銀の道40  Requejo - Lubian  いちゃつき巡礼者

6月5日
 ヨーグルトを食べてレケホを6時50にスタート。私営アルベルゲから出てきた老スペイン夫婦と一緒になった。山の中だがずっと舗装路を歩くので思ったよりずっと楽チン。足の速いギャエレ達も追いついてきた。
 トンネルを抜けると峠の向こう側のPadornelo村にバルがあったので全員で寄っていく。Wi-Fiがあったのでフェイスブックに接続して応援してくれている友達に途中経過報告。あとから別の二人もやってきたので、こんな山の中のバルなのに巡礼が7人になった。1.5ユーロのコラカオに手持ちのパンを浸して食べる。どんな所にいても食べ物を持っていると心強い。


 一休みしたあとギャエレ達に続いてスタートする。下りになったら土のカミーノになり荒れた道に。トマトを食べながら下っていく。道のようでもありただの草原のようでもある道を下って行くと遠くの中腹にルビアンの村が見えてきた。下って上って11時過ぎに村の入り口にあった公営アルベルゲに到着。ギャエレ達はもう到着していた。私は3番目でベッド数は2段が6台だ。出口に一番近いベッドをゲットする。すぐ夫婦二組が到着してきて下段はあっという間に埋まってしまった。ギャエレは後からやって来た老婦人に下段を譲って上げていた。私にも譲ってくれたことあったし、偉いなギャエレは。

 ここは2階のベッドルームに2段ベッドが6台だったが、半地下に下りてみるとそこにも2段ベッドが2つ置いてあった。でもここはキッチン、食堂が一緒なので落ち着かないかもね。そのうちの一つにはベタベタするカップルが陣取っていてベッドの上でいちゃいちゃしている。気色わる。

 スーパー求めて村を徘徊しに出かける。アルベルゲのすぐ近くには小奇麗なカーサがあった。このタイプの宿は自分たちの住まいの中の空いている部屋を旅人に貸し出して食事も安く出してくれるらしいがアルベルゲの方がずっと安いので利用したことがない。いつかアルベルゲがない所があったら泊まってみてもいいな。

 道端にあった教会の扉が開け放たれており、中に入ると誰もいない空間に音楽が流れていた。とてもいい感じ。スペインの教会は金ぴかが使われているからだろうか、扉には鍵が掛けられていることが多いのだが、ここは山の中なので開けといても悪さされないのだろう。理想的な教会だ。

 村の小さなスーパーは大分離れた所だったが品揃えは充実していた。「これしかない物」を買わせてもらうより、色々ある中から選んで買える方が楽しい。冷えた1リットルビールがあったが、今日は涼しいので1リットルの紙パック白ワインを買ってみる。チンして食べられるパエージャ、ヨーグルト4、カステラ2、チョコパン1袋、袋入りコーヒーで8.25ユーロ。今日と明日の朝・昼の3食分だ。アルベルゲのテーブルでギャエレ達と一緒に食べる。ギャエレに白ワインを飲ませたる。ロアナはワインは飲まないけどウィスキーが好きだなんて言ってるが少年なので冗談ぽい。オーストリアおばちゃんにもワインを1杯飲ませたる。

 おとといのアルベルゲで地べたにマットレスで泊まったイタリアの妖精じいちゃんが2時半にやって来て、私の上段には40歳くらいの若い男性が入った。年配の夫婦連れもやって来たけど既に二人分のベッドは空いてなかったので1階に2つ空いてるよと教えてあげる。いちゃついてるカップルの邪魔してくれ。

 一眠りして起きたらカルロスが到着してきた。会うと毎回あいさつ代わりに膝はどうだと聞いている。長い距離を歩いても膝は大丈夫なくらい回復したらしい。ムイビエンだ。

 このアルベルゲは16人収容だがシャワー・トイレは男女共用で1つだけなのでちょっと不便。料金はドナティーボだったので、いつものごとく素泊まりなら5ユーロを入れるが、中には2ユーロの人もいた。値段が決まっていないドナティーボなので人それぞれだ。

 昨日今日とアルベルゲは満員。手ごろな距離に適当に宿があるとバラけるけど、ここを逃すと次が10km、15km先とかだと手前のアルベルゲに集中する。ここんとこずっと山の中だし泊まれないのは大問題。何人かは私営の宿に流れていったようだ。


銀の道41につづく