北の道27 今日は私営アルベルゲ Muros de Nalon 6/10 Aviles のアルベルゲ。キッチンでパンにチーズを挟んでチンして食べる。いい感じにチーズが溶けて美味い。7:40出発。昨日は34.5キロオーバーと私にしては長距離だったので歩き過ぎたかと思ったが、意外や疲れも残っていなくて快調。って、これが危ないんだよなー。自重せんとまた故障がでちまうぞ。次の大きな町の中で矢印を見失う(まただ)。地元のおじさん三人に尋ねるとみんな国道を行けと言うばかり。うーん、教えて欲しいのはカミーノなんだけどな。 町の外まで来ると1本だけ車専用のサンチャゴ標識が立っていたので、おじさんの言ったのはこれのことらしい。方角だけは合ってそうなので当らずとも遠からずってところか。やっぱり歩き用の矢印はずっと出てこないので本物の巡礼路でもないのが分かる。それでも Sot del Barco の案内板は時々目にする。目指すMuros de Nalon はその次の町なのでこれで合っている。Barco の町の中にベンチがあったのでカステラ2個食べて休憩。マメ防止のために靴下も脱いで足を乾かそう。 歩き出して町外れ。Muros への標識が出てくるが予想とは違う右方向を指しているので立ち止まって考えていると、地元のおじさんが正しい方向を教えてくれる。良かった標識をそのまま信じて歩き出さなくて。少し行くとそこは見覚えのある少し特徴のある坂道だったと気づく。やっぱりこれで正解だった。小さな町で、特に年配のおじさんは巡礼路をみな知っているし巡礼者に親切。きっと巡礼を経験した人がいっぱいいるんだろうと想像する。逆に若者と女性は知らない人が多いのがカミーノあるある。 町を離れて歩き続けて行くと、はるか対岸に3年前に間違ってしまった大きな屋敷が見えている。屋敷の前を行くと突き当りが行き止まりだったところだ。今回もあそこを通るかと思っていたが違った。ここでもまた巡礼路が変わっていたのか。ホントに巡礼路って頻繁に変わるんだなー。方向さえ合っていれば何とかの一つ覚えみたいに矢印だけを追う必要もないのかも知れない。Sさんはあるアルベルゲのオスピタレロから、新しい巡礼路はやたらと回り道させるから無視して幹線路を行くほうが良いと教わったそうだ。それで幹線路をやたら歩いて逆に大回りする羽目になったこともあるそうだ。そう言えば数日Sさんと会ってないな。 舗装路を歩いているとMurosへ入る直前に丘へと導く矢印があったが急坂だし、舗装路の先には見覚えのある風景が見えているので矢印に従わずにこのまま舗装路を歩いていく。たぶんこの坂を上って行くと公営アルベルゲに出るはずだが今日は公営には泊まらない。そこには店がないから。程なく3年前に泊まった私営のアルベルゲへの分岐に出て、アルベルゲの庭に立っている西部劇に出てくるテントのティピーがここからも見えている。今回は別の私営に泊まろうと思っているので素通り。でも予想したあたりにアルベルゲは見当たらないので面倒になって結局前と同じアルベルゲにチェックインしてしまえ。15ユーロと私営にしては高め設定だが施設はとても綺麗でまだまだ新しい。ここは夕・朝食が別料金で付くが利用すると宿代が跳ね上がるので今日もスーパー利用で経費を抑える作戦。 一部屋に2段ベッドが6台置かれていて、後からやってきたチャリ巡礼が私の上段ベッドに入った。ほかのベッドは下段が埋まっただけなのでついてない。結局、端っこのベッドはみんなが好きなので、後から入った人が上段を選ばなければならない場合も端っこから埋まっていくということか。二段ベッドでも上に人がいないと平ベッドと同じように快適なのだが、やっぱり上にいると気になるしベッドも揺れる。泊まり客が少ないとこんな贅沢を言いだすが、満員なら不平を言うどころではない、泊まれるだけで御の字だ。 シャワー・洗濯してから少し離れたスーパーへ買いだし。今日も1リットルビール、1杯ずつ袋になってるインスタントコーヒー1箱、カット野菜にトマト、チョリソーにKASオレンジジュースにチョコパン、毎回毎回同じものばっかり買い揃えて芸がないので今回は珍しく行動食用にウエハウスを買ってみた。全部で8ユーロと少し。買ってきた物をキッチンの皿を借りて特盛りにしてみる。のんびり飲み食いしているとドイツ、イタリア、スペインの三人組がやってきたが、彼らは公営アルベルゲに泊まっていてスーパーの場所を聞きに来ただけだった。KASと言うのはオレンジとかレモンの種類があるが、ようするにファンタジュースと同じだ。ファンタより少しだけ安いのがウリらしい。 今日は24.2km、昨日の34.5オーバーを歩いたのと比べれば楽勝だった。明日は15キロ台と少なめだがずっと山道が続く。たぶん、明日の行程が北の道で一番ハードだと思う。今から緊張気味。 北の道28へつづく |