25)雨乞岳(1238m) 鈴鹿派生の山: 2016年10月30日(日) 2016年山の記録に戻る 雨乞岳(あまごいだけ)は、滋賀県東近江市と同県甲賀市の境にある標高1,238mの鈴鹿山脈の山。1968年(昭和43年)7月22日に、山域は鈴鹿国定公園指定された。愛知川(神崎川)源流の山である。別称が「白倉岳」、「藤切岳」。鈴鹿山脈の第2の高峰で、東側に東雨乞岳がある。竜ヶ岳と同様に山頂付近はクマザサに覆われたなだらかな山容の山である。山頂にはクマザサに囲まれた小さな池(大峠ノ沢)があり、古くから雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民がこの池に登拝していたことが山名の由来となっている。この池には、モリアオガエルが生息している。山腹は天然林と針葉樹の植林地が折り混じりアセビ、クリ、ホンシャクナゲ、ミズナラなどが分布し、ニホンカモシカ、ニホンジカ、マムシ、ヤマビルなどが生息している。山頂付近からは、西方に琵琶湖、東方に鈴鹿山脈を望むことができる。北側のイブネとの鞍部の杉峠および釈迦ヶ岳と国見岳との鞍部の根ノ平峠(標高 803m)を経由して、滋賀県東近江市甲津原と三重県三重郡菰野町千草を結ぶ山越古道は「千種越」(千種街道)と呼ばれていた。1570年(元亀元年)に織田信長がこの千草越の藤切谷(渋川の支流)を移動する際に、杉谷善住坊に火縄銃で狙撃されたが難を逃れていたことが知られている。その周辺に「杉谷善住坊のかくれ岩」がある。杉峠と根ノ平峠にはかつて茶屋があり武士、商人、旅人などが往来していた。幕末から明治にかけて南側の周辺山腹の6箇所の鉱山で、銀・銅・鉛などが産出されていた。杉峠の西側の向山鉱山、東側の御池鉱山、国位鉱山、高晶鉱山、大蔵鉱山があった。御池鉱山付近には飯場があり、明治末期の最盛期には300人余りの工夫が働いていた。その周辺には金山神社と高晶尋常小学校があった。滋賀県側では雨乞い信仰の対象であり、山上にある小さな涸れることない池(大峠ノ沢)で昔神事が行われていた。 登山ルートであるが、以下のように各方面から登山道が開設されている。 @国道477号の武平トンネルの西にある雨乞岳の登山口武平トンネルからのルート: 国道477号(鈴鹿スカイライン)の武平トンネル 西登山口からクラ谷と東雨乞岳を経由するルート A稲ヶ谷からのルート : 国道477号の稲ヶ谷登山口から東雨乞岳を経由するルート B朝明渓谷からのルート: 朝明渓谷から根の平峠と杉峠を経由するルート C甲津畑からのルート 」 甲津畑から林道を進みツルベ谷出合と杉峠を経由するルート、蓮如上人の旧跡がある D綿向山からのルート : 綿向山方面からのイハイガ岳、大峠、清水頭を経由する縦走ルートその他 Eダイジョウ、イブネなどからのバリエーションルートがある。 整備状況により、クマザサなどのヤブで歩きにくい場合がある。甲津畑からのルートなどでは夏期にヤマビルが現れる。 1964年(昭和39年)から34年間、近畿日本鉄道、朝日新聞社及び名古屋テレビが中心となり鈴鹿セブンマウンテンの登山大会が始まり、その一座であった。登山道周辺ではアザミ、アセビ、イワカガミ、イワウチワ、キランソウ、スミレ、センブリ、ツルアリドオシ(Mitchella undulata)、ツルリンドウ、トリカブト、ホンシャクナゲ、ママコナ、マムシグサ、リンドウなどの花が見られる。周辺の尾根や東雨乞岳山頂などからは琵琶湖や周辺の鈴鹿山脈の山並みを見渡すことができる。東雨乞岳は雨乞岳と比較して開放的で見晴らしが良い。コクイ谷沿いのコクイ谷出合からクラ谷の区間では道迷いによる遭難が多発していて、滋賀県警察と東近江市山岳遭難対策協議会による注意標識が設置されている。(ウイキペディアより) 4年ぶりの雨乞岳になった。コースもそのまま、武平峠からカラ谷を経由して山頂に至り、東雨乞岳から県界尾根を下った。いっぷく峠の分岐から旧スカイラインに下りた。紅葉もそこそこで、快晴に恵まれた。山頂からは鈴鹿山脈が一望された。 守山駅前(7:15)−武平峠登山口(9:20、9:30出発)−ポイント3(10:19)−クラ谷・コクイ谷分岐(10:40)− 七人山分岐(峠・ポイント6)行程マップのP020(11:20〜11:25)−東雨乞岳(12:10)-雨乞岳山頂(12:24〜13:24)−東雨乞岳(13:35)〜県界尾根〜3人山1014m行程マップのP023(14:04)−小休止(14:20〜14:25)−最後のピーク(14:54)−分岐点(いっぷく峠)(15:00)−鈴鹿スカイライン登山口(15:16 )−武平峠駐車場(15:27、15:40出発)〜守山着 行動時間:5時間55分 歩行時間: 3時間 守山駅前に集合、4名ずつ2台で出発する。平日、通勤時間帯ということで2時間以上も時間がかかった。途中、カモシカ荘でトイレを借りる。武平峠の駐車場は10台程度の車が駐車し、我々の2台と、すぐ後のグループの2台で直ぐいっぱいになってしまった。昨日は雨、今日は快晴ということであろうか。パトカーが見回りに来て、一般的な注意を受け、簡単なメモの登山届を提出し出発する。すぐに杉林になり、わかりにくい道を進む。杉林の境界に沿った形で、山腹を進む。時々沢があり、滑りやすいところを注意深く進む。4年前とは違い、山頂までの山道に9ポイントまでの表示があって、緊急時の連絡に利用できるようになっている。50分ほど歩きで最後の結構な坂を登ったところが、帰りの県界尾根がらの合流点になる。しばらくは下りが続き、シダ類の草地を左手に進むと、沢沿いの道となる。結構深く切り込んであり、ポイント4地点のクラ谷・コクイ谷分岐に出る。ここまで出発してから1時間10分程度、簡単な沢の渡渉がある。コクイ谷を右に分け、沢を進む。シャクナゲの木も見られる。やがて、右手に出て、沢を左手にアップダウンを繰り返し、渡渉も何回かある。時々、日が差すところでは、紅葉が映える。クラ谷の雰囲気の良い中を進む。その後しばらく行くと、陽だまりがあって、ゴマナの沢山咲いたところを通過する。例年みられるところである。やがて谷沿いから離れ、しばらく急な道を進み、見通しが良くなると、7人山への分岐(峠風)である。この前から紅葉が目に留まり、このあたりは一層引き立つ。これからしばらくで見ごろとなろう。しばらく進むと、御在所岳〜鎌ヶ岳が紅葉の奥に見えるようになる。足元にはクマザサとアケビが現れる。急な坂を45分余りでやっと東雨乞岳である。最後はクマザサが生い茂っていたが東雨乞岳は、平坦な草のないところで冷たい風が吹いている。一等の眺望場所で、当初はここで昼食を取りながら景色を楽しむ予定であったが、変更してクマザサの道を雨乞岳に向かう。12分ほどで山頂に着く。その途中からは、紅葉越しに、東雨乞岳、その奥に御在所岳〜鎌ヶ岳、更に仙ヶ岳の鈴鹿山脈が一望される。クマザサの中の紅葉もなかなかに見事である。山頂の、風の少ない場所をそれぞれが見つけ、昼食とする。お湯を沸かし、コーヒーも入れる。約1時間の長い休憩を取りくつろぐ。大峠方向から若い人が現れる。どこから来たのだろう。藪こぎは???と考える。出発前に写真を撮り、気持ちの良い稜線を東雨乞岳にもどる。ここでは相変わらず風が強く、そのまま、右手に県界尾根に向かう。しばらくはクマザサとアセビに道で、紅葉が残った木もある。進行方向に御在所岳や鎌ヶ岳があり、近ずいてくる。しばらくは見通しの良く、素晴らしい景色が楽しめる。県界尾根は、鎌ヶ岳に向かう格好で進む。7〜8年前は、テープ表示もなく、かなり注意深く進まないと駄目であったが、4年前、さらに今年と、年々分かりやすくなっている。踏み跡もしっかりしてきた。それでも直近の山案内や山と高原地図にも出てこない。アセビは多く、季節には白い小さな花が楽しめるだろう。県界尾根はアップダウンが結構あり、下山時のつかれた足には少々辛いところもある。東雨乞岳から40分で三人山(1104mピーク)にでる。明らかにわかるところはここのみで、あとは県界尾根のアップダウンだ。イワカガミも多くあり、しばらくでシャクナゲの多い尾根が続く。5月の花のシーズンにぜひ来てみたい。さらに左折すると、前方に鎌ヶ岳が見える明るい場所に出る。右には杉の植林、左手はブナとミズナラの道を進む。1時間35分ほどでいっぷく峠(分岐点)に着く。道は右手と左手に別れ、左は朝の登りの道に合流し、右は鈴鹿スカイラインへの急坂道となる。いっぷく峠と書いたが、前回にはこのような表示があったが、今回は確認できなかった。右の杉林の道ををとる。表示では20分だが、15分でおりた。今日の一番の急坂、慎重に下りた。スカイラインの口には、小さな建物があり、ガードレールには○印と雨乞岳登山口と表示がある。武平峠駐車場には更に10分程度歩かなければならない。道沿いには、ゴマナの白い花と赤いマムシグサが多かった。 花の時期はとっくに過ぎているが、7人山分岐への途中の沢沿いのいつもの場所にゴマナの群落、、他にはリンドウ、アキノキリンソウが1株づつ確認できた。青空に紅葉が冴えるところもあって、気持ちの良い山行になった。皆様ご苦労様。りの雨乞岳になった。 東雨乞岳からの鈴鹿山脈(左から国見岳〜御在所岳〜鎌ヶ岳〜水沢岳〜宮指路岳〜仙ヶ岳〜さらに南の山々)
行程マップ(栢さんより拝借) (国土地理院の地図より引用) 2016年山の記録に戻る 作成日: 2016年10月31日 |
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