北の道36  オスピタレロは消防士 Vilalba

6/19 ラッフィーとファンスは昨夜言ってたとおり、6時半に出発して行った。私はゆっくりと朝飯を食べてから出ることにする。甘いパンにヨーグルトとコーヒー。コーヒー持ってるとホッとするひと時を得られる。

 おばちゃんから遅れること1時間,7時半に出発。空はどんより暗いので雨支度が必要だ。歩き出すとやっぱり少し降っている。バルもないし3時間ちょいを休みなしで歩き続けおばちゃん二人に追いつく。そこからはペースを落とし三人で歩くことにする。道筋に農家がやってると思われる無人の売店があった。木の杖をファンスが欲しいようだったが、結局それは買わずに紐が付いた小さなコンチャをひとつ買った。1ユーロ。自家製のチーズが剥き出しで売られている。日本人の衛生観念からしたらどうかと思うが、こっちでは普通なんかな?後から思うと、ファンスが杖を欲しがっていたのは足に不調を感じていたからなのかも知れない。

 その後は歩くのが鈍い二人を置いてひたすら歩く。腹も減ってきたのでバルがあったら一緒にパンを食べたいと思いながら歩いたが、結局、バルは現れなかったので腹ペコのまま歩き通す。ここはアルベルゲの手前3キロに看板があったのを覚えていたので、それが出てくるのを楽しみにしていたが、看板があったのは手前1キロ地点だった。と言う事ですぐにVilalba のアルベルゲ到着~。時間はまだ11:35.やっぱり余裕の一日だった。前に泊まったときは扉が開いていて入れたが、今回は閉まったままだったので外に座って待つことになった。すぐ二人の兄ちゃんもやってきて同じように座って待ちだした。雨がポツポツと降ってきたので、時間前だけど今入れてくれないかなーと願うがそんなことはなかった。

 途中追い越したおばちゃん二人は50分後にやって来た。遠くからやって来るのが見えたので、外に出て手を振ってみるがまったく気が付かない。すぐ近くになってやっと気づき、ここがアルベルゲだとは知らなかったようだ。きっといつものようにお喋りに夢中になっていたんだろう。Tさんもやって来るが、このアルベルゲは Wi-Fi が無いと分かると町の中の私営に泊まると行ってしまった。奥さんが故障した友達と毎日連絡取り合っているのかな?

 隣の消防署から職員がやってきてチェックイン開始。何人も待っているのが見えたからか、時間前に始めてくれた。6ユーロ。シャワーしたけど天気がこんななので洗濯はしないでおく。乾くわけないし。このアルベルゲは町外れなので、往復2.8km歩いて買い出しに行くことにする。アルベルゲは大きくて綺麗なのだが、町から遠いのが唯一の難点。歩き出したら雨がまた降り出して来たので合羽を取りに戻って再出発。20分歩いてスーパーGadisに到着。1.4ユーロの赤ワイン、りんご2、バゲットパン、バケツ野菜が2.79ユーロ。やっぱりバケツ野菜は高い。カット野菜なら3分の1で買えるのに。おばちゃんに飲ませてやろうとHeinekenを3本追加する。

 せっかく買ってきたけど、おばちゃん二人はレストランに行ったようなので3本とも飲んでしまう。お昼を食べた後はどうせ飲まないだろうし、ここには冷蔵庫がないので温まってしまうから。良く見たらこのハイネケンはノンアルコールだった。3本飲んだ後で気づいて良かった。じゃぁ夕飯の後にワイン飲んでも問題なしだ。毎日いっぱいビールやワインを飲み続けているが、どんなに飲んでも酔うことがない。これは毎年同じ。きっと緊張してるから酔わないのかも知れない。だったらノンアルコールでも良いんじゃと言われそうだが、ノンアルコールは飲む気にならない。いま酒を飲んでいるんだと言う気持ちが大事なのかな?

 二階の大きな窓から外を見ていたら、ドイツのパーティーが近づいて来るのが見えた。外に行ってお出迎えしてみる。このアルベルゲに泊まってくれるんかと喜んだが、英語が喋れる人が言うには、今日はホテルに予約がしてあって、明日はドイツに帰ってしまうそうだ。そして来年、この町からスタートしてサンチャゴ・フィステラまで歩いてコンプリートだそうだ。最後にまた会えてみんなも嬉しそうだった。順番にハイタッチして見送る。

 夕飯はスペインの青年も加わって6人で食べることになった。おばちゃんがパスタを作ってくれたけど皿が2枚しかないので私は鍋で食べることになった(青年は皿持ってる)。スペイン人はご覧の通り個性が強いけど話すとみんなフレンドリーです。青いシャツが私が傷バンを3枚上げた青年で、その後は足のマメは何とかなっているようだった。


北の道37へつづく