16)三重嶽(974m)〜武奈ヶ嶽(865m)  : 2014年10月4日 曇り時々晴れ  2014年山の記録に戻る
 三重嶽(さんじょうだけ)は、滋賀県高島市に所在する山で、野坂山地に属し、その最高峰である。国土地理院の成果では山名を「三重嶽」としているが、点の記では、山頂に所在する二等三角点(974.11m)の点名を「山上ケ岳(さんじょうがたけ)」としている。高島トレイルのルートの一つであり、大御影山から福井県境の尾根を離れ滋賀県に向かうルートである。高島トレイルに属する山としては最高峰である。高島トレイルは、武奈ヶ嶽を経て、水坂峠を超え二の谷山につながる。
武奈ヶ嶽(ぶながだけ)も、高島市にある。標高は865mである。比良山地に属する武奈ヶ岳(1,214m)と呼び名が同一なので湖北武奈ヶ嶽とも呼ばれることもある。三角点はないが国土地理院の地図に武奈ヶ嶽と表記されている。三重嶽から尾根を標高差660mで結ぶ。石田川ダムから三重ヶ嶽の周遊ルートがある。
 武奈ヶ嶽山頂から少し進んだところからは、視界が広がり眺望が楽しめる。縦走路の先には、三重嶽の穏やかな山容が望める。高島トレイルは長い道のりだが、随所にブナの大木が見られ、中には曲がりくねった木もあって、大いに目を楽しませてくれる。今回は石田ダムを出発点に、まず、三重嶽に登り、ブナ林の中を武奈ヶ嶽に向かった。縦走路は、あちらこちらでトリカブトが咲いていた。中に、薄ピンクの花と、シロバナトリカブトを見ることができた。とても印象的だった。

赤岩山登山口P(9:00、9:05発)−林道歩き 約4km−三重嶽落合登山口(9:50〜9:55)−ピーク844(11:31〜11:36)-三重嶽山頂着(12:06〜12:38、昼食)−水谷分岐(13:20〜13:24)−展望所P674(13:48〜13:53)−ワサ谷分岐(13:20〜13:25)−武奈ヶ嶽(14:47〜14:53)−光明寺・水坂峠分岐(15:20)−この間 道間違いで 15:50 引き返しロスタイム−光明寺・水坂峠分岐(16:28〜16:32)−赤岩山(16:40)−赤岩山登山口P着(17:25)

久しぶりの三重嶽になった。前回は、石田ダム沿いの道が不通で、箱館山横をまわり直したが、今回はつながっていた。今回は、下り口の赤岩山登山口の前の空き地に車を止め、約3qの林道を三重嶽落合登山口に向かう。道端には、白い菊の花やヨメナが咲いている。45分で登山口に着く。小さな看板で、車で行けば見過ごしそうなものだ。ここから、杉林の中の急登になる。30分ほどで、緩やかな勾配になる。杉の中の雑木林だ。前回はこのあたりでクマに遭遇、足早に去った経験がある。鈴を鳴らしながらの4人連れだ。P630付近で中尾根出合に着く。風もあって、気分も爽快だ。緩やかな南尾根を登ってゆくと標高650m付近から広葉樹・ブナ林に変化する。また、尾根道には少しだが花も咲いている。標高850mに近づくと北に大御影山、南に琵琶湖と竹生島そして西に武奈ヶ嶽が展開している。木々は雪のため、曲がりくねっている。半端なものではない。道は、草木が茂り、下が確認できないところが何箇所もあり、倒木も道をふさぐ。山頂が近ずくに連れ、足元にはイワウチワがびっしりと敷き詰められている。春には、素晴らしい花道になりそうだ。尾根道を登り、約2時間10分強で、三重嶽山頂(974m)に到達する。山頂には二等三角点が設置され結構広い。前は樹木に覆われ展望がなかったが、今は良く見える。北に大御影山、東には琵琶湖に竹生島が浮かんでいる。南は比良の山並みが続く。すぐ隣の三十三間山は残念ながら見えない。風が強いので、避けられる場所でお昼にする。
 30分の昼食の後、武奈ヶ嶽へ向かう。すぐに、近江坂分岐である。ここから近江坂までは3.4qの表示がある。稜線は、曲がりくねったブナがあり、登山道ではトリカブトがたくさん咲いている。広い稜線を西へ、西へと向かう。テープや踏み跡で間違えることはない。そのうち、武奈ヶ嶽が見え始める。下ったところに池がある。6月にはモリアオガエルの卵が見られるとのことだ。三重嶽へ1.3q、武奈ヶ嶽へ3.8qの表示がある。トリカブトは続く。そのうち、ややピンクがかった花のトリカブト、そして待望の白い花(シロバナトリカブト)出会う。池から20分ほどで水谷分岐で、天増川からの登山道がきている。展望所P674は平坦なところで、三重嶽、その西に三十三間山が並んでいる。ひと休みし、武奈ヶ嶽へ向かう。30分弱で、ワサ谷橋への分岐になる。ワサ谷分岐からはなだらかな尾根が続く。さらに進み、見通しの良いところから振りかえれば三重嶽と稜線、西に三十三間山、東に琵琶湖が眺望できる。ひとのぼりで武奈ヶ嶽山頂である。三角点がなく、木の山頂表示である。
 ひと休憩の後、赤岩山へと下る。とげのある草や、草木が道を覆い歩きにくい。30分弱で光明寺・水坂峠分岐である。何を勘違いしたか、本道の水坂峠に進んでしまった。急な足場の道を下ること、25分、間違いを確認し、重い足に鞭を入れ、光明寺・水坂峠分岐に戻る。日暮れが迫る中、植林を登り返すと、赤岩山である。杉の植林の中に三等三角点がある。「石田川ダム」の標示に従い、北東の尾根を下りる。急な道で、注意が必要だ。杉林のつづら折りを行き、45分かかって登山口に着いた。道は狭いところもあり、注意が必要だ。時間は、17:25、何とか明るいうちに下りることができホッとした。Sさんの運転で、暗くなった道を守山まで戻った。守山歩こう会の下見、みなさんご苦労様でした。

     
 三重嶽落合登山口  三重嶽山頂  見事なブナの分かれ具合
     
 こんな池が  紫の中にピンクのトリカブトが  ただ1本のシロバナトリカブト
     
 トリカブトの中を  三十三間山  太いブナの中にブナが
     
 芸術的な造形  振り返って三重嶽  武奈ヶ嶽
     
 こんな出会いも    

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作成日: 2014年9月28日