北の道8  ソリさんお世話になりました

5/22 このアルベルゲには朝食のサービスがあった。どんぶりのようなと言うより丼そのものでコーヒーを並々といただく。トーストは一人2枚ポッキリなのが寂しい。廊下に並べてある靴をカウントしたら、昨晩の宿泊者は33人だったのが分かった。歩き中はそんなにいるとは感じないけどアルベルゲに集合すると結構な人数が歩いているんだな。食べ終わった者から三々五々出発し出す。今日はゲルニカだ。

 7時20スタート。今日もまずまずの天気だ。山道もまずまずのが続くが後半になって急坂が続きへろへろになる。ソリさんは若いだけに私より馬力があるので先に行ってもらう。途中、修道院がやっているアルベルゲがあった。ここも夕食を全員で食べたりと評判が良いそうだが、その日の距離によってストップ地は決まるので今回はタイミングが悪くここには泊まれなかった。次に来たときは是非と思っても、さすがに北の道3回はないだろなー。

  歩き続けてゲルニカ市内に入ったらソリさんが通りを渡ってやってきた。手には私宛の紙片を持っている。もう私には会えないと思って、伝言を書いて公営アルベルゲに泊まる巡礼に託しかったらしい。が、その巡礼からは「彼なら自分の5分後を歩いているよ」と聞いて待ち構えててくれたらしい。ソリさんは今晩はホテルに泊まって明日はバスでビルバオへ。私とは2日の間が空くのでこれでお別れになる。お陰で楽しく歩くことができたし、ご飯も美味しかったです。ソリさん大変お世話になりました。

 3時ころ、ゲルニカのユースホステルに到着。ここはアルベルゲとしたら最高値の18ユーロ。公営の3倍だ。レセプションもご覧のように素人丸出しの一般的なアルベルゲとは一線を画する。0階10号室で8番ベッドと言い渡される。よくあるのは奇数は下段で偶数は上段ベッドなので諦めたが、ここは偶数は下段ベッドだった。やりぃ。隣のベッドはどうもシスターらしく、その上段はフランスはブルターニュからやって来た娘さんが入った。そこって確か第二次世界大戦のとき、連合軍がフランス開放の第一歩を記したノルマンディー海岸のある所だよなと思っても、それを伝える英語は持ち合わせがないのでダンマリ。早速シャワーへ行くが、幾ら待っても水しか出ないのでハンディキャップ用のシャワー室に行ったらここはお湯が出た。18ユーロも出して水シャワーは勘弁だ。

 今日の山越えは相当なもんで、もうヘロヘロになってシャワー後のスーパーまで歩くのさえ辛かったが食べないのはもっと辛いのでスーパー探し。前はとんでもない距離を歩いて自力でスーパーを探して辿り着いたが、受付に教わったスーパーEROSKIは歩いて10分以内だったので助かった。受付の男は愛想のアの字もないが、スペインにはこういうのが時々いる。でも他意がある訳でもなさそうで、ちゃんとスーパーの場所を教えてくれた。缶ビール3、バケツ野菜、生ハム、ヨーグルト4、パン、セブンアップにカット西瓜。明日の行動食用にはクッキー1袋と飴を買って10.84ユーロと大量に買い込む。スーパーではいつもカードで支払って、現金のユーロは温存している。

 スーパーへの行きかえりの途中で、まだ先へ行く巡礼がチラホラいる。もう4時近いのに頑張るなー。欧米の巡礼者はそういう人が結構いるのだが、いい時間になっているのにまだ先へ行くと言うのは宿の予約でもしてないと怖くて私にはできない。

※お役立ち情報
 もう当たり前だと思うけど、外国の0階は日本の1階です。外国の1階は日本の2階。クレジットカードで買い物する利点は日本と同じで手数料なしで利息もつかないそうです。おまけにポイントも付くし。逆に現金はキャッシングでも両替でもATM使用料金や手数料に利息など余分な経費が付くのでクレカ利用がお得のようですよ。

 ユースにはキッチンも食堂も見当たらないが談話室があってテーブルが3つある。誰も利用してないのでその内の1つに食べ物を広げてのんびり食べることができる。キッチンがないイコール食器もないのでスイカを食べるにはひと工夫が必要だった。いつもはキッチンに備え付けてある金属スプーンですくいながら食べるのだが、スプーンがないのでナイフで細かく切り分けて食べることにする。丸ごとパクつくよりこっちの方が食べやすい。

 前に泊まった時は2階の狭い部屋で2段ベッドの上が指定されて、バックパックは部屋に持ち込めない決まりがあったので良い印象がなかったが、今回はまずまずだ。やっぱり下段ベッドだからかな?まぁ相変わらずバックパックは部屋に持ち込めないが、これは南京虫対策なので仕方がない。


北の道9へつづく