2019. 5. 4
印象派、記憶への旅
5月3日(金)、ポーラ美術館に行ってきました。
「印象派、記憶への旅」と題してひろしま美術館との共同企画による企画展を開催していました。
太っ腹なことに、展示作品の半数以上が写真OKでした。
ピカソの作品や、購入直後の作品などは写真NGでした。
たくさん撮影しましたが、ここに載せきれないので、気になったものの一部を感想とともに掲載します。

今回の企画展テーマ。

第1会場出口から見た美術館内部の空間。

企画展第1会場の入口。独特な奥行きのある入口デザインで、期待感を高めます。

まず始めに、カミーユ・コローの絵で出迎えてくれました。
斜めに壁を作って、会場全体がいきなり眼に飛び込まないように工夫しています。
少ないと言われるコローの人物画を見てみたいです。

クロード・モネ 「睡蓮の池」
1899年作。今から120年前の絵です。
モネは薄塗りというイメージを持っていましたが、この絵は厚塗りで、意外でした。
今でこそ当たり前の正方形のキャンバスを好んで使っているところが新しいと思いました。

同じくクロード・モネ 「ジヴェールの積みわら」
これまた今でこそ当たり前の「連作」を積みわらを主役に据えて絵として成立しているところがたいしたものだと思いました。
陰に黒を使わないところもモネらしさの絵の魅力です。

ルノワール 「カーニュの風景」
風景を描いても、タッチや色合いはまさしくルノワールだなと思いました。

ピエール・ボナール 「地中海の庭」
キャンバスの麻の色を巧みに残して利用していました。
ふわっとした色合いが、ボナールらしいと感じます。
「ボナールはシニャックと1904年に南仏サン=トロペでともに制作し、その後もたびたび南仏を訪れて、やがて居を構えた。」と、解説にありました。
南仏がボナールの絵を形成したとも言えそうです。

同じくピエール・ボナール 「浴槽、ブルーのハーモニー」
広角レンズで捉えたような広がりを感じました。
肌の色とブルーの対比が美しいです。
三雲祥之助先生の裸婦でも、同じ感動を味わったことがあります。
病弱と言われた奥さんをモデルに描いたのでしょうか。
ボナールは水浴している奥さんをよく描いているので、そう思いました。
企画展「印象派、記憶への旅」は、3月23日から7月28日まで開催されます。
今回は何の先入観も下調べもなく鑑賞しましたが、ポーラ美術館のホームページを今改めて見たら、もう一度観に行きたくなりました。