30)高島トレイル(岩谷峠〜地蔵峠〜三国峠)最高点カベヨシ818m : 11月26日、中央分水嶺 、2016年山の記録に戻る 高島トレイル(たかしまとれいる)は、福井県境嶺南と滋賀県高島市の分水嶺に連なる尾根を結ぶ登山道である。福井県と滋賀県より直接山頂へ通じる登山道を始め尾根伝をトレイルランニングやトレッキングで縦走できる。範囲は、愛発越から三国岳まで高島トレイルの山々が含まれ、順に乗鞍岳、三国山、赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山山頂の高島トレイルの標識、二の谷山、行者山、若狭駒ヶ岳、百里ヶ岳、三国岳となる。その間の高島トレイルの峠であるが、愛発越、黒河峠、粟柄越、抜土、近江坂、水坂峠、桜峠、搦谷越・小原越、横谷峠、駒ヶ越、池河内越、木地山峠、根来坂、おにゅう峠、ナベクボ峠、(三国峠)、地蔵峠、岩谷峠と続く。(ウイキペディアより) 一方、NPO法人高島トレイルクラブには、以下の説明記事が出ている。 『マキノの愛発越(あらちごえ)から今津の山を経て、朽木の三国岳へ至る約80kmに及ぶ道は、水と緑、人のいきかう日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあり、東西南北の気候や植生を合わせ持つ類い稀なエリアです。 トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。この高島トレイルは、藪に埋もれていた古道やかつて使われていた山道を活かしたもので、各地で地元の人がこつこつと整備してきた登山道を5町1村の合併とともにつなぎあわせて誕生しました。高島トレイルには、乗鞍岳、三国山・赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山、行者山、駒ケ岳、百里ヶ岳、三国峠、三国岳といった山々があります。 環境の時代の原点というべき琵琶湖水源の森から中央分水嶺に立ち、こうした名山に登りながらトレイルを歩くのは楽しく、意義深いことです。 さあ私たちといっしょに、この夢のトレイルを歩いてみませんか。』。 このクラブでは、年間を通じてトレイルの企画があり、トレッキングを楽しむことができる。 今回は、南部分の未踏ルートを歩いた。また、久しぶりの単独行であった。ブナ林東屋付近の駐車スペースに車を止め、地蔵峠〜カベヨシ818m〜岩谷峠と行き、カベヨシ818m〜地蔵峠と戻った。余力があり、三国峠に更に登り、ブナ林東屋の登山口に戻った。 晴天で、高島トレイルの縦走路を見ることができた。落ち葉が敷き詰められた道は快適だったが、テープを頼りの歩きで、所々で分かりにくいところがあった。アップダウンもそれなりにあった。 守山自宅(7:20)−生杉のブナ林東屋付近(8:50、8:55出発)−地蔵峠(9:22)−800mピーク(9:50)−岩谷峠1.9km・地蔵峠2.0km表示(10:13 行動時間;5時間10分 、 歩行時間:4時間25分、 休憩時間:45分 、歩行距離;約12q 自宅を出発、朽木本陣回りで生杉のブナ林東屋付近に向かう。能家付近から生杉に出るあたりは霧が深くかかり、見通しが悪かった。上から見れば雲海なのだろう。車では地蔵峠までは行けず、駐車場所で行き止まりになっている。地蔵峠まで2q以上は林道を歩くことになる。付近はすべて葉が散っている。ブナとミズナラの林である。今日のコースはカベヨシが818m一番高く、地蔵が680mで最も低い。地蔵峠までの見晴らしの良いところからは雲海が少し見られた。地蔵峠には高島トレイルの目印があり、ピンクのテープのある踏み跡のない急坂を木々につかまって登る。ここから最初のピークまで急坂が続く。 地蔵峠、左に取り付く林道から雲海が少々 足元は落ち葉で覆われ踏み跡は心細い。テープはあり、注意して確認しながら進む。スギ、ブナ、ミズナラの木々が続く。低木のアオキが多い。急な坂を登りきって、またしばらく登りきると800mのピークである。岩谷峠〜地蔵峠の指示板がある。これから先、登り切ったピークには、尾根をはずれないように表示が出てくる。このコースの唯一の山名、カベヨシ(818m)が中間地点で、その直前に岩谷峠1.9q、地蔵峠2.0kmの表示が出てくる。しばらくでカベヨシ(818m)に着く。峠から約1時間、10時20分だ。昼食は帰りにここですることに決める。 岩谷峠1.9q、地蔵峠2.0kmの表示 カベヨシ山頂 カベヨシで5分の休憩を取り、しばらく進んだところにスギの巨樹が現れる。形も独特である。あたりのスギも巨木、ブナやミズナラも大きい。しばらくで急坂を下る。小さなアップダウンを繰り返しながら760mの岩谷峠へ進む。10分ほどのところには、アセビ、シャクナゲの群生地、足元にはイワウチワが敷きつめられている。尾根はやや狭くなる。やがて広くなるが、樹木に遮られ、踏み跡もわかりにくくなる。テープの目印は、ピンクから白になるが、見つけにくい。すぐに外れそうになる。帰りに分かったことだが、岩谷峠から来る場合に分かりやすい位置に止められていて、反対からの歩きには陰に隠れたところが多いようだ。カベヨシから40分で岩谷峠に着く。スギが多く、薄暗い。昨年古屋から登ってきたが、こんな風だったかなと考えてしまった。 スギの巨樹 岩谷峠、地味な峠 日あたりのない峠だけれども、お菓子を食べ、10分の休憩を取る。見晴らしはない。キノコがとあたりを見回したがそれも全くダメだった。帰りはカベヨシへの登りになる。ところどころで、日が差し込み明るい。反対からの景色はまた違った印象である。 スギに常緑樹が絡まりコラボ カベヨシ(818m)で昼食休憩とする。ここまで誰とも会わず、ここから先、地蔵峠まで会わずじまいになった。ピークからは木々の間から 蛇谷ヶ峰〜武奈ヶ岳の稜線や、おにゅう峠〜百里ヶ岳、以降のトレイルが垣間見える。カベヨシからは、道は西に歩く格好になり、北方向におにゅう峠〜ネベクボ峠の稜線、おにゅう峠への林道奥に百里ヶ岳。駒ヶ岳周辺の稜線が見える。帰りは行きよりも快調に進む。 おにゅう峠〜ナベクボ峠の稜線 おにゅう峠への林道と百里ヶ岳 ピークを登り切り、地蔵峠への急坂を下る。途中、生杉の集落が見下ろせる。カベヨシから42分で地蔵峠に下りた。時間は12時55分、三国峠へ向かうことにした。 生杉の集落が見下ろせる 少し下った先の目印からスギ林に入る。急な坂のつづら折りになる。イワカガミがびっしりと生えている。この三国峠(三国岳)への道もアップダウンが多く、結構時間がかかる。北東に進む時には、今下ってきた尾根筋が見える。右手にスギ林、左手に広葉樹林帯もやがて広葉樹林帯になり、葉が落ちた木々の明るい中を進む。生杉ブナ原生林への下山道辺りは一面の落ち葉で覆われ、良い雰囲気を醸し出している。一度登り(このあたりだけ紅葉が楽しめた。)、下って最後に登りきれば山頂で、地蔵峠から40分で山頂に着く。結構長く感じられた。途中始めてい登山者に出会い、簡単な挨拶をする。山頂の眺めはまずまず、パノラマ写真を撮る。少しお腹に入れ、小休止する。 山頂からのパノラマ(おにゅう峠への林道と百里ヶ岳、駒ヶ岳周辺の高島トレイル) 山頂を離れ、生杉ブナ原生林への分岐まで戻る。出会った登山者は踏み跡もなく、不安で地蔵峠経由で帰るとのことであったが、テープもしっかり、下りにかかれば踏み跡はしっかり、急坂をあっという間に登山口に下りた。谷の雰囲気もよく、ブナ原生林とつくだけのことはある。シャツと上着を替え、帰宅の途についた。 生杉ブナ原生林への下り谷風景 行程マップ |