北の道29  本場のカルボナーラ  Cadavedo

6/12 Soto de Luina のアルベルゲを早めの6時20に出発。今日の行程も昨日と同じ上り下りの激しい道のりなので気合を入れて歩き出す。途中から海コース・山コースに分かれるが、3年前は山コースを行ったので今回は海コースを選択。こちらもアップダウンの連続で上っては谷底に下りるを5・6回繰り返す。サンタマリアとか言う村にあったバルでコラカオ1.5ユーロを飲んだ以外はずっと歩き続ける。



 海が見える箇所が2つあった以外は山道ばっかり。ちっとも海コースじゃなくて「ほんのり海コース」と言うところか。結局、北の道で一番ハードなのは昨日じゃなくて今日だったと判明する。それも記憶違いでまだハードなのがあるんじゃないだろな?

 Cadavedo と言う村に入る。今日はこの村にある公営アルベルゲに泊まる予定だ。アルベルゲはどこかなとキョロキョロしながら歩いて行くと村の出口になってしまった。えーっ!?仕方ないからノロマのGPSで確認したところ、アルベルゲのすぐ近くまでやって来ていた。えーとと思って回りを見渡したら20mの所にアルベルゲの看板があるのを発見。一見アルベルゲと見えない建物がその先にあった。

 これが公営アルベルゲ。普通の民家となんら変わることがない。外階段から2階の玄関に入るとそこがすぐキッチン兼食堂兼談話室で結構な狭さだ。ベッドルームがふたつあってどちらも二段ベッドが3台ずつあるようだ。ひとつにはいつもの4人組男女が入っていたのでもう一つを選択する。そこはまだ下段が2つも空いていたのでラッキー。今日も一人で歩いていたパウロも到着して、こっちの部屋には下段ベッドがあるのに4人が入っている部屋の上段ベッドを選んだ。やっぱり一緒がいいらしい。私の方はメンバーじゃない青年が一人だけ入っていた。

 とてもお粗末なアルベルゲだが必要最低限の設備はそろっている。シャワー・トイレは男女共用で1つだけ。普通のアルベルゲには無い小さな浴槽があるので、一般住宅だったのをそのままアルベルゲにしたのが分かる。開け放たれた洗面所で女の子が何かやってるのでシャワーを浴びたい私がドアの前でウロチョロしていたらカチャッとドアを閉められてしまった。えっ不審者!?でも何かが終わった女の子は私の所にやって来てバスルームが空いたよと教えてくれる。ちょっとホッとする。

 オスピタレラがバイクでやって来てチェックイン開始。みんなと何か協議を始めているがさっぱり分からないし理解しようともしてなかったらアルゼンチンの女の子が簡単な英語で通訳してくれる。このオスピタレラが離れたスーパーまで食材をバイクで買出ししてくれて、今居る全員でパスタをシェアすることになったようだ。そいつはラッキーだ、大いに乗らせてもらう。一人当たりたったの3ユーロで済むそうだ。重ねてそれもラッキー。

 明日は公営アルベルゲはなくて、ちょっと高めの私営アルベルゲがあるだけだ。Hotels.comの無料宿泊特典を取得済みなので明日はオスタルに泊まりたい。それには Wi-Fi が無いこのアルベルゲでは予約が取れないので少し歩いてバルへ移動。入って行くと何人もの巡礼が一杯やっていた。この村には私営アルベルゲの他にオスタル迄あるのでそっちに泊まっている人たちだろう。大きなビール2.5ユーロを頼んで早速ネットで宿探し。ホテルLa Colmena と言うのに決める。宿賃が5,587円でそのうち特典から3,633円が補填できるので実際の支払いは2,513円とのこと。およそ20ユーロの支出ってことだ。本物のホテルがこの値段で泊まれるならオッケー。これで明日は安心だ。

 オスピタレラがバイクで戻ってきたのでわいわいと食材を二階に運び込む。缶ビールやワインまで買ってくれてたので、まず缶ビールをみんなで飲む。パウロがカルボナーラを作ってくれるそうだ。イタリア人の作る本格パスタだ。パスタに卵の黄身だけを丁寧に加えてるのを珍しそうに見物する。イス・テーブルを外に運び出して青空の下で食べるらしい。このカルボナーラが驚異的な美味さだった。カルボナーラって初めて食べたかな?これ食べちゃうと日本で食べるカルボナーラがどう感じるのだろうと分不相応な想像をした。食後にブルーシートの上で女の子がヨガなのか凄い恰好で柔軟体操を始め出した。

 遅れてやって来た4人の内、一人の女性は私のベッドの上段になったが、二人の若者は1階のガレージに設営してある一人用テントで寝ることになった。一人用が3張り設置してあるので窮屈ではなさそうだ。珍しがって見物していたらベッドをチェンジするかと言われたので「トイレは?」と言ったら「どこでもトイレ」みたいなことを言っているな。本気か!


北の道30へつづく