銀の道44 Albergueria - Xunqueira 明日は休養日に 6月9日 一風変わったアルベルゲリアを7時5にスタート。今日は21kmちょっとのショートコースなので気楽だ。急な岩場の下りもあったけど、最近では至極平凡な歩きの日。途中の小さな村にバルがあったので寄っていく。中はミニ改装中でオーナーと近所の職人みたいな人がカウンターの中に立てた脚立に上って電気の配線をしているようだ。客が下にいても気にしないのはスペイン流。ビールが1ユーロと安いのに小皿にポテチまでサービスしてくれる。村のバルは安くて愛想がいいので大好き。 シュンケイラのアルベルゲには12時頃に余裕で到着。建物全体が赤錆びに覆われていて、これはデザインなのか横着なのか?中に入って行くと横の棚には紙製のベッドカバーと枕カバーが山積みになっていたので、セットで貰って好きなベッドをゲットする。外側は真っ茶っ茶だったけど中は近代的で綺麗。キッチン等も充実している三ツ星ベルゲだった。 シャワー洗濯したら少し離れた村の中まで買い物に出かける。歩きで10分くらいか、シャワー後の炎天下にこの距離はちょっと辛い。見落としそうなスーパーを発見できたのでMahouの缶ビール2に小さいトマト3、チーズ、チョリソー、さくらんぼ、ヨーグルト4にバケットと菓子パンで9,27ユーロと大量買い。生ハムは少々飽きてきたので、それより味が濃い赤いチョリソーが最近のお気に入りだ。どちらを買っても1パック1ユーロとお安い。 私は相変わらず簡単に食べられるものを並べてキッチンで食べ始めたが、なんとルアンは分厚いステーキを焼きだしたよ。ジャガイモもソテーしてレタスも加えてと本格的。パタタ(芋)を食べるかと言ってくれるので皿に少し頂く。ジャガイモってこんな風に薄切りにしたのをフライパンで炒めるだけで立派なひと品になるのか勉強になったよ(今更)。二人はいつもルアンが料理をしてギャエレは食べるだけなので聞いてみたら「ルアンは作る係り、私は食べる係り」と日本でも聞いたことのあるようなギャグを言っておどけている。大量に買ったさくらんぼはコーヒーカップに入れて周りにいた4人にも少しずつプレゼントする。 自転車の4人組がやって来た。最初見た時は親子かと思ったが、よく見ると全員が大人だった。女の子二人は子供みたいに見えたな。いつもふざけているカタランが出迎えて「私はオスピタレロだが今日はコンプリートだ」とまた冗談をかましている。もちろん全員が泊まれたのは言うまでもない。 夕方になったらオスピタレラがやって来た。今日のアルベルゲは6ユーロ。ガリシア州の公営はみんな同じだ。Wi-Fiはあったが電源が入ってなかった。入っててもガリシアのWi-Fiは私には使えないから何てことない。 私の上段ベッドになったドイツの兄ちゃんは話してみたら良いやつだった。日本語を幾つか知っていて披露してくれる。私も知ってるドイツ語を2つばかり言ってみる。そんな程度でも自分の国の言葉を喋る外国人はうれしいものだ。この青年はキッチンで大量のパスタを作ってモリモリ食べていた。冗談ばかり言っているカタランがメロンを勧めてくれたが生憎歯磨きを済ませてしまったばかりなのでノーグラシアスだ。 ギャエレが明日のオウレンセは2ステイするのかと聞いてきた。考えてなかったけど、ルアンとリリアンも2泊すると言ってるので私も2泊に即決する。ここでもギャエレはガッツポーズをしたのでこちらも嬉しくなる。いつも近くにいる爺ちゃんに聞いたらやっぱり乗ってきた。この爺ちゃんはリリアンといつも一緒に歩いていたので夫婦かと思ったが、二人はソロ同士でたまたま一緒に歩いていただけらしい。イギリス人で名前はトム。トムはありそうで中々出会わない名前だ。年齢は70台後半と言うところか。相当な年寄りに見える。 5人でオウレンセ連泊が決定。ギャエレの携帯から私営アルベルゲに予約を入れてみたところ、2ベッドしか空いてないそうだ。30ベッドもある大きな私営なのに!?それからガイドブックに載っているオスタルに幾つか電話して、やっとHostal Lidoに3人が泊まりギャエレ達二人は別の宿に泊まることになった。全員で一か所に泊まりたいが仕方がない。 明日はオスタルが予約して貰えたのでゆっくり歩けばいいし、3人で一緒に泊まるのでいつもと違ってあんまりバラけない方がいいのかな。オウレンセは大きな町なので入る手前で固まる必要があるかも知れない。せっかく予約してもらったのにオスタルが見つからない人が出たんじゃ困る。 オウレンセの詳しいパンフレットがアルベルゲに置いてあったのでみんなでチェックする。市内には無料の温泉プールがあって、郊外に3つも無料の露天風呂があるそうだ。その隣には有料の風呂があるが多くの人は無料の温泉に入るらしい。温泉は日本と違って水着着用だ。オスピタレラに聞いたら、水着は温泉施設では売ってなくてティエンダ(小さい店)で買うんだと教えてくれる。売ってるティエンダがうまく見つかるかな?私は海パンを買って腰の治療に専念したい。いずれにしてもオウレンセは休養日に加えてみんなで遊べるという楽しみな町になった。 ギャエレは見た目は相当なインパクト有りだが慣れて来ると頭も切れて知性も感じられる。フランス人でスペイン語ペラペラ。英語も幾らか使えるようだ。リリアンはフランス語とスペイン語が使えるが英語はダメ。トムはイギリス人なので当然英語はネイティブでスペイン語も達者だがフランス語はなし。私は英語が片言でスペイン語は「片」しか喋れない。ルアンはフランス語のみ。自然と5人の共通語はスペイン語になる。ここでは英語は世界の共通語ではなかった。 銀の道45へつづく |