北の道41  スペシャルなベッド O Pedrouzo

6/24 Arzuaのアルベルゲ。昨日、おばちゃん達は7時にバルで朝食を食べてから出発すると言ってたので、こちらは7時50にスタートしてみる。すぐ先に出発したTさんに追いつくが、おばちゃん二人はずっと居なかったな。もっと早い出発にしたんだろうか。

 腹が減ってきたので途中にあったバルでコラカオとミートのトルティージャ(オムレツみたいの)、4.5ユーロもしてとても高い。フランス人の道は巡礼がわんさかいるし、おまけにサンチャゴまで100キロを切っているので更に巡礼が増えている。ここはカミーノ銀座だ。きっとバルも少々高くても客がやって来るので観光地値段になっている気がする。もっと田舎のバルから比べたら濡れ手に粟状態なんじゃなかろうか。

 Tさんとずっと一緒に歩いていて時々スペイン姉さん二人組と言葉を交わす。Tさんが数日前に私営アルベルゲで一緒だった人だそうだ。私がこの辺りを歩くのは4度目なので気が緩んだのか道を間違えてしまった。二人で戻りだしたら後ろをついてきた欧米人男性が「えっ!」と言う顔をした。すぐ近くを国道が走っているので巡礼路を戻って探すよりこっちを行った方が手っ取り早いのでTさんにこちらを行きましょうと提案する。しばらく歩くと国道と巡礼路がドッキング。

 Pedrouzoの町が向こうに見えてきたが、巡礼路は今までと違って国道をそのまま行くようになっていた。昨年までは国道から右の丘に入って行ったのだが、公営アルベルゲに行くならこっちの方が合理的なので、変更になったのかも知れない。二人してPedrouzoアルベルゲに到着~。オープン30分前だった。既に沢山の巡礼が集まっていて、扉の前からバックパックが整然と並んでいた。勘定したら自分で20番目だったな。我々のもその後ろに置かせてもらうと、前のバックパックは来る前に話したスペイン姉さんのだった。

 オスピタレロがやって来て受付が始まる。Tさんに「一緒に受付すると二段ベッドの上下にされる可能性があるから別々にしましょう」と提案する。それにベッド割り当てを二階から始めると5分の1の確立で平ベッドになりますよとも。さてチェックインが済んでベッドルームへ行ってみるとビンゴだった。No114は平ベッドだったので受付途中のTさんのベッド番号を聞くとNo113。私の隣でこれも平ベッドだ。二人してラッキーだった。私のベッド選択のときに、オスピタレロが少し考えていたのはシニアにこのベッドをあてがおうとしていたんだと想像する。Tさんもその様子を覚えていたので同意してくれる。昨日のアルスアもこのPedrouzoも、シニアには必ず下段ベッドをあてがってくれる優しいルールがあるのは有難い。このアルベルゲには4回泊まって4回とも下段か平ベッドなのでシニアルールがあるのは間違いないだろう。ま、若者からしたら疲れるのは誰でも同じだと言いたいだろうが、それは違うよ若者よ。

 シャワーしてから買い物に出ることにする。日本名みたいなオンダ商店からいつも買っていたが、Tさんの地図アプリにはスーパーDiaがあるそうだ。そいつは知らなかった。チェーンのスーパーなら品揃えはたっぷりあるだろう。Diaは明日の巡礼路を曲がらずに真っ直ぐ行った150m先だった。だから気がつかなかったのか。1リットルビール、Azulチーズ、生ハム、古くて安売りになってるトマト4、普通のパンと明日の行動食用には甘いパン。コーヒー1箱に青りんごにスナック菓子1袋。これだけ買っても6.91ユーロだった。昼間の4.5ユーロが恨めしい。

 Tさんを誘って教会祭壇に大きなホタテ貝がある教会を見に行ってみるが、今回も扉は閉ざされていて見ることができなかった。たまには開けといてくれないかな。

 ラッフィとファンスが4時過ぎに到着してきてチェックイン中だった。ファンスの足は相変わらずと言うより悪化してる模様。それでも明日は20キロ先のサンチャゴを目指すそうだ。その精神力に脱帽する。もし二人共上段ベッドになったら私のベッドと交換して上げようと思ってたが、ファンスが下段でラッフィがその上になったので黙っている。ファンス68歳でラッフィ62歳だったかな。スペインのシニア境界線は65歳なので、ラッフィはまだシニア扱いじゃないんだろう。

 ラッフィがスマホで明日のサンチャゴで泊まるアルベルゲを予約してたので、Tさん共々一緒にお願いする。O Fogar de Teodmiroと言う初めて泊まるアルベルゲだ。もっとも私はサンチャゴではアルベルゲ・メノールしか泊まったことないので他のアルベルゲは何も知らない。メノールはカテドラルから15分ほど歩かないとならないし門限もあるので夜のカテドラルって見たことない。明日は夜になったらカテドラルのライトアップ見物だ。楽しみが増えた。

 キッチンで飲み食いしている。Tさん各国からやってくる巡礼と仲良くなるコツを見出したようで、ワインボトルを持ってサービスをしている。ここにもフレンドリーの人たちが沢山いたのでスペイン夫婦と今日が誕生日の女子大生グループ交えて撮影大会が始まった。みんな写真を撮るというと大喜びで何回も入ってくれる。隣の広い集会室みたいな部屋では高校生のグループがパーティーを始めて楽しくダンスなどしているので見物に行く。この子たちは団体だけど、ここはでっかいアルベルゲなので泊まれたってことなんか。


北の道42へつづく