《バタール(4)》
生イースト+リスドォル

焼:2019年 10月 20日

 自家製の液体自然発酵種「ルヴァンリキッド」は、作るまでに4日かかるので、その前に、昨日買ってきた生イーストを試したくなりました。ネットで調べてみると、やはり消費期限(発酵が弱くなる)は製造から2週間くらいだということと、開けたら2~3日で消費することと書いてあるものもあり、それでは一週間後の26日まで持たないと思いました。でも一週間くらいは冷蔵して持つように書いてあるものも多く、そちらを参考にして作ってみました。


 予備発酵をしてみたのですが、なぜだか今までの酵母の中で一番発酵が弱いです。心配になってきて、もう一つ作り直して比べてみました。片方はぬるま湯とモルトシロップ、もう片方は、それに準強力粉をひとつまみ加えました。15分では様子がわからず、30分後に比べると、準強力粉を加えた方が少しだけ泡立ってきていたので、そちらを使いました。


 こちらは、準強力粉を加えていない方です。わずかに気泡はあるものの、結局味噌スープのような感じでとどまっていました。昨日買った時に保冷剤はもらったけど、その後買い物に生イーストが付き合わされて、かなり死滅してしまったのでしょうか? そんな悪い予想をしています。


 べたついてまとまりにくかったです。でもたたきつけるというのが向いていました。打ち粉のおかげでなんとかまとまりました。


 いつもの通りの30分の一次予備発酵で、大きさは小さいけれど、フィンガーチェックをしてみると、しっかり穴が開き、もどらないので一次発酵終了としました。


 今回は200gひとかたまりで作りたいので、スケッパーで等分する必要がありません。打ち粉をしないとかなりベタベタで伸びがよかったです。伸びのよさでは、今まで使った小麦粉の中で一番のような気がします。あるいは水の分量のせいか? この後ベンチタイム。


 一生懸命ラグビーボール型にしようとしても、つぶれたレモン型になってしまいます。重力に負けるのは、こねが足りないのか、水が多いのか? わかりません。味はともかく、形だけはメゾンカイザーのバタールに近づけようと努力中です。


 1時間後、やっぱり重力に負けました。斜めに置いたはずなのに、全体に拡がってしまいました。生イーストで発酵していることはわかりました。とてもラグビーボール型には見えません。このあとクープ(切れ目)が入れられるかどうか…

 カッターナイフとパンナイフで試してみましたが、二次発酵後のクープはまたしても失敗。ただひっかき傷ができただけ。残念。あとで気付いたのですが、メゾンカイザーのバタールは縦に一本線だけでした。クープナイフを手に入れなくては。


 本来先端になるはずだった部分の炭酸ガスが抜けずに、膨らんでしまいました。クープ失敗のせい?
 ココットダッチオーブンでひとかたまりを作ったのは初めてです。


 網の上で粗熱を取ります。焼き色はとてもいい。絵の具で表すのも難しい。これでクープが入っていれば…。 そもそも形が違います。焼きたての高さは6.5㎝ありました。


 直径22.5㎝の大きなお皿いっぱいです。形とクープが悔やまれます。


 焼きたてを切るのは難しいです。中はしっとりしていました。切る力で少しつぶれました。高さは6㎝。一応6㎝越えです。すぐに全部食べないので、食べる時に切った方が、中の水分が逃げなそうです。


 断面は気泡がいっぱいです。試食してみたところ、今まで底の部分が厚く、固いパンが多かったのですが、今回はハードパンらしい堅さを残しつつ、クラストが厚くならずに、おいしい食感でした。味はくせがなくプレーンな感じ。生イーストの気になる匂いもなくなっていました。味も堅さもくせなく食べやすかったです。