何ちゃって四国遍路旅18  鳴門の渦潮

11月20日(日) 旅に出てから36日目
      ホテルサンルート徳島二日目


このホテルには1階にファミマがあるのでホテル支給の部屋着(作務衣みたいの)のまま買い物に行けるので便利です。今朝のごはんはサンドイッチと飲むヨーグルトを一緒に買って、これはスペインで身に付いた習慣です。飲むヨーグルトは栄養は元よりお腹のことを考えて、なるべく飲むようにしています。クーポン券は県によっては千円券の所もありますが、徳島は500円券なので無理矢理千円にしなくても済むから使い勝手が良いです。このホテルには土日の宿泊なので、休み前日千円と平日分三千円分の合計四千円のクーポン券を貰っています。ありがたや。


今日は1日徳島観光です。昨日、情報収集したお陰で渦潮見物のためのバスチケットを安く購入できました。渦潮を上から見られる公園バス停を往復するチケットより、一日乗り放題のチケットの方が安く買えると教えて貰ったのです。一日券千円。このチケット、スクラッチ形式になっていて、自分が使う日にちを削り取れば良い方式でした。それにしても公園往復より一日乗り放題の方が安いってどゆこと?一日乗り放題チケットだって公園は往復できるんですよ!?


途中には大塚国際美術館の大きな建物や渦潮観潮船乗り場がありましたが、節約旅行者の私には関係ありません。ここは見るからに入館料が高そうだなー。貧乏人を跳ねつけるような偉容です。


バスの終点が目的地の渦潮公園なので便利です。ここからすぐに渦潮が見えるのかと思ってたが、どうやら歩く必要があるらしい。案内板はないけど渦潮を見る所ならきっと高い所だろうと想像して上へと登る階段を上がっていくと、あったあったありました。


すんごい眺めの良い公園です。目の前には風光明媚そのものの景色が広がっていて、来て良かったーっと心底思いました。綺麗な景色を見るのが大好きなのです。キレイな女性を見ると緊張して手が小刻みに震えますが(うそ)、綺麗な景色なら手放しで楽しめます。公園から遠くに渦潮が確認できました。


アップにするとこんな感じです。渦潮を間近で見られる遊覧船がかなり近づいてますね。いまは干潮なので大きな渦は発生してないので大丈夫のようです。お陰で迫力の方はイマイチと言うところでしょうか。もっとラーメンに載っているナルトみたいのを期待してたのですが。


渦の道と言う施設があって、右に見えてる何トカ大橋の下を歩いて行くと渦潮を真上から見られる施設です(有料)。高台の公園からみんなが歩いている方向に向かってテクテク歩いて向かいました。付いていけば渦の道に行けるんでしょう、目玉がひとつしかない観光地は迷うことがないので簡単です。


船に乗って間近に見るのがいいか、リーズナブルに上から見下ろすのが良いかは意見が分かれる所ですが、しみったれの私は安い方の一択です。こちらが橋の上を歩くためのチケット売り場です。沢山の人たちが歩く方を選んだのが分かります。渦の道とエディ(鳴門大橋架橋記念館)共通入場券900円なり。別々に買うより少しだけお得らしいです。


こんな感じの橋の上(正確には橋の中です)をぺたぺたと歩き続けると渦潮の上に到達します。おぼろな記憶の「鳴門秘帳」が思い出されて、いまその舞台の上にいるんだなぁと、そこまでは思いませんでしたが。


渦潮が発生する地点には随所に見物のためのガラス窓が設置してあるので、見るには十分です。今の時間は干潮なのですが、渦は少しありました。満潮は午後2時なので、それまでは待てませんが、少しでも見られたから来た甲斐がありました。徳島にやって来た目的の八割はこの渦潮を見るためだったのですから。


渦潮を見た後は共通入場券で買ったエディと言う鳴門大橋架橋記念館に入ってみました。まぁそこそこ面白かったです。特に高額でないものはなるべく入るようにしています。


バス停に戻ると調度バスが待機していたので行き先を確認せずに飛び乗ってしまいました。これが間違いでした。バスは全て駅に行くものと思ってたけど、実際には駅に向かわないバスでした。途中で気が付いて、運転手さんにどこで乗り換えたら良いのか教えて貰うと、徳島阿波おどり空港とのこと。予定外の徳島空港を見物してしまいました。一日乗り放題のチケットだったので金銭的には問題なしですが、時間のロスは勿体なかった。どうせ暇人なので痛手と言うほどではないですけど。


時間的にもお昼なので、空港のコンビニでお好み焼きを買って空港のお休みスポットで頂きました。まぁ時間つぶしには調度良かったかな。久しぶりに空港に入れたし。空港には当然ながらwi-fiが飛んでいたので京都の宿「日本館」を二泊予約できました。そう、熊野古道を止めた代わりに京都見物にしたんです。

日本館はネット経由では支払えないので現地で現金での支払いになりました。京都泊が決まったので高速バスも予約しようとしましたが、早朝6時台しか選択出来ませんでした。それしかない筈はないので、バスセンターに直接行きましょうかい。バスセンターが宿の隣りと言うのは何かと便利です。


空港の外には阿波踊りのオブジェがありました。徳島ってどこに行っても阿波踊り一色の印象でした。阿波踊りってストップモーションだと吉本新喜劇みたい。やがて無事に徳島駅行きのバスもやって来て一安心です。


バスが駅に到着したら、その足で京都行きのバスチケットを求めて駅前のバスセンターを尋ねました。空港からネットで見たときは早朝のバスしかありませんでしたが、簡単に8時15のチケット購入に成功。対面で買えるのは安心できるものがありますね。大きなバスターミナルなので、どこから乗れば乗れば良いのか尋ねると、15番か16番のどちらかにバスが来ますと曖昧な応えが帰ってきました。受付のお姉さんも良く分かっていないようです。まぁ明日になればハッキリするでしょう。

ところで懸案の熊野古道歩きですが、諦め切れずにまだしつこく考えてます。沢山の情報収集の結果、無理せんほうが良かろうとの最終結論に達しました。痛みは確実に減ったけど、まだふくらはぎが突っ張るので熊野古道の山坂で悪化する可能性と、歩くポイントの宿情報が不足してます。熊野古道は山の中を歩くので緊急時の脱出ルートが少ない。それらを勘案すると危険過ぎます。

と言うことで、明日は京都の安宿に二泊予約出来ました。多分、全国旅割り利用の宿と思います。京都は何度か来てるし特別見たいものもないので、市内を観光バスで一周しようかと思ってる程度です。京都行きのバスも手配できたし、とんとん拍子に話が進みます。


京都に泊まるんなら一緒の職場だった人が近くに済んでいるのでメールしてみました。明日、バスが到着する時間に京都駅前のバスセンターまで来てくれるそうです。京都を案内してもらえると有り難いと思ったけど、忙しくて時間が無いそうです。いつも土産を持たせてくれる人なので、今回は歩きの旅だからいらないからねと念を押しておきました。


ひとっ風呂浴びたら今夜の晩餐です。相も変わらずコンビニご飯ですがクーポン券持ってるので強気です。普段はコンビニ飯と言ってもこんなに豪勢なことはしませんが、何しろ今回は旅割りのクーポン券があるので毎回強気です。コンビニの殆どは旅割りクーポン券が使えるので、いつも千円か1500円を一食に掛けています。


11月21日(月) 旅に出てから37日目


6時前に起きて朝食を求めて1階のコンビニまで降りていくと、ホテルの玄関には気の早いクリスマスツリーが飾られていました。昨日までは無かったので夜に飾ったようです。


1階のコンビニでサンドイッチ、デニッシュ、牛乳と野菜ジュースを買ってクーポン券を使いきりました。今日は徳島県を離れて京都府に入るのでクーポン券は使えなくなります。四国最後の食事もコンビニから買ってきたパンと飲み物なので私の節約旅を象徴しています。4年前にやった疲労骨折の再来が怖いので牛乳や飲むヨーグルトをなるべく飲むようにしています。毎度まいど粗末な食事を紹介して恐縮ですが、これは自分への備忘録も兼ねているので勘弁してください。


夜明けの徳島駅には明かりが灯っていて何とも良い雰囲気になってます。駅のこういう風景って旅情をかき立てられると思いますが、どうですか?駅前は大きなバスターミナルになっていて、ここからアチコチの方面にバスが発着します。私が期待と不安を胸に、一ヶ月以上も前に関東からやって来た夜行バスもここに到着しました。


昨日、バスセンターでチケット買ったときに京都行きのバス停は何処なのか尋ねましたが、そのときは「15か16番のどちらかにバスが来ますよ」との答えだったですが、どこをどう見ても京都行きと書かれてないので一抹の不安を抱き、このレーンのチケット売り場のお姉さんに聞いたら「京都行きは高速バスなので1本向こうのレーンですよ」との返事。良かったあぁ~、このままアホ面して来ないバスを待たないで。道路を渡って22番のバス停を見つけると、確かにこっちには京都行きの表示がありました。まったくぅ、言葉が通じても油断も隙もあったもんじゃない。


バスは昨日見物した鳴門の渦潮の上を走って一路京都へ。これから本州に渡り、大阪を抜けて京都に入るようです。高速バスは安くて早いです。Wi-Fiもあるし。

橋の上からはサイクリングロードみたいのが見えて、前に放送されたバス旅競争でタレントが自転車で走った景色が見えました。テレビで見たのとまったく同じ風景だったので間違いないと思いました。そっかぁ、あのシーンはここから撮ったのかと思いました。


淡路島を縦断してバスは突っ走ります。淡路島は予想以上の大きさでした。もう「島」と言う呼び名は適切ではないと思える程でした。一度だけ淡路島上のサービスエリアでトイレ休憩を入れただけ。


本州に入り、いよいよ京都です。それまで快調に飛ばして来ましたが、インターチェンジを降りると渋滞になってなかなか進みません。京都駅前のバスターミナルで同じ職場だった人と待ち合わせしてるのに、20分の遅刻になってしまいましたが、無事に再会できました。

いつも土産を持たせてくれる人なので、今回は全ての荷物を担いで移動しているのでいらないよと伝えてあったのに、お酒を持って来てくれました。「言ったのにーっ」には「宿で飲めばいいじゃない」ですと。それもそうだなと有りがたく頂きました。京都駅の地下街で本日のランチ、麻婆定食900円を一緒に食べてバイバイしました。


ご存知、京都タワーです。予約した日本館はタワーのすぐ裏なので簡単に見つかりました。一応チェックインだけするが部屋に入れるのは四時です。朝食付き京都宿泊税含めて二泊で1万円ぴったり。1泊5000円てことか。クーポン券6000円分もらえたので実質一泊2000円でした。京都のクーポン券はイマイチ使いづらい千円券でした。

バックパックだけ置かせて貰って市内見物に出かけました。路銀が心許なくなってきてるので、すぐ近くの中央郵便局のATMでおろしました。四国内で一度おろしたので、これで二度目です。日本で長旅する良いところは郵貯カードさえあれば無料で路銀を調達できるところですね。海外だとクレカでキャッシングしてたので、どうしても手数料と利息が余計にかかってしまいました。

健康保険証も持参してますが、風邪引いたり足を怪我したけど結局医者には掛かりませんでした。両方とも薬屋からの調達で凌ぎましたが、結局両方とも治らずじまいです。


京都駅に向かっているバスの中から東寺で市が開かれているのを見ていたのでやって来ました。若い頃に自転車で京都を往復したことがあって、そのときにこの東寺だけが時間が遅くて入れなかったのです。ずっとそれが心残りだったので、今回はリベンジのチャンスと思っていました。市まで立っていたので好都合。


47年前には入れなかった東寺ですが、外から写真だけは撮ってたので、記憶にあったアングルで撮ってみました。でもちょっと五重塔が遠かった。二枚の写真を並べてみましたがどうですか?さすがに私も若いですね~。47年経っても似たようなことやってますね。病気でしょうか?


市はたいそうな賑わいでした。露店が千軒くらい立ったんじゃなかろうかと思うくらいあって、人の流れも相当なものでした。外国の人も多く訪れていて、ここで買うなら普通の土産屋で買うよりずっと安く良い物が買える気がしました。まぁ私は荷物になるものは何処でも買わないですけどね。

暖かそうなシャツが500円であったので心を動かされましたが荷物を増やしたくないのでやっぱり諦めました。帰るまでたった一枚のぺらぺらフリースとカッパで凌ぎます。

帰り道上にある京都駅に入って観光案内所で市内観光地図とバス・地下鉄の路線図をゲットしました。宿近くにはどんな店があるのかとグルグル探し廻りました。良い位置にスーパーがあったので、おっラッキーと喜んだのも束の間、クーポン券使えない店でした。残念~。


ふう、時間になったのでやっとチェックイン出来ました。部屋はご覧のような完全な和室です。昨日まで泊まっていたビジネスホテルも好きですが、やっぱり和室は落ち着きますね。荷物を部屋中に散らかして置ける和室は大好きです。


夕飯は付かないので、近くのコンビニで買ってきました。もちろん買う前にはクーポン券が使えるか確認を忘れません。駅で同じ職場だった人から大吟醸のお土産を貰っていたので、今夜は魚主体の品揃えです。日本酒の肴には揚げ出し豆腐、シャケ、主食は寿司ですが、全てコンビニ調達です。風呂は5時からと言われたので待ちきれずに先に飲み始めました。

宿は日本館と言う名前は大袈裟だけど、昭和のノスタルジーを感じさせる和の宿です。洗面所の数の多さとか風呂場のカランの多さから、かつては修学旅行の宿でもあったらしい名残を感じました。昨日のシティホテル然としたビジホとは真逆の宿です。今回の旅ではこれで旅割り利用が21回だと思った。旅割り様々です。


何ちゃって遍路旅19へ続く