下りた所にあって、23番ゲートだった。上に掲げられた表示板にIrunの文字を確認して安心する。

 10:48出発。シートはNo10で隣に人がいないので快適。他に空いているシートもあるが二人連れには並んだ席を指定されるようだ。Wi-Fi完備なので長い時間乗ってても飽きないで済むかな。9:20サンツ駅を通過する。駅では誰も乗ってこないけど、その手前で沢山の人が乗ってきたのでバス乗り場は駅前ではないようだ。日本からバルセロナへの空の旅では、2回とも3人がけの間の席が空だったし、いまも隣は空席のままだ。7時間も乗るバス旅で隣がいないというのはゆったり過ごせて快適だ。乗り物に関しては今のところついてる。

 出発から1時間、完全に郊外になった高速道路を突っ走っている。このスピードで7時間もかかるのか!?バスは揺れが少ないので日記も書いていられる。今回も毎日こまめに日記を書いて帰ったら巡礼記を作るのだ(これ)。ここはサラゴサの辺り?中間地点でトイレ休憩。飛行機みたいなバスのシートには一人一人専用のテレビが付いている。昔見た映画「キックアス」を見ているが音声は勿論外国語。言葉は分からなくても筋が分かっているので面白い。

 パンプローナを過ぎて山を越える頃には空模様が一変してどんよりした天気になってしまった。国境の長いトンネルはなかったけど、山を超えると天候が変わるのは日本と同じ。やっぱり海が近くなって来たのでこんな天気になるんかな。5月の北の道は半分が雨とのことなので覚悟はしているけど、やっぱりなーとチョットがっかり。

 明日歩きでやってくるサンセバスチャンのバスターミナルは巨大な地下だった。ここでは3人だけ乗り込んで来た。ここからイルンはバスならちょんの間。降りたら巡礼とすぐ分かる男性がいたのですぐ声を掛ける。ここに来る前にどこかの巡礼路を歩いて来たらしいが良く分からない。一緒にイルンの公営アルベルゲ目指す。事前にMaps.meで学習しといたので迷うことなくスムーズにアルベルゲ到着。3年前はビルの2階に間借りしているようなちんまりしたアルベルゲだったが、新しい建物は立派なものだった。

 アルベルゲには沢山の巡礼がいたが、まだ時期的にそれほど混んではいなくて2段ベッドの上段はどこも使われていなかった。ここは収容人数が多いので大丈夫と思ってはいたがベッドが取れて一安心。ここの宿賃はドナティーボ(寄付)なので、寝るだけの場合はいつも5ユーロと決めている。シャワーしたけど洗濯はしないでおく。干すところは無さそうだし天気もこんなだし。それにしてもシーズン前の5月なのに40人はいそうだ。こんなに多いとは予想外だった。

 明日のサンセバスチャンのアルベルゲ情報をオスピタレロ(管理人さん)に聞いたところ、まだやってないそうだ。やっぱりね。代わりにHostal Urban Houseを薦められる。このオスタルはMaps.meにも登録されているのでちょっと安心する。オスタルは私営アルベルゲの倍の値段だが、ホテルの半額ほどで泊まれるのでアルベルゲの無い場合の第二候補としている。これに期待しよう。

 スーパーの場所を教えてもらって買い物に出かけて行く。ディスカウントされてた白ワインを(1.4euro)買って帰ってからレシートを見たら元の価格で打たれてた!!!! 4.9ユーロもするワイン初めて買ったよ。でもとても美味いので良しとする。つまみはパンにムースチーズを塗りたくって酒の肴と主食が一度に取れるので合理的。同じテーブルにデンマークの夫婦がいたのでイチゴをお裾分けする。4年前に仲良くなったデンマークの人とはフェイスブック繋がりになっているのでタブレットで見せたところ喜ばれる。イチゴは大パックを買ったので、ほかの人にも上げたりオスピタレロにも上げてみる。初めから誰かに上げようと思って大きいパックを買ったけど、みんなイチゴは喜んでくれるので楽しい。

 バルセロナのオスタルでは他の宿泊客に「オラ」と声を掛けても怪訝な顔をされたもんだが、ここでは互いに笑顔で挨拶するのは当たり前なので、巡礼の道に来たなーと嬉しい気持ちになる。近くのテーブルにコリアらしい4人組がいたので話しかけてみたところ、コリア系カナダ人だった。スモモみたいのをくれたので食べてみる。食べたことの無いものは自分からは買わないので、こういうのは貴重な体験だ。ベルギーのソロ女性は明日はどこまで歩くか決めてないし、泊まる宿も分かってないそうだ。みんなそんな感じ。キッチンには台湾レディーがいたので「台湾ジャパンはフレンドリー」と言ったら「ジャパン、コリア、チノは駄目だが台湾はフレンドリー」と返してきた。アジアの人たちはやっぱりそのあたりは理解しているようだ。


北の道3へつづく