Camino それぞれの特徴と魅力 私は2015-2019まで5年間で8種類12本の巡礼路を歩きました(フィステラ・ムシアを入れるなら+5)。コロナで暇なので、自分の肌で感じたそれぞれのCaminoの特徴と魅力について紹介したいと思います。 1、フランス人の道 なんと言ってもこの道が一番歩きやすく安全と思います。初めて歩く方にはお勧めです。道中のアルベルゲやバルの数が他と比べて圧倒的に多いです。それは、とりもなおさず、今日はどこまで歩こうかと言う選択肢が大いに広がります。アルベルゲも公営はもとより私営やオスタル・ホテル・薬局の数も他の道より圧倒的に多いですから、今日は疲れたからここまでにしようという自由度があるほか、体の不調が出た時に臨機応変に対応することが可能です。極端な話、後半になると数キロごとに宿もバルもあります。 欠点として挙げるなら、歩く人が多すぎて最盛期にはアルベルゲの争奪戦が繰り広げられるのと、周りじゅう巡礼だらけなので静かな巡礼が出来にくいと言う点でしょうか。でもこれも初めての人なら逆に心強く感じることと思います。 この道の最大難所はご存じSJPPを出発した初日に越えるピレネーです。運よく途中のオリソンに予約が取れればラッキーですが、多くの巡礼者は国境を越えてスペインのロンセスバジェスまで一気に歩きとおします。私はこの時65歳でしたが、本当にヘロヘロになってロンセスバジェスに到着しました。ここさえ無事に越えられれば、あとはそれほどの難所はないでしょう。フランス人の道は平たんな道が多く、丘を越える程度の行程がずっと続きます。この点でも初めての人には歩きやすい道かと思います。 この道の魅力は、なんといっても見渡す限り続くメセタの台地でしょう。メセタってスペイン語で台地の意味らしいので、メセタの台地って韓国のチゲ鍋みたいな言い方らしいですが。私がこの台地の中で一番好きな区間はHontanasからCastrojerizへの道かもしれない。いま思い出すと震えが来るような素晴らしいCaminoの気がします(当時は夢中でそれどこじゃなかったけど)。ここを歩く人は是非メセタを楽しんでください。 2、北の道 5月の北の道は雨が多く難易度は増しますが6月に入ると雨は少なくなります。海岸沿いの道を行くために毎日が登ったり下ったりの繰り返しとなります。リアス式海岸の語源ととなったのがこの辺りの海岸とのことなので、入り組んだ海岸線と言うのは容易に想像できると思います。自動車道なら谷には橋を架け、峠にはトンネルを通しますが、巡礼路はほぼ地形そのままを歩き続けます。たぶん、数あるCaminoの中で一番ハードなのがこの北の道と思います。その代り、美しさもピカイチと思います。あちこちで息を切らして上り下りしながら出会う美しい景色に心を奪われる場面が沢山あるでしょう。私もその美しさに引かれて北の道は2回歩きました。もしかしたらもう1度歩きに行くかもしれません。そのくらい魅力的なのが北の道です。 この道は何と渡し船で渡るカミーノが3カ所もあります。他のルートにはないこれもまた楽しみのひとつと思います。 アルベルゲの数もフランス人の道の次に多いのがこの道です。公営も私営アルベルゲも適度にあるので宿に困ることはほぼ無いと思われます。ただし、フランス人の道と比べるとアルベルゲ間の距離は結構ありますから、相応の下調べは必要と思います。北の道の公営アルベルゲは年によっては休んでいる所が結構ありましたから事前の情報収集は必要です。更に、夏季しか開かれない公営アルベルゲも数カ所ありますから注意しましょう。私の御用達、gronzeのサイトは新しいデータがしっかりしているのでアルベルゲ情報収集にはお勧めです。何しろ、歩いている途中でgronzeサイトをチェックすると、もう新しい情報に更新されていることさえあります。https://www.gronze.com/ 北の道は後半になると内陸に向かうプリミティボの道と、そのまま海岸線を行くラ・コスタに分かれます。私は2回ともラ・コスタを歩きました。何故か。プリミティボの道は、そのスタート地点のオビエドまで、サンチャゴからバス1本で行けちゃうんですよ。プリミティボの道はそれ自体で独立したCaminoなので、オビエドから歩き始めるのは自然なことと思います。逆に、北の道からプリミティボを歩いて、バスで分岐点まで戻り、もう一方のラ・コスタを歩きに行くのは少し間抜けな気がします。ていうか、そういうブログは見たことがありません。両方の道を歩きたいのなら先にラ・コスタを行くことをお勧めします。 Caminoからは12kmほど外れますが、後半の港町リバデオからスペイン三大海岸のひとつ「カテドラレス海岸」へ行くことができます。日本のテレビでも紹介された程の素晴らしい海岸なので、気が向いたら訪れることをお勧めします。私は日本にいる間からこの海岸には絶対に行きたいと計画し、リバデオから歩きで行って海岸を見物してから大回りしてロウレンサを目指そうと思っていましたが、ひょんなことからフランスおばちゃん二人と訪れることが出来ました。前日に予約すればリバデオのアルベルゲまでタクシーが迎えに来てくれるので、バックパックはアルベルゲに置いたまま身軽に見物に出かけることができます。ただし、アルベルゲはダイヤルキーで施錠するので、バックパックを置いて行くならその番号はしっかり覚えましょう。私達がタクシーを利用したときは20ユーロでしたが三人でシェアしたので大した額ではありませんでした。帰りは電車を利用してリバデオに戻り歩き続けることが出来ます。 北の道はArzúaからフランス人の道と合流します。一気にカミーノ銀座となるでしょう。 3、プリミティボの道 オビエドへは北の道の分岐から目指すのなら2日間要し、サンチャゴからなら直通バスで行くことができます。オビエドにはアルベルゲもありますよ。オビエド市内から一歩出ると、さっそく山道に入るほどの山岳の道です。でも、北の道のように登ったり下ったりを一日に何度もするのと違って登れば上りっぱなしなので北の道よりずっと歩きやすいと思います。ずっと山の中なので、景色も抜群な所があります。中でもメインエベントと思われるのが、Pola de Allande - Berducedo - Grandas de Salimeの行程でしょうか。素晴らしい景観が楽しめるでしょう。途中、Por Hospitalesへ向かうルートがありますが、このルートは山の尾根を歩く道のようで(歩いたことない)素晴らしい景観が望めるようです。ただし、途中15km程は村もバルもないようなので注意が必要です。もうひとつのルートなら途中に村が幾つかあるので安心です。二つの道は19km先のEl Puerto del Palo で再び合流します。 プリミティボの道のアルベルゲは間隔はありますが手頃な距離にあるので私は全てアルベルゲ泊まりできました。 ずっと山の中を歩き続けて、城壁の町ルーゴ(世界遺産)まで到達すれば、もう極端な上り下りはないので、プリミティボの道もひと段落の気がします。ルーゴからサンチャゴまでは約100kmなので、ここから歩き出す巡礼もいます。プリミティボの道はタコで有名なメリデでフランス人の道と合流します。 4、ポルトガル人の道 このルートはポルトガル第二の都市ポルトからは3本あるようです。内陸を行くセントラル、海岸沿いを行くコスタの他、もう1本あるそうですが、その情報も歩いた人のブログも見たことがありません。本当にあるのかな? ポルトガル人の道は総じて大した山越えはなく、多くは高低差の少ない歩きやすい道です。一番の山越えはポンテデ・リマからルビアエスへの山越えくらいでしょうか。ポルトガル人の道は殆どの行程で矢印が多く記されていて、道には迷わない確率が高いです。行ってはいけない方にはバツ印が描かれているのもこの道の特徴かと思います。本当に親切。 私はポルトガルの道は3回歩きましたが、色んなルートが選べるのもポルトガルの道の特徴と思います。そのどのルートも少しずつパターンを変えたので、みっつとも紹介します。 ・ポルトからスタート セントラルルート 2016年 ポルト市内からセントラルルートを見つけるのは少し面倒かも知れません。私もぐるぐると迷ってしまい、仕方ないから次に通過する街 Maiaを目指して歩いていたところ、黄色い矢印を見つけました。このルートを歩く人で道に迷ったらMaiaを目指すのがいいと思います。一度矢印を見つけられれば、これでもかと言うほど登場します。 セントラルルートは幹線道路の端っこを歩くことが多く、あまり楽しい廸ではありませんでした。おまけにポルトガル特有の石畳が地味に足に堪えてきます。10㎝程の自然石が菱形に何十キロと続いているので、毎回その角を踏んで歩くんですよー、クッションの悪い靴だとこれがボディーブローのように堪えてきます。 ・リスボンからスタート 2018年 ポルトガルの首都リスボンからポルトガル人の道は正式に始まります。しかし、リスボンから歩き出す巡礼者はこのルートで数パーセントかと思います。多くはポルト、又はサンチャゴまで100km手前のTuiやバレンサから出発するようです。なので、リスボンからポルトまではアルベルゲも十分とは言えず、オスタル(ポルトガルではホステル)を利用する場面が時にでてきます。でも、リスボンから歩き始めるような巡礼者はカミーノのベテランが多いのでみんな最初からフレンドリーです。それも大きな楽しみとなるでしょう。アルベルゲが少ないので、次ぐ日の宿のリサーチは他の道より必要になってきます。 サンタレンと言う町から本来のカミーノと分かれてファティマへ向かうことができます。ファティマへ行く人は少数のようでした。 ポルトガルの道でポルトまではアルベルゲが十分にないので、その代わりを果たしてきたのが消防署です。でも、近年はその消防署も泊めなくなったように感じました。私は消防署に泊まろうと3度チャレンジしましたが、毎回泊めては貰えませんでした。アルベルゲがなくてもホステルがない町村はなかったので、少しお金を余計に出せば泊まることは可能です。 ・ポルトからの海岸の道(コスタ)2018年 リスボンからポルトに到達してから、コスタの道を歩いたのですが、まぁ素晴らしい道でビックリです。ポルトから歩くには超絶お勧めです。アルベルゲもちゃんとあるから心配ないですよ。ポルトガルとスペインの境界となる町にカミンハと言うのがありますが、巡礼路はここから川沿いを行ってポルトガル最後の町Valencaへ行くのと海を越えてスペインに入るルートとに分かれます。 ちなみに、海岸沿いの道からセントラルへ行くことができます。両方の道を体験できるのでお得かと思います。私は逆歩きをしていたときにラテスと言うセントラルの村から海岸ルートを目指しましたが、二つの道はそんなに離れていないので、あちこちで渡れるルートが見つかると思います。 Valencaから向こうはセントラルルートと合流するので宿の心配はなくなりますが、海を越えていくルートだとアルベルゲのない行程が幾つかあるので若干の苦労はあります。でもホステルはありますから心配ご無用です。どちらを行ったとしてもレドンレーラの町で合流することになります。 次のポンテベドラを過ぎるとVariante Espuritual(バリアンテ エスピチュアル)と言う派生路が出現します。これは、サンチャゴの遺体を乗せた舟が川を遡って、パドロンの町まで行ったと言う故事を追体験するルートです。殆どの巡礼はVariante Espuritualに行かないのですが、興味のある人は行くといいと思います。たぶん、ポルトガル人の道を歩く人の内、数パーセントが行くルートじゃないかな。こっちの道を行っても2・3日後にはPontecesuresで本線と合流します。アルベルゲもちゃんと適度な距離に公営が2つありますから心配いりませんよ。ただ、この道の3日目は舟でパドロンを目指すか、歩きで目指すかになりますが、95%の巡礼は船に乗るそうです。私はそこも歩きましたが、矢印があるような無いような薄ら寂しいカミーノでした。 ・最後にもう1本。知る人ぞ知る、サンチャゴからファティマへ向かう逆歩きのCaminoがポルトガル人の道にはあります(Camino de Fatima 2019年)。 ファティマはポルトガル最大の聖地で、この地にマリア様が毎月1回決まった日に合計6回(だったかな?)羊飼いの子どもたちの前に現れました。それが広く知られることとなり、最後は数万人の人達がご出現の日に集まりました。マリア様は子ども達にしか見えなかったので、子どもは集まったみんなに印を見せてとマリア様にお願いしたところ、天がぐるんぐるんと回って雨が降ったとか何とか。当然、新聞社も取材に来ていたのでその模様を記事にしました。その新聞も写真付きで残っていると言うので驚きです(写真)。 凄いことになっている空を見上げている人達。当時の新聞より。 ファティマにはSao Bento Labre と言うアルベルゲがあって、ここは歩いて来た巡礼者だけ無料で泊めてくれるそうですが、私が泊めてもらった2回とも寄付になっていました。それでも格安で泊めてもらえるので有り難いですが。ちゃんと歩いて来たことを証明するクレデンシャルはしっかりチェックされます。2019年に泊めて貰った時は、クレデンシャルの不備で泊めてもらえなかった巡礼と話しました。悲しそうだった。 私は2018年にリスボンからファティマを訪れましたが、その年はサンチャゴからファティマへ向かう巡礼を20人ほどすれ違い、結構いるんだなと思いましたが、これはその前年にローマ法王がファティマを訪問した熱気が残っていたからなのかも知れません(2019に逆歩きをしてそう思いました)。2019年にこのルートをサンチャゴから逆歩きをしたとき、サンチャゴへ向かう巡礼者全員から「ファティマへ行く巡礼を初めて見た」と毎回言われてしまいました。こんなにファティマへ行く人が少ないとは思わなかった。とてもテンションが下がりモチベーション維持が大変でした。 サンチャゴの町からファティマまで、青い矢印が続いています。ですがその数は少なく、必要な箇所になかったりするので毎日難儀することと思います。もしこのルートを考えている人がいるなら、心して挑みましょう。 5、銀の道 銀の道の出発点は主にスペイン南部のセビージャです(日本ではセビリアと言われることが多いようです。「セビリアの理髪師」のセビリア)。ローマ時代から続く銀の道の本来の出発点は地中海沿いのカディスと言う港町ですが、カディスから出発したとしても銀の道本来の到達点はスペインを縦断した北の港町ヒホン(Gijon)なので、どっちみち銀の道をまるごと歩ける訳ではありません。全ての巡礼者は後半のGranja de Moreruelaと言う町からはサナブレスの道かアストルガ経由でサンチャゴへ向かうことになります。銀の道を歩くような人はフランス人の道を既に歩いているので、多くの人はサナブレスの道を歩くと思います(私もそう)。 この道で特に目にするのがコルク樫の森でしょう。いたるところに現れます。それと、イベリコ豚牧場もこのルートの名物かと思います。この道は海こそありませんが、変化にとんだCaminoを体験できると思います。何しろこの道での記憶は「遠い長い」と言うのがまず思い浮かびますが、道自体は変化にとんでいるので飽きることはありません。 もうひとつの魅力は、銀の道はローマ時代の交易の道なので、その巡礼路沿いには多くのローマ遺跡を目にすることができ、中世の街並みもあちこちで見ることが出来ます。歴史好きにはたまらないルートではないでしょうか。有名どころだけピックアップすると、Merida(ローマ時代の遺跡がてんこ盛り)、Caceres(中世の街並みがそっくり世界遺産)、Capara(ローマ時代の町遺跡で銀の道のシンボル)、Salamanca(歴史の町)、Zamora (ここもローマ時代の遺跡が)、温泉の町オウレンセ(無料の温泉が3カ所あります)。 銀の道の最大の難所が二つあります。タダでは済まない水たまり(天候にもよります)、写真は銀の道最大の水たまり、向こう岸まで30mありました。 もうひとつはカパラ遺跡を挟んで38kmのあいだ村も店もない行程です。ただ、中間のカパラ遺跡にはミニ博物館があるので、そこでトイレや水くらいは何とかなると思います。また、巡礼路から4・5キロ外れたところにオスタルがあるので、そこを中継地点にすることも可能です。このルートを歩こうとする人がいたら、この区間は特に充分な準備と注意が必要です。 6、マドリッドの道 日本から飛行機で降り立ったマドリッドから、そのまま歩き出すことができると言う手軽なルートです。出発地点はマドリッド王宮近くにあるサンチャゴ教会。ここでクレデンシャルもスタンプも貰うことが出来ます。スペインの首都マドリッドなので、大都会から次の目的地へのルートは困難を極めました(私は)。何しろ、出発してから初めて矢印を見たのが6時間後だったのですから。その後、帰ってきてから調べ倒したところ、スペイン語のサイトでマドリッドからの脱出ルートを見つけたので見られるようにしました。この道を考えている方の参考になれば嬉しいです。ここをクリック マドリッドの道で特筆する点は、何しろ歩いている人が極端に少ないと言うことです。私の場合、やっと一緒に歩ける人が見つかるまでは7日間を一人で歩きました。それとアルベルゲも他の道とは一線を画す形態の気がしました。巡礼者が少ないので、アルベルゲには常駐のオスピタレロがまずいません。近くの民家やバルがカギを管理しているので、その情報を持っていないとアルベルゲに着いても難儀するでしょう。良いことは、巡礼者が極端に少ないので、出あった巡礼者同士は凄く仲良くなれますよ。絶滅危惧動物の出会いのようなものです。アルベルゲがない行程もいくつかありますので、事前の情報収集は怠らないに限ります。 このルートの難所はひとつ、セゴビア手前にある1796mの峠越えです。それ以外は丘越え程度の道が続くので、体力的な難易度はそれほどではないと思います。ただ、歩いている人がいない・・・ マドリッドを出発してから凡そ16・7日後にサアグンでフランス人の道と合流します。サアグンからサンチャゴまでは凡そ400kmなので、丁度フランス人の道の中間地点ですね。マドリッドの道を半月ほど歩いた中で出会った巡礼は10人にも満たなかったですが、サアグンからは毎日50人60人の巡礼と行きかうようになります。 ・イギリス人の道 イギリスから船でやってきた巡礼がスペインに到達して、陸路を歩いてサンチャゴに向かったのがイギリス人の道です。スタート地点は2カ所、ア コルーニャとフェロールです。コルーニャからサンチャゴまでは百キロないので本来は巡礼証明書発行の要件を満たしませんが、コルーニャ市が嘆願して証明書を貰えるようにしたそうです。ただし、コルーニャ市民だけとの情報がありますから、イギリス人の道を考えている人はフェロールを出発点にした方が無難と思います。フェロールからサンチャゴ迄なら120kmほどあります。 この道で一番いいことは、全員が同じ距離を歩くことかと思います。他の道では巡礼証明書が最短で欲しい人はサンチャゴ手前100キロの町から歩き出しますが、何百キロも歩き続けてきた人に対して若干の引け目を感じるかもしれません。でもイギリス人の道は全員が同じ距離を歩くのでそれがないんですよ。それと、イギリス人の道にはシグエイロ以外、公営アルベルゲがポイントごとにあるだけなので(2019年現在)、フェロールを出発した巡礼友達がそのまま同じアルベルゲを泊まり歩いてゴールまで続く確率が高いと言うことです。これはみんな仲良くなるのは容易に想像できると思います。 イギリス人の道は5日もあれば歩けてしまうので、日本へ戻る飛行機の日程調整にも使うことが出来ます。もし予約した飛行機まで5日も余っているとしたら、イギリス人の道を歩いちゃいましょう。フェロールへは私は二度とも電車を利用しましたが(コルーニャで乗り換え)、バスもあるんじゃないかな? ・フィステラ・ムシア 私は巡礼の終わりはフィステラ・ムシアと決めているので、必ずそこまで歩いて終わりにしています。このルート大好きです。大した山越えもないし、景色は綺麗だし、のんびりと歩くには最高の道と思います。日数の都合でこの区間をバスで往復するのは仕方ないですが、日程に余裕があるなら歩かないと勿体ないと思います。公営アルベルゲは港町セー以外、全てのポイントにありますよ。ただし、フィステラとムシアの公営だけはどちらもサンチャゴから歩いて来た人だけが泊まることができます。クレデンシャルを厳しくチェックされますよ。 Olveiroaを過ぎるとCee / Fister5raへ向かう道とDunbria / Muxiaへ行く道との分岐点が現れます。どちらへ行っても両方の地へ行くことができますが、私が両方歩いてみた結果、先にFisterraへ行く方が断然美しいと感じました。それと、Fisterraを経由してからMuxiaへ行って巡礼を終わりにする方がしっくりします。FisterraはMuxiaより有名だし行く人も圧倒的に多いですが、Fisterraって、もう完全な観光地なんですよ。それに対してムシアは静かだし、布教に悩んでいたヤコブを励ましにマリア様が石の舟でやってきたと言う伝説の地ですからね。やっぱりムシアこそ巡礼を締めくくるには相応しい地の気がします。ちなみに、アメリカ映画「星の巡礼(原題:The Way)」でも巡礼の最後はムシアで締めくくっていました。息子の遺灰をぶちまけた海岸はムシアの有名な場所です。 ちなみに、フィステラ或いはムシアを出発してサンチャゴへ歩いて到達するなら巡礼証明書が発行されるそうです。私は日数の関係でやったことないですが。 モサラベの道 コロナウィルスがなければ2020年に計画していたカミーノです。私の立てた計画ではグラナダを出発して凡そ17・8日後にメリダで銀の道と合流します。その後は銀の道からサナブレスの道を歩き続けてサンチャゴに到達する計画でした。(でした) バルセロナの道 コロナウィルスがなかったら2021年はバルセロナを出発するカミーノを計画していました。バルセロナーモンセラットープエンテナレイナでフランス人の道と合流ーレオンからサルバドルの道でオビエドへーオビエドからプリミティボの道を歩いてサンチャゴ。 コロナのお陰で2年間出かけられません・・・・コロナめー 行けたらまたここで巡礼日記を公開します。 |