11)比良山 (北小松駅〜寒風峠〜ヤケ山〜ヤケオ山〜釈迦岳〜イン谷口) 1061m : 2014年8月19日 2014年山の記録に戻る

8月の山があるクラブ:Uの例会のリーダーを務めた。当初の予定は、近江高島駅に集合し、ガリバー旅行村から八淵ノ滝を登り、釈迦岳からイン谷口へ回るコースを考えていた。しかし、11日〜12日の台風の影響で、ガリバー旅行村へのバスが運行していないことがわかり、急遽、一つ手前の北小松駅に集合し、下記のコースを歩くことにした。
 このコースにある楊梅の滝は、県下一の落差を誇る滝で、白亜紀の花崗岩層を流れ落ちる段瀑である。上から雄滝(おだき:40m)、薬研の滝(やけんのたき:21m)、雌滝(めだき:15m)からなり、総合落差76mは、滋賀県内では1位とされている。名前の由来は、1554年に足利義輝が訪れた時に、楊梅の滝(やまもものたき)と名付けたとされ、今日では、音読みで(ようばいのたき)と読むのが一般的である。雄滝と雌滝の主は、大蛇の夫婦だという昔話がある(志賀町むかし話)。湖上船やJR湖西線車内など、遠くからでも眺めることができ、その景観がまるで白布を垂れかけたように見えることから「布引きの滝」という別名もある。楊梅とは、ヤマモモのことで、山中で光る水柱をヤマモモの木に見立てたのか、また、中国江西省に楊梅山という山があり、その故事にちなんだのかは不明であるが、美しく堂々とした滝である(ウイキペディア及び観光案内より)。

北小松駅(9:05)−楊梅の滝9:30−展望台−楊梅の滝分岐(雄滝往復)10:05〜10:15−涼峠(10:45〜10:55)−寒風峠(11:25〜11:40)−ヤケ山660m(12:00〜12:40、昼食)−ヤケオ山(13:50〜13:57)−釈迦岳(14:45〜14:55)−大津ワンゲル道−イン谷口林道(16:45)−比良とぴあ(温泉)17:15−比良駅(18:45)   歩行時間:6:05 (休憩2:10)     、歩行距離:14.2q     、累積高低差:1301m

北小松駅を出ると、早々に汗が噴き出す。川の流れも早く、16日のゲリラ豪雨の影響が明らかだ。楊梅の滝も、いつもの展望ポイントへは入れない。橋を渡り、登りになる。しばらく登り、東屋のある展望所に来るが、木々が大きくなって、雌滝の上部しか見えない。登山道は、あたかも川のように流れた様子が見て取れる。登山道で、ルリタテハがとまった。羽を広げたと思ったらすぐに飛び去った。一応写真には撮ることができた。しばらく登ったところに、雄滝への分岐が現れる。何年かに一度の迫力の滝が期待されるとあって、迷わず寄り道する。数分で、雄滝の下に着く。滝はまさに爆流、凄まじい迫力だ。しぶきで服も濡れるが、大事なカメラも濡れてしまう。分岐に戻り、涼峠まで更に30分弱だが、引っ込んでいた汗が噴き出る。峠では、涼しい風が吹き、ほっとする。小休止、冷たいブドウが出る。何とも美味だ。夏は、果物に限る。
 ここから、寒風峠までは、登山道は小さな川のようになっていて、水浸しだ。濡れないように気をつけながら歩く。暑さもひとまず我慢できる。寒風峠でまた小休止となる。涼しい風が吹いて気持ちが良い。ここでもまた、おいしいブドウを味わう。曇り模様だった空も晴れ間となって、いよいよ暑さがこたえる。ヤケ山でちょうど12時、木の下に入り込み、昼食をとる。
 多少元気も回復し、ヤケオ山に向かう。ヤケオ山は981m、一登りしなければいけない。直射日光が照り付け、小休止を取る間隔が短くなる。やっとの思いでヤケオ山に着く。ここまでくると、釈迦岳への最後の登りも、40分程度、気持ちにも多少余裕が出る。ヤケオ山を下ったあたりから、眼下の琵琶湖を眺めながらの縦走になる。足元には、イワカガミが敷き詰められている。4月には、可憐な花が咲き誇ることだろう。釈迦岳への登りは、最初、琵琶湖の反対側になって視界が妨げられるが、それを過ぎると、素晴らしいパノラマが味わえる。大津方面や湖北方面の良い展望コースだ。本日の最高点、釈迦岳1061mにやっと到着する。暑さも最高に達し、大休止、おいしいブドウで息を吹き返す。皆にも余裕が出る。
 記念写真を撮って、大津ワンゲル道を下りる。この登山道、難路とあって、途中、綱を持っての下りや、這いつくばってといったところがある。慎重に下りる。ワンゲル道、ホンシャクナゲとイワカガミが続く花の道でもある。途中、ナメコが密生している木が見つかる。きのこ博士の清水さんが早々に急坂を下り、更に市橋さんが続く。大きなナメコの写真撮影の後、キノコ狩り、1sは優にあろうかという収穫だった。今年の8月は異例の天気続き、台風や豪雨が続き、季節はずれに立派に成長したナメコに遭遇できた。温泉入浴後、おすそ分けがあった。このワンゲル道、下りばかりでなく、アップダウンを繰り返し、思ったほど高度が下がらない。途中、きのこ狩りもあって、結構時間を使った。イン谷口の林道に近づくに連れ、足元の道には、水があふれかえる。最後に橋を渡り、イン谷の林道に出て、この日の予定を終えた。
 暑い日差しの中、日帰り温泉である比良とぴあに向かい、汗を流した。私は車のため、牛乳だったが、後の4人は冷たいビールでのどを潤した。それでも、のどの渇きはなかなか収まらなかった。本当に暑い1日だったが、充実した山行きだった。皆様、ご苦労様でした。

   
 楊梅の滝(雄滝)下部  凄まじい勢いの楊梅の滝(雄滝)  寒風峠への林道。コケ類が息を吹き返した
     
 釈迦岳山頂  大津ワンゲル道の急坂  中央が釈迦岳、右手が縦走路(比良駅から)

ヤケオ山〜釈迦岳縦走途中からのパノラマ:
右手の釈迦岳の左手に蓬莱山が続く

コース


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作成日: 2014年8月20日