15)天狗堂988m・サンヤリ958m :2017年6月3日 2017年山の記録に戻る 鈴鹿十座については、東近江市のHPに以下の説明がある。「東近江市制10周年にあたり、鈴鹿山脈の素晴らしさと存在意義を広く周知するとともに、 ここから供給される豊かな森林資源や水資源を、次世代に継承することを目的として、平成27年9月に、東近江市の数ある鈴鹿の山峰から10座を認定 しました。この選定は、知名度のある山峰だけを選定するものではなく、琵琶湖へ流入する代表的な河川である愛知川の集水域の要を成し、古くから人 々に親しまれてきた山峰を評価することにより、「東近江らしさ」が強調できるものとして、山岳遭難対策協議会知識経験者、警察、消防、観光、地元代 表などから組織した16人からなる「鈴鹿10座プロジェクト委員会」で選んでいただいたものです。」 今回は、未踏になっていた天狗堂を登った。更に北にあるサンヤリを加えた。天狗堂・サンヤリ、鈴鹿主稜線の藤原岳の西にあたり、君ヶ畑地区に位 置する。 コースは、君ヶ畑地区から天狗堂経由でサンヤリを往復するコースになる。天狗堂までは、君ヶ畑地区からのほかに、天狗堂南尾根を岩尾谷 から登るコースもある。こちらは急登になる。天狗堂北尾根(郡界尾根)は、一部、分かりにくいところもあるが、テープをたどっていけば問題ない。コー スは、稜線の樹間からは東西に山々を眺めながらアップダウンを繰り返す。君ヶ畑集落は木地師発祥の地といわれている。ここには、ろくろを用いた椀 器製作と、民業振興につとた惟喬親王を祭神とする「大皇器地祖神社(おおきみきじそじんじゃ)」と親王の住まいであった高松御所金龍寺がある。 岩尾谷登山口駐車場所−35分−尾根筋−25分分−天狗堂山頂(10分休憩)−40分−サンヤリ山頂(11:45)−35分−天狗堂山頂−20分−尾根筋別れ −30分−岩尾谷登山口〜48q〜自宅l 歩行時間:3時間5分 君ヶ畑のバス停横には車のスペースがあって、1台とまっていた。ここをやり過ごし、直登コースの岩尾谷登山口に向かう。途中、2台車が止めてある が、渓流釣りの人だった。登山口は分かりにくく、釣り客も見えからの人でわかるはずもなかった。2014年のブログでは登山口表示が出ていたが、昨年 のブログでは、火の用心と2本の杭に白いテープが巻きつけられたスギ林で、山側にへこみがある所である。だいたいの場所が分かっていたこともあり 、すんなり到着した。念のため、スギ林の中に入ると先にピンクのテープを確認出来た。支度をして出発する。 ![]() ![]() 15分ほどでやっと天狗堂表示が出てくる。山すそを横切る格好で登って行くと、岩尾谷の谷筋に着く。出発して10分、谷筋に沿ってしばらく進む。緩やか な傾斜が続く。5分ほどしてから、沢筋を離れる。 ![]() ここからスギ林の中の急登が始まる。つづら折りになっているが、それすら急な道である。更に10分で支尾根にでる。ユズリハが目立つ。右手にスギ、 左手が雑木の支尾根を登る。結構な坂が続く。スギからヒノキに変わり、支尾根に出てから20分の登りで一旦平坦になる。これもほんのしばらく、ここか ら20分の山頂への登りはほぼ直登で、時には木や岩につかまるところも出てくる。最後は岩が多くなってくる。 ![]() 登り切った山頂はそれほど広くない。展望はさらに北へ行った展望岩に行く必要がある。西方向に君ヶ畑登山口への道表示が出ている。その先は急な 坂である。展望岩から戻ってきた三重県からの夫婦にシャッターをお願いする。二人は、岩尾谷から登る予定だったが、登り口が分からず、君ヶ畑から 登ったとのことであった。帰りは岩尾谷に下りていった。しばらく休憩し、すぐ先の展望岩に向かった。大きな岩の上に立つと東方向に鈴鹿主稜線が一 望される。 ![]() ![]() 展望岩からの鈴鹿主稜線の眺望 ![]() 展望岩からしばらく進み、鞍部への急な坂を下る。落葉樹で、新緑は始まったばかりの印象だ。足元には低木があり、その陰から突然キジの親子が飛 び出してくる。驚いた幼鳥が飛び出し、親が追っかける格好になって、私の方に注意を向けるために、私の周りを巡る。近寄ったり離れたり、ほんのしば らくに時間だったろうが結構長く感じられた。幼鳥が離れたのであろうか、やがて親鳥も去って行った。 ![]() 少し登り返し、北尾根を進む。シャクナゲの群落になる。花は枯れているが、さぞかし立派だったろうと予想がつく。特に東側が多い。時にはこの中を、 あるいは迂回する格好で進む。木々で道が見えなくなった箇所も出てくる。シャクナゲは結構続き、足元には花の終わったイワウチワ(当初、イワカガミ と思っていたが‥?)がびっしりと群生している。時々アセビの中を進む。尾根からは時々山容が見える。P924地点から左手に下って行く格好になるが 、先に白い表示板とピンクのテープが確認され、間違うことはない。初めての表示である。サンヤリまでにはこの他、レスキューポイントNo3と4が出てくる 。 ![]() ![]() サンヤリまでは40分ほどであるが結構長い歩きに感ぜられる。この北尾根で唯一の展望箇所を過ぎ、登りにかかる。シャクナゲとイワウチワが現れ、最 後に低木(コアジサイ)の中を登りきると、違った尾根筋に出るような格好で、更に右手に山頂の表示が確認される。山頂は展望がないが、更に先に進 むと西側に琵琶湖が望める。 ![]() しばらく休憩し、元来た道を戻ったということになるのだが、登りきって違った尾根筋に出て右方向に出るという、その尾根筋を帰りには、何の勘違いか 、直進してしまった。何の疑いもなく進んだ格好になった。30分ほど行き、やっぱり間違っていたということでサンヤリに戻った。こんなことを繰り返し、3度 サンヤリ山頂に戻り、山頂から左手の先の低木の中の、ピンクを確認し、やっとの思いで帰ることができた。携帯電話の電池切れ、コンパス付き時計の 持参忘れ、太陽の位置を確認はしたが、間違うときはこんなもんだろうか。帰りの尾根筋は余裕もでき、唯一の展望箇所や天狗堂の写真を撮ることが できた。3時間以上のウロウロは結構こたえた。 ![]() ![]() 行程図 ![]() 2017年山の記録に戻る 作成日: 2017年6月6日 |