31)高島トレイル(水坂峠〜武奈ヶ嶽・光明寺分岐〜水坂峠〜二の谷山608.2m〜桜峠) :12月7日、中央分水嶺 、2016年山の記録に戻る 高島トレイル(たかしまとれいる)は、福井県境嶺南と滋賀県高島市の分水嶺に連なる尾根を結ぶ登山道である。福井県と滋賀県より直接山頂へ通じる登山道を始め尾根伝をトレイルランニングやトレッキングで縦走できる。範囲は、愛発越から三国岳まで高島トレイルの山々が含まれ、順に乗鞍岳、三国山、赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山山頂の高島トレイルの標識、二の谷山、行者山、若狭駒ヶ岳、百里ヶ岳、三国岳となる。その間の高島トレイルの峠であるが、愛発越、黒河峠、粟柄越、抜土、近江坂、水坂峠、桜峠、搦谷越・小原越、横谷峠、駒ヶ越、池河内越、木地山峠、根来坂、おにゅう峠、ナベクボ峠、(三国峠)、地蔵峠、岩谷峠と続く。(ウイキペディアより) 一方、NPO法人高島トレイルクラブには、以下の説明記事が出ている。 『マキノの愛発越(あらちごえ)から今津の山を経て、朽木の三国岳へ至る約80kmに及ぶ道は、水と緑、人のいきかう日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあり、東西南北の気候や植生を合わせ持つ類い稀なエリアです。 トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。この高島トレイルは、藪に埋もれていた古道やかつて使われていた山道を活かしたもので、各地で地元の人がこつこつと整備してきた登山道を5町1村の合併とともにつなぎあわせて誕生しました。高島トレイルには、乗鞍岳、三国山・赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山、行者山、駒ケ岳、百里ヶ岳、三国峠、三国岳といった山々があります。 環境の時代の原点というべき琵琶湖水源の森から中央分水嶺に立ち、こうした名山に登りながらトレイルを歩くのは楽しく、意義深いことです。 さあ私たちといっしょに、この夢のトレイルを歩いてみませんか。』。 このクラブでは、年間を通じてトレイルの企画があり、トレッキングを楽しむことができる。 今回は、中央部分の未踏ルートを歩いた。11月27日の後の再単独行であった。水坂峠の手前の高島トレイル表示付近の駐車スペースに車を止め、水坂峠〜3.5q〜武奈ヶ嶽・光明寺分岐(赤岩山西峰)〜水坂峠と往復し、未踏部分(実際には尾根筋を結構下っている)をまず歩き、更に水坂峠から二の谷山に寄ってから、桜峠に下りた。桜峠から駐車場所まで367号約3.3qと保坂から約700mを戻った。 晴天で、水坂峠〜1.8q〜二の谷山〜2.8q〜桜峠の稜線から光り輝く琵琶湖が眺められた。落ち葉が敷き詰められた道は快適だったが、最初と最後の登り下りは急坂だった。 守山自宅(7:35)−水坂峠(8:45、8:50出発)−急坂前の小休止(9:20〜9;25)−620mピーク(9:56 行動時間;5時間14分 、 歩行時間:4時間43分、 休憩時間:31分 、歩行距離;約15.7q 自宅を出発、朽木本陣を過ぎ、環境センターのあたりの桜峠を確認しながら車を進めたが、結局分からずだった。トレイルの登山口も一度通り過ぎ、戻ることになった。水坂峠ではあるが少し保坂集落寄りにあった。道路わきに止め、登山届を出してスギ林の中のじめじめした足元に気をつけながら進んだ。 水坂峠にあるトレイル登山口反対の二の谷山登山口 すぐに坂になるが登り切ったところはスギとヒノキが混在し、片側が広葉樹林の境を歩くことになる。植林帯は右になったり左になったりする。アップダウンを2度ほど繰り返し、痩せ尾根を進む格好になる。30分ほどで、スギ林の急坂が出てくる。思ったほど寒くなく、上を脱ぐ。10分ほどで登りきると、葉の散った樹間から武奈ヶ嶽が見える。広葉樹林、足元は枯葉で覆われ歩きやすい。見通しも良くなる。620mピークと書かれたそばを進み、痩せ尾根の岩混じりの急坂を登る。 620mピーク 武奈ヶ嶽・光明寺分岐(赤岩山西峰)までにもう一度出てくる。見返せば、これから登る二の谷山が見え、その左手に比良山系が続く。琵琶湖が日光を反射し、光って見える。足元はイワカガミが多い。アセビの木も結構ある。岩場の間をロープを頼りに登り切り、さらに進むと平らな見通しの良いところに出る。ここから分岐(赤岩山西峰)まですぐだった。出発してちょうど1時間20分弱、表示には分岐〜水坂峠3.5qと出ている。小休止は、少し戻った展望の良いところにし、2度目の小休止になった。比良山系が見通せる。 武奈ヶ嶽・光明寺分岐(赤岩山西峰)。展望は少し戻ったところが良い。 しばらく下ると足元にイワカガミが咲いている、なんとこの時期、可憐なピンクだった。 足元に咲くイワカガミ 帰りは早い。左右の景色を眺めながら、特に急坂では小石に注意しながら岩混じりの痩せ尾根を下る。峠には1時間でおりた。振り子のようにすぐに二の谷山に向かう。スギ林を登ると、眺望の聞いた場所に出る。送電線の先に武奈ヶ嶽が見える。 武奈ヶ嶽 ここから、486mピークまで急坂になる。アオキが多く、次第にアセビに変わる。イワカガミも見られる。アセビはずっと続く。さっきの展望から10分、シャクナゲが多くなる。その1本の木、開花とまではいかないが今にも咲きそうなつぼみのついた木が現れる。咲くのか、このまま枯れるのか興味津々である。カメラに収める。 今にも咲きそうな季節外れのシャクナゲ 急な坂をやっとのことで登りきる。486mポイントで、読めない表示板がかかっている。ここから二の谷山分岐の最後の登りまで平坦な道が続く。左手に沖島とその奥に鈴鹿山系、琵琶湖が望める。広葉樹林帯で、シダ類が足元にある。 琵琶湖が望める 最後にやや急なスギ林の坂を登りきる分岐で、ピークから30分である。分岐の表示には、桜峠 2.9q、水坂峠2.5qとある。高島トレイルの詳細MAPには、前者が2.8qで大体合うが、後者は1.8qと随分違う。ここから2〜3分で二の谷山である。スギ林を背後に控え、北側には武奈ヶ嶽、右手に三重嶽、左手は三十三間山が樹間から見える。カップ麺の昼食にする。 二の谷山北に武奈ヶ嶽、右奥は三重嶽 15分ほどの時間でもとの分岐に戻り。スギ林の急坂を慎重に下りる。545mピークまで17分、桜峠までは1.6qである。広葉樹林の道を進む。477mピークを過ぎ、間違わないように左手に尾根を分ける。黄色の高島トレイルが随所にあったが、間違えやすいところになく、赤のピンクがやっと見つかる程度である。やがて黄色の目印も出て、急な広葉樹の坂を下る。途中、武奈ヶ岳をはじめとする比良山系の絶好の眺望ポイントがある。山頂から49分で桜峠に下りた。367号線からわかりにくく、道路を挟んだ環境センターが目印だ。ここから約4qの車道を水坂峠まで戻る。保坂集落の里風景、ジョウビタキのオスの写真、峠に至る渓流沿いの金毘羅宮など車では見過ごしてしまう風景に出会えた。 比良山系の絶好の眺望ポイント保坂集落の里風景 行程マップ |