9)御在所岳(1212m)、鎌ヶ岳(1161m) : 2015年5月3日 関西百名山、アカヤシオ、シロヤシオ 2015年山の記録に戻る 御在所岳(ございしょだけ)は、三重県三重郡菰野町と滋賀県東近江市の境にある標高1,212 mの山で、御在所山とも呼ばれる。鈴鹿国定公園の中に位置し、日本二百名山、関西百名山及び鈴鹿セブンマウンテンに選定されている。 急峻な岩壁やツツジ科の花々が美しく、変化に富んだ山である。春にはアカヤシオやシロヤシオ、スミレなどの様々な植物、秋には紅葉、冬には樹氷と、四季を通じて楽しむことが出来る。一方で、「藤内壁」などの岩肌を有し、ロッククライミングのメッカともなっている。冬には氷壁や氷瀑のアイスクライミングも楽しめる。三重県側の湯の山温泉から山頂直下まで御在所ロープウェイが通じている。広い山頂部は御在所スキー場となっており、そのリフトを利用して、一等三角点のある山頂まで行くことができる。 鎌ヶ岳は、鎌ヶ岳(かまがたけ)は、三重郡菰野町と滋賀県甲賀市にまたがる鈴鹿山脈中部の標高1,161mの山。鈴鹿国定公園内にあり、関西百名山及び鈴鹿セブンマウンテンのひとつに選定されている。山全体が花崗岩からなり、一部斜面では風化が進んでいる。鈴鹿山脈で最もアルペン的な山容の飛騨山脈の槍ヶ岳に似た鋭く尖った山容で、南側の水沢岳へと続く痩せ尾根は、鎌尾根と呼ばれている。「鈴鹿の槍ヶ岳やマッターホルン」と呼ばれることもある。三重県側の濃尾平野からや御在所ロープウェイからも、その三角錐の山容が望める。北側と南側からは均整のとれた三角形の山容で、東の一角から均整が崩れて湾曲した形に見えることが山名の由来とされている。山頂直下の東側には、県の天然記念物指定の「鎌ヶ岳ブナ原始林」がある。このブナ林は、太平洋側の代表的な林で、まっすぐに抜き出た巨木の根元には、日本海側の多雪地植物のヒメモチ、ハイイヌガヤなども見られ、寒暖両地帯の植物が仲良く住み分けている珍しい植物相を見せている。(ウイキペディアより) 今回は、山があるクラブ・Uの5月例会で、春のアカヤシオを求めて訪れた。武平峠を挟み対峙する関西百名山の2山を往復した。今年のアカヤシオは、花の時期が早まり、下の方では色あせたり花びらが散っていたが、山頂近くではピンク色の華やかさで目を楽しませてくれた。また、本来はもう少し後になるシロヤシオが一部さいていて思わぬプレゼントになった。連休中であり、駐車場、高速道ともにいっぱいであったが、何とか無事に済ませることができた。両山とも山頂は人、人で賑わっていた。 武平峠駐車場(9:50、10:00出発)−武平峠(10:15)−展望岩場1000m(10:45〜10:50)−鎌ヶ岳山頂1161m(11:20〜12:05、昼食)−武平峠(12:45〜12:50)−展望岩場1080m(13:15〜13:20)−長者池八大竜王1160m(13:40)−御在所岳山頂(13:45〜14:00)−舗装道終点下山口(14:10)−武平峠(14:40〜14:50)−駐車場(14:55、15:05出発) 歩行時間3時間40分、休憩時間:1時間15分、歩行距離:6.82q、累積登高:865m 連休中であるが、一般道はかえってすいていて、45分で集合のコンビニに着く。これから待つこと1時間余り、大阪からの4名と合流し、武平峠へ向かう。峠前の道には道路わきに車が数珠つなぎに駐車してある。滋賀県側をあきらめ、トンネルを抜けた大きな駐車場に入る。運よく1台は空いたスペースに入れ、入り口付近に申し訳なくもう1台を駐車する。トンネル前の右手から登山道が始まり、急坂を武平峠に歩く。鳥の声が賑やかで、以前、オオルリの写真を撮っている。下山する登山客とすれ違い15分で峠に到着する。初めは緩やかだった道も次第に急坂になる。風化した花こう岩があり、歩きにくい。高度を上げるにしたがって視界が広がり、新緑が目に鮮やかだ。アカヤシオがちらほら、ミツ×ツツジが鮮やかな色を見せる。展望のきく岩場では、御在所岳が目の前に見える。左手には雨乞岳が続き、陰に隠れて見えなかった綿向山も見えだす。足元にはハルリンドが多くなる。ロープや、岩につかまりながら急坂を慎重に登る。ざらざらと風化した花こう岩で滑りやすい。結構な難所だ。アカヤシオも増えてくる。最後の一登りで山頂に着く。細長いが山頂スペースは結構ある。中心に祠が鎮座している。この祠、水沢の人たちが、石の祠(ほこら)に堅固な玉垣をめぐらし、 石鳥居まで建て伊勢の神を祭っていた。昭和28年の台風により南側の急斜面が大崩壊を起こし、 祠も鳥居も深い谷へ崩れ落ち、その代わりの祠だけが大岩のかげに祭られていた。その後、修復され写真のように回復された。5月3日は特別な日とあって、祠には刀が添えられ、お供えもあった。また、備えられていたお神酒が集落の方から登山者に振る舞われた。山頂直下の東側には、県の天然記念物指定の「鎌ヶ岳ブナ原始林」がある。このブナ林は、太平洋側の代表的な林となっているが、まっすぐな巨木の根元には、日本海側の多雪地植物のヒメモチ、ハイイヌガヤなども見られ、寒暖両地帯の植物が仲良く住み分けている珍しい植物相を見せているのだそうだ。展望の良い南側に行き、昼時間とする。南側は、鎌尾根が続き、水沢岳から仙ヶ岳〜能登岳の稜線が一望できる。東には、伊勢湾が望まれ、工場群が目につく。食事の後、コーヒをご馳走になり、西側の巻いた道を下り、急坂を回避する。巻道はアカヤシオも多く、ハルリンドウもたくさんだ。先ほどの急坂前に合流し、武平峠を目指す。途中、シロヤシオの写真を撮っている方に話をすると、御在所岳への登り道に1本だけ咲いていると教えられる。武平峠で小休止し、御在所岳へ向かう。平均的な登りは、鎌ヶ岳より急と感ぜられる。最初は落葉樹のトンネルを歩く。山頂付近の舗装道まで、3か所ばかり岩場の絶好眺望ポイントがあり、鎌ヶ岳の鋭鋒を眺めることができる。まず、例のシロヤシオに出会う。花が一杯で満足する。アカヤシオは、最初は色あせや、落花で期待はずれであったが、高度を稼ぐにつれ、鮮やかさや密度がます。登り50分程度で平坦な舗装道に出る。ここからは山頂までアカヤシオが続く。花のつきも良く、写真も力が入る。舗装道をはずれ、長者池八大竜王の散策道を進んで山頂に着く。ロープウェイがあって、観光客が圧倒的に多い。皆で記念写真を撮ってしばし歓談、元来た道を引き返す。途中、黄色のショウジョウバカマに気がつき写真を撮る。白は時々見るが、黄色は記憶にない。付近はアカヤシオが咲いて充分満足する。下山時には、雲がかかっていた鎌ヶ岳の山頂も見えだす。空も明るくなって、緑の映えた木々の奥に雄姿が引き立った。峠に戻り、駐車場に無事到着した。今回の山行、すれ違った登山客は本当に多かった。前日のように暑くもなく、登山日和になった。
2015年山の記録に戻る 作成日: 2015年5月6日 |