長崎五島の旅12 酷いことしやがる牢屋の窄殉教会

10月15日(日) 民宿旅の宿
今日は久賀島に渡ってスタンプを3つ集めて福江に戻るので連泊をお願いしてあります。2泊6000円はキャンプ場5030円よりずっと価値があります、こっちにして良かった(また言ってる)。

昨日マツキヨで買った新しいボールペンが好調です。新品は書きやすいねー、こんなことだけど気分が良いです。ローソンでコロッケパンとおいしい牛乳を買ってきて朝飯。7時半、ターミナルへ向けて宿を出発。wi-fi使うので早めの出発です。


8時半、福江フェリーターミナルの観光案内所が開くのを待ってレンタル自転車をゲット、6時間で1500円。フェリー乗船料金790円に自転車航送料が430円だった。色々細かい金がかかるね。


あちらに見える黄色い船はシーガル号。人間はもちろん、自転車乗せるのに事前申込はいらないそうです。船底がガラス張りで魚が見えるらしいが、走り出したら泡だらけ。ガラス張りにするメリットがどこに?

久賀島に着くとフェリー乗り場なのに店の一軒もありません。あるのは倉庫にしか見えない小さな待合室がポツンとあるだけ。余りに寂しい港でした。それはさておき、まずは浜脇教会を訪れました。自転車は電動補助が付いてますが、どうやったら起動するのか分からない。起動したりしなかったりしてますね。


浜脇教会も集落の規模に比べて立派な教会でした。来る前にネットで見ていたので、ここには小さな屋根付きの手洗い場と外にトイレがあるのを調査済みです。もしもの時の野宿チェックをいっぱいしてきました


教会は無人の所が多いけど、殆どの教会は開け放たれているので、今回も無事にスタンプゲット。巡礼手帳には次の牢屋のスタンプもここで押すとあったので同じのを押しました。

次のスポット、牢屋の窄殉教会へは結構な登り下りがあるけど一応は電動補助自転車なのでグイっとペダルに力を込めるとモーターが反応します。でも走り出すとモーターの補助を感じないのでずっと効いてるんじゃないらしい。


牢屋の窄殉記念堂到着。ここには独自のスタンプがありました。既に先ほどの教会で牢屋のスタンプ場所には押して来たので、空いたスペースにポンと追加。

しかし、ネットでは読んでましたが、たった6坪の牢屋に200人以上を閉じ込めて横になるのは元より身動き取ることも出来ず、排泄もその場でしなければならないことに加え激しい火責め、水責め、算木責めの拷問の日々!!!!!食べ物は1日にイモ一切れだったそうです。体力のない年寄りと幼い子供から順に、42人の方がここで責め殺されました。人間の成せる技じゃありません。こんなことする奴らには永遠の苦しみを喰らわせて欲しい。ついでにプーチンは一万年の苦しみを喰らいやがれ。


墓碑には全員の方の名前と年齢が書かれていました。驚くことに小さい子供がたくさん犠牲になってました。せめての供養になればと全部の墓碑をカメラに収めてきましたが、可哀想過ぎてこれ後で読む気になるのかな?ここで唱えようと小さいロザリオを持ってきたのでいる間じゅうブツブツ唱えてました。不良信者なのでロザリオ唱えるって何十年ぶり?

次はいよいよ世界遺産の五輪教会への行程ですが、まぁ想像通り登り下りの連続でした。それでも舗装路は舗装路なので走ることはできます。ずーっと走っていくと五輪教会の駐車場に到着。車で来た人もここで降りて歩くそうです。


とうとう遠くに五輪教会が見える地点にやって来ました。自転車もこの先には行けないので駐輪して時計を見ると、予定のフェリーには間に合わない公算が大なのが分かりました。間に合わないかも知れないけど、やるだけやってみようと折角の五輪教会なのに駆け足での訪問となってしまいました。後で考えると勿体なかったぁ。


ちなみに、歌手の五輪真弓さんは東京生まれですが父親は五輪地区の出身で、敬虔なカトリック信者なので潜伏キリシタンの末裔と思われます。おじいさんは教会でオルガンを弾いていたそうです。五輪真弓さん自身も久賀島を数度訪れてました。


スタンプ押して写真を撮ったら自転車まで早足で戻って爆走が始まりました。自転車漕ぐのは歩く筋肉と別の筋肉を使うのでモモの内側が痛くなってきたが、今はそれどころじゃありません。ひたすら港を目指してまっしぐらが続きます。牢屋の地点まで来ると、ここから港までの時間が予測できたので絶対に間に合わないことを悟りました。がちょんです。

自転車なら3時間で往復でき、福江に戻る12:30のフェリーに乗れるかと思ったけど、山坂の道が往復28km、とても無理でした。若い頃は自転車旅行が趣味だったので、平地なら巡航速度20km、坂道があっても10kmとの記憶があったので3時間ならギリ戻れるかと思ったけど、全然まったく丸ごと無理でした。最終フェリーで戻るしかありません。途中の潜伏キリシタン記念館で時間潰そうとモタモタしてたらスッ転んでしまった。ズコーッ

少し打ったけど怪我しないで良かった。軽トラが止まって夫婦が声をかけてくれました。転ぶのを見てたようです。この二人がまた親切な人たちで、自転車ごとフェリー乗り場まで乗せてってくれるそうです。もう予定のフェリーは出てしまったので、運んで貰っても意味が無いんだけど、折角の親切なので受けることにしました。自転車積んで私が乗ると奥さんの乗るスペースが無くなるので、近いから歩いて帰るそうです。

送られる車の中でご主人と色々な話をしました。このかた、かつては市会議員をしていて、先ほどの五輪教会移設を推進した人でした。そのために市の予算を沢山使ってしまったために、次の選挙では落ちてしまったと残念がっていました。でもでもですよ、この方のお陰で壊される予定だった五輪教会が世界遺産に認定されたんですよ!先見の明があったってことですと褒め称えました。お世辞でなく実際そうだし。

もうフェリーが出てしまったことを伝えると、顔が広い方で乗せて貰えるかも知れんよと、港を出て行く漁船に向かってクラクションを鳴らしてましたが行ってしまいました。でも、次の手段として福江港じゃなくて奥浦港行きのフェリー木口汽船なら2時35があるから、そっちの方が早いと教えてくれました。奥浦港から福江までは6キロなので、自転車ならひとっ走りです。ちなみに福江港行きのフェリーは5時10なので3時間も違います。そっちに決めた。


待つこと1時間ちょい、強い海風を避けるために近くの神社で待ちました。フェリーは8日前に見た、あの真っピンクの目がチカチカする船です。こちらも特に予約なしで自転車ごと乗せて貰えました。フェリー代金500円と自転車が430円。こっちの方が安かった。


9日振りに奥浦港に戻ってきました。こんな経緯で奥浦港にやって来るとは夢にも思いませんでした。ホント、旅って何があるか分からないですね。やっぱり待合室以外はなんもない港です。こんな寂しい港でフェリーの需要があるのかなと心配になりそうです。

奥浦港から福江に行く途中にはコンタツ堂さんもあるので無事に福江島一周できた報告もできるので一石二鳥だなと目論んでましたが、結果的にはコンタツ堂さんにはClose の札が掛かって入れませんでした。残念。

レンタル自転車は1時間のオーバーで500円も取られてしもうた。ダブル残念。予定どおりだったら2時間早く自転車を返しただろうに、早く返したからって料金の値引きはしないだろう。がめついな。


ターミナル近くのスーパーで飲食物を仕入れて今晩の宿に到着。いつもはすぐシャワー出来たけど、今日は待たされました。けど喉は待ったなしなので汗まみれのまま、さっさと飲み始めました。スーパーで買った肴はヒジキと健康的。主食は助六寿司。発泡酒と缶チューハイはどちらも500mlですが店で飲み食いするより3分の1の価格です。巡礼旅は節約旅です。

本日の歩数 14,609歩とチャリ分33キロ

長崎五島の旅13へつづく