長崎五島の旅9 知りあいの名前を発見! 10月12日(木) 民宿はまべ 5時半頃に起きて今日の行程を再チェック。朝食は8時からなので時間はたっぷり。ベランダに出しておいた洗濯物を室内に移しておく、留守の間に飛ばされると困るので。延びた髭をちょっぴり手入れしてみる、唇に注意。 食堂で昨日の一泊分を清算してもらう。連泊だが二日分まとめて清算だとこちらの記帳が面倒なので。宿泊が7,500円、ビールが2本で1,100円、夕食で飲んだ日本酒が400円。合計9,000円ぴったり。 2年前に二泊したM先輩に送るためにお上さんの写真をタブレットで撮らせてもらう。女将さんにM先輩の写真を見せたら覚えていて、ズボンを修理したことも覚えていた。 呑気な一日になるので遅めの9時出発。荷物は最低必要なのだけザックに入れたので軽い軽い。このくらい軽くっちゃ毎日楽に歩けるけど、そうも行かない。旅に必要な物はすべて担ぐカタツムリのような旅です。 県道に出る三叉路では朝から交通整理のおじさんがいた。会うのは昨日に続いて二回目なのでちょっと立ち話。向こうも珍しい歩き旅の私を覚えていて会うと顔がにんまりしたので話しかけてみました。 少し歩くと今日も綺麗な景色が現れる。天気も良いし今晩の宿は決まっているし荷物は軽いし、心も体もるんるんだ(死語?)。考えたら雨に降られたのってあの半泊教会ルートのしんどい日だけだったな。これからも雨に降られませんように。 9時半、ミニチュアの教会は立谷教会跡です。道端に唐突に置かれていました。なんとも滑稽に見えるが誰もいたずらしないようで長いことこのミニチュアはここに立っているようだ。100mほど奥に入った所に十字架の墓が見えるので行ってみよう。キリシタン墓地と言うよりカトリック墓地なのかな?キリシタン墓地に十字架は立てられなかったので。さらに奥には何かあるようだが、そっちはパスして先を急ぐ。急ぐ旅じゃないけど言葉のリズムで「先を急ぐ」とかっこつけ。 立派な井持浦教会に着くと20名ほどのツアーの一団がいました。一目で巡礼とは無関係な観光ツアーと分かる。添乗員さんの他にガイド役の男性が何やら教会の説明をしています。この教会ってツアーで廻るような教会だったのかな?その基準が分からん。 この教会には日本で最初に作られたルルドがあります。ルルドはフランスの片田舎で少女の前にマリア様が何度も現れたと言う奇跡の話し。少女が手で掘り当てた泉の水で病気が治ったとかの話があります。売店ではルルドの水を持ち帰る用の容器を無人販売してるけど、これ水道水じゃないの?と、天の邪鬼信者はついつい考えてしまいます。後で聞いた所によると、作った最初は実際にルルドから水を持ってきて井戸の水に混入したそうです。だからまったく無関係の水と言うのでもないらしい。継ぎ足し継ぎ足しのうなぎ屋のタレみたいなもんか(こら)。 隣の建物はルルドの家?とか言って、売店も兼ねていました。教会らしく買った物は備え付けの箱に自分でお金を入れる無人販売。ちょろまかす人は居ないだろうとの善人前提商売です。ここにスタンプが数種類あって、ツアーの人たちはせかせかと紙切れにスタンプ押してるけど、それ押してどうするの?子供か! 教会の前は道路を挟んで大きな公園になってます。ネットで見たとき、この公園に東屋を見つけていたので教会で寝られなかったらここにしようと目論んでいた東屋を遠くから撮っておくパチリ。東屋だけでなく、教会の外にもベンチを確認していたので、そこでも寝られると色々な野宿形態を予定していたけど、いざ実際に巡礼を始めてみると毎日汗だくで歩いての野宿はしんどいのが分かりました。計画していた段階ではエアコンの部屋で苦労なしだったので汗だくのまま寝ることを考慮してなかった。 歩いていくと有名な大瀬崎灯台への登り口が現れた。大瀬崎灯台は映画「悪人」の舞台、そして近年ではNHKの朝ドラ「舞い上がれ」の舞台でも登場した有名どころだ。計画してた頃は、余裕があったら行こうと思ってたけど県道から外れて急角度の坂を見た途端に止~めたとなる。あんな山を越えるなんてとんでもない、そんな余裕は1ミリもありませんがな。 そろそろお昼を食べる時間だ。この付近にはお食事処 ちょうちん家と言う店があることをネットで確認していた。チャンポンが食べられるとのこと。その駐車場は現れたが肝心の店は現れないまま通りすぎそうになったので、近くでたむろしていた地元の人たちに尋ねることにする。三人の人たちで「どこそこを歩いていた人だよねー?おーっこんな所まで歩いて来てる!」と呆れられるやら感心されるやら。やっぱりでかいリュック背負って歩いているのは目立つらしく、こう言われたのはこれで3人目だ。ちゃんぽん屋はこの路地を入った所だと教わる。本当に路地奥にある店で、県道に看板がなければ気がつかないだろな。 小さな店に入ると満席状態だった。ちょうどお昼時だし、みんな近隣の人たちなのは想像できた。ちゃんぽんには二種類あって、やすい方の普通のちゃんぽんにする700円。少し後からさっきの三人組が入ってきたのでお互いに会釈。こんな旅してるので、ちょっとだけの知り合いでも会えるのは嬉しく感じる。 長崎に来て初のちゃんぽん。地元でも食べたことはあったが、これが本場のちゃんぽんかぁと言うほどの物でもないかな。残った食材を適当に細かく切って麺にぶちこんだ感じ。でも美味しかったからこれは満足。また三人組に会釈して出発。 民家のような教会は、今日のゴールの玉之浦教会。ガラス戸は開け放たれて網戸から涼風が入ってました。この教会には毎日こうして教会の世話をする人がいるようです。有難いことと思います(ここは素直)。五島にはこうした小さな集落に小さな教会が良くあります。生きるか死ぬかの弾圧を生き抜いて、やっとのことで禁教令が解けた喜びで、まず自分達の教会を作りたい一心で生活を切り詰めて建てたそうです。どこの教会か忘れてしまったけど、きびなご漁で得た収入を充て、3度の食事を2食に減らして教会を建てる資金を貯めた教会もあったそうです。潜伏キリシタンは五島に逃げて来たとき、住みやすい場所、農業・漁業に適した場所は既に地元の人たちが居たため、どうしても未開の地に生きる場所を求めたので、辺鄙な所に住まざるを得なかったとのこと。今は開けているけど、ここもそんな場所のひとつだったんでしょう。教会を大切にする気持ちが良く分かります。 スタンプと一緒に良くあるのは訪問者の記帳簿。何と前橋教会の方の名前を見つけました!!もうビックリ。Mさん親子で、私は覚えがないけどOさんならしってるかな?先月の9/16に訪れてました。宿に戻ってFacebookでOさんに尋ねたら良く知っていて、たぶん私も顔見知りの人のようです。帰ったら必ず話しかけてみましょう。 ※帰ってきて会ったらよく知ってる人でしたが名前は知らなかった教会あるある。 近くにバス停があるので時間をチェックしました。2時50福江方面行きが手頃のようだ。時間があることだし港の反対側に酒屋を見つけたので歩いていく。呑気に商売してるらしく、3度呼び掛けてやっと出てきた。小さな酒屋で発泡酒は置いてなく本物のビールが一種類だけ。しかも全て350ml缶しか置いてない。極端な品揃えだなおい。酒屋の隣が日陰になっていたので、ホームレスよろしく地べたに座り込んでぐびぐび。 酒屋の目の前にもバス停があるが、来るときにトイレとベンチがあるバス停があったことを思い出したので3つのバス停を歩いて戻る。バス停の間隔がとても近い。ここは日陰にもなっているので最適だ。でも暫くすると涼しくなって来たので表の日向に出て体を温められる。いろいろ具合の良いバス停だな。 14:53 福江方面行きのバスがやってきた。玉之浦郵便局前バス停から乗って、民宿に近い立谷口バス停までで450円。復路はバスに乗れた良い例かもね。三叉路にはまた交通整理のおっちゃんが居たので立ち話。五島は外国と国境を接している有人何トカという地域なので国からの補助金が大盤振る舞いされてるそうだ。その補助金を各業者がふんだくりっこしてるので、交通量が幾らもないこんな道でも大袈裟な道路改修工事が行えてるんだってさ。どうりでそう感じる工事現場を幾つも目にしたよ。有事の時には自衛隊のゴツイ車が走れるようにかな? 民宿への道は一度歩いたので慣れた気になって間違えてしまった。慣れた積もりになった頃が一番危ない典型例。変則4叉路を右端の道と勘違いしてしまったが、本当は真ん中の道だった。でも小さな町なのでぐるっと回り道になったが無事に民宿はまべに到着。GPSはありがたいね。 すぐ風呂に入らせてもらって洗濯をする。お上さんが今日も洗濯機を使ってと言うが、昨日は雨具にジャージまで洗濯したけど今日は靴下とパンツにTシャツだけなので風呂場でチャッチャと簡単に洗っておしまい。連泊すればバスタオルもハンドタオルも新しいのを出しといてくれるので、洗濯物を包んでギューッと絞れば水気は殆どなくなります。仕上げはベランダに干しておきましょう。 風呂に入ったらやっぱりビールが飲みたくなったので1本いただく。中瓶が550円だもん躊躇もするよ。6時から夕飯。相変わらずメインは魚なので日本酒をいただく。酒の肴が魚介類だとビールが負けて不味くなってしまうので、必ず日本酒にしています。日本酒だと魚に負けないので。五島はどこの民宿でも夕飯は魚のオンパレードなので嬉しくないな。でも今日はハンバーグもあったのが嬉しい。子供か! 昨日は私一人の貸しきり状態だったが、今日は他に二名の予約があるそうだ。レンタカーが故障したので遅れると連絡があったらしい。私が食事し出して1時間後の7時にようやく到着してきて私の隣の部屋に入ったようだ。私の部屋の並び3部屋が海に面しているので、順番に海に面した部屋に入ってオーシャンビューを楽しんでもらうようだ。4組目からは残念ながら裏山ビューになるらしい。 おかみさんが明日の宿を探しているのを覚えてくれてて、食事が終わった頃に電話してくれるが、普通の部屋もドミトリーも既に満員だって。やっぱりな、そう思ってたよ。明日は金曜日で土日連休の初日だもん仕方ないよ。だったら明日は富江のさんさんキャンプ場に行くっきゃない。いくら連休初日でもキャンプ場までフルってことはないだろう。貸しテントはフルとしても、フリーサイトなら幾らでも入れるんじゃないかな?エマージェンシーシート持ってきてるんだから、明日は試してみたい。シートは銀色のサランラップみたいで強度は限りなく低そうだから一度使ったら破れるかも知れないけど、そしたらそのままポイで全然構わないしザックが軽くなって良い。マットさえあれば教会泊なら完璧。 写真は自宅で試しにエマージェンシーシートを吊してみた写真です。中にはキャンプ用のマットが入ってます。折角持ってきたんだから一度くらいは試してみたい。 本日の歩数 記帳するのを忘れた! 長崎五島の旅10へつづく |