旅に便利なスペイン語ふたつ

 私が5年間400日の巡礼で頻繁に使った、旅に便利なスペイン語を紹介します。私のスペイン語は巡礼記を読んでくれれば分かるとおり、とても人様に教えられるような代物ではありません。でも、取りあえずこれだけ覚えておけばスペインでは何とかなると言うものを2つだけ紹介します。日本人の喋るカタカナスペイン語はほぼそのまま通じます。英語みたいに発音が難しくないのでローマ字読みのそのままで通じると思います。この点だけはとても便利。


便利なスペイン語1位
●Quiero キエロと発音します。英語ならI wantで「私は望む」です。
  キエロの後ろに「(Quiero ir a)キエロ イール ア どこそこ(私はどこそこに行きたい)」のように使います
  「どこそこ」にはアルベルゲであったり、バルであったり場所を入れればオッケーです。
  駅でチケットを買うとき、複雑なスペイン語を言わなくても「キエロ イール ア どこそこ」で伝わります。ただ、目的地は伝わっても駅員さんからは日時をスペイン語で聞かれるので、それらを書いた紙を用意することをお勧めします。
  キエロ コメール(私は食べたい)
  キエロ ベベール(私は飲みたい)
  キエロ ケダールメ(私は泊まりたい)
   とバリエーションはいっぱいです。
   私的にはキエロは旅に便利なスペイン語の王様の気がします。

2位
●Dónde está これもとても便利なスペイン語です。ドンデエスタと読みますが、発音するときは「ドンデスタ」で通じます。意味は「どこですか?」と、日本語と良く似ていますね。日本語で「どこですか」と言っても通じると思います。
  ドンデスタ アルベルゲ(アルベルゲはどこですか?)
  ドンデスタ カミーノ・デ・サンティアゴ(サンティアゴ巡礼路はどこですか?)
   と、ドンデスタの後に行きたい名前を言えばオッケー。スペイン語には日本語にはない冠詞・定冠詞が名詞に付きますが、私は主に省略して(て言うか覚えてない)使ってますが何の問題もなかったです。

 他にも「オラ」は日本語で言えば「やあ」みたいな気楽な挨拶
 「グラシアス」は「ありがとう」
 「ポルファボール」は「お願いします」
   みんな単語だけで通じます。

●ついでにスペイン語の特殊な文法を少しだけ
 スペイン語は主語と動詞がいっしょくたになった言語です。最初に記した英語で言えば「I want」はスペイン語では「Quiero」だけです。キエロの中に主語である私が含まれてるんですね。君や彼・彼女・私たち・彼達などの場合はキエロがそれぞれ変化しますが、それは取りあえず覚えなくてもいいと思います。

 スペイン語で最初に「H」の文字があると、それは発音しません。
 Hotelはオテル、Hermesはエルメス、Hondaはオンダと発音します。
 Jはハ行です。だからJapanはハポンと発音されます。北の道を一緒に歩いたオランダ人は大都市Gijonを「ギジョン」と言ってましたが、スペイン語では「ヒホン」です。ギジョンはスペイン人に通じないんじゃないのかな?
 LLエルが二つ続くとこれはジャ行です。lla llu lloはジャジュジョ。
  Sevillaは日本ではセビリアと呼んでますが(セビリアの理髪師)、スペインではセビージャです。Rocesvallesはフランス人の道でピレネーを越えた最初の宿泊地ですが、日本では良くロンセスバリェスとか書かれていますが、スペイン語ではロンセスバジェスです。
 他にもありますが、これらは覚えなくても困らないでしょう。