17)高島トレイル(桜峠〜行者山〜足谷口) 587m :2017年6月17日 2017年山の記録に戻る
 高島トレイル(たかしまとれいる)は、福井県境嶺南と滋賀県高島市の分水嶺に連なる尾根を結ぶ登山道である。福井県と滋賀県より直接山頂へ通じる登山道を始め尾根伝をトレイルランニングやトレッキングで縦走できる。範囲は、愛発越から三国岳まで高島トレイルの山々が含まれ、順に乗鞍岳、三国山、赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山山頂の高島トレイルの標識、二の谷山、行者山、若狭駒ヶ岳、百里ヶ岳、三国岳となる。その間の高島トレイルの峠であるが、愛発越、黒河峠、粟柄越、抜土、近江坂、水坂峠、桜峠、搦谷越・小原越、横谷峠、駒ヶ越、池河内越、木地山峠、根来坂、おにゅう峠、ナベクボ峠、地蔵峠、岩谷峠と続く。(ウイキペディアより)
 一方、NPO法人高島トレイルクラブには、以下の説明記事が出ている。
 『マキノの愛発越(あらちごえ)から今津の山を経て、朽木の三国岳へ至る約80kmに及ぶ道は、水と緑、人のいきかう日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあり、東西南北の気候や植生を合わせ持つ類い稀なエリアです。 トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。この高島トレイルは、藪に埋もれていた古道やかつて使われていた山道を活かしたもので、各地で地元の人がこつこつと整備してきた登山道を5町1村の合併とともにつなぎあわせて誕生しました。高島トレイルには、乗鞍岳、三国山・赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山、行者山、駒ケ岳、百里ヶ岳、三国峠、三国岳といった山々があります。 環境の時代の原点というべき琵琶湖水源の森から中央分水嶺に立ち、こうした名山に登りながらトレイルを歩くのは楽しく、意義深いことです。 さあ私たちといっしょに、この夢のトレイルを歩いてみませんか。』。 このクラブでは、年間を通じてトレイルの企画があり、トレッキングを楽しむことができる。
 5月に大御影山〜大日尾根〜三重嶽のロングコースを歩いた。残った未踏部分は、@大谷山〜抜土〜近江坂分岐、A桜峠〜行者山〜横谷峠〜池原山分岐(〜足谷口)になった。今回は、最も地味なコースであるAのコースを歩いた。登りは桜峠、下山は足谷口である。車1台を下山口に置き、10qの道路歩きをカットした。メンバーは5月と同じである。

守山駅(7:00)−くつき本陣−足谷口車デポ(8:40出発)−桜峠付近駐車場所(8:50、9:00出発)−行者山登山口(9:10)−鉄塔(9:40)−P378(9:50)ー 堂前分岐(10:32)−行者山分岐(11:10〜11:13)−行者山山頂(11:18〜11:27)−行者山分岐(11:30)−P536−P532(12:01)−昼食場所(12:05〜12:43)−横谷峠(13:15〜13:20)−P693県境分岐(14:03〜14:08)−池原山分岐744m(14:37)−池原山606m(15:03)−糸谷口登山口(15:35)− 桜峠付近駐車場所(15:40、15:50)−桜峠駐車場所(16:03、16:15出発)−くつき本陣−自宅
           行動時間:6時間40分 (休憩時間を含む約1時間30分)

 守山駅で集合し、2台の車で足谷口へ向かう。途中、くつき本陣に立ち寄る。367号線から23号に入り、麻生川沿いを木地山に向かう。横谷峠への新しい道を分け、進んだ先に足谷口がある。左手の旧道にバス停があり、目印になっている。大きな空き地に1台をとめ、戻る。367号に出て北上、環境センターの手前から椋川への道に入り、すぐの所で駐車する。身支度し、椋川サンテラス別荘地方向に進む。途中、ウノハナに吸蜜するミドリヒョウモンが見られた。10分ほどで高島トレイルと行者山登山口表示が出てくる。
行者山登山口表示
左折し、2分で右側の尾根末端の登り口がある。踏み跡を尾根に沿った形で登り、送電線に向かってヒノキ林を離れる。ギンリョウソウが目についた。二の谷山や北方向の山並みが見渡せる。二つの送電線鉄塔からは見通しが良い。
二の谷山や北方向の山並(鉄塔))

アップダウンを繰り返し、P378で一息つく。尾根が分かれる格好になるが、やや直進気味に踏み跡を南方向に行く。テープは貼ってあるが。急な下り坂になり、元に戻って北東方向に向かう。すぐに下るが、高島トレイルの黄色の目印が出てくる。ここで10分強のロスになる。その先の鞍部からは起伏が少ないまっすぐな尾根を登っていく。しばらくはモミの巨木に目をとられる。途中の尾根筋からは、蛇谷ヶ峰、武奈ヶ岳、白倉岳が大きく見える。P378 から30分ほどで堂前分岐、更に40分弱で行者山への分岐に出る。結構長い歩きで、アップダウンが結構ある。木陰の中で、風もあって思ったほど熱くはないがそれでも疲れる。三角点へは5分のピストンである。行者山山頂は展望は全くと言ってよいほどない。
行者山山頂

写真を撮って分岐に戻る。クロアゲハ、サトキマダラヒカゲが観察できるがとまってくれない。分岐から横谷峠へ向かう。ヒノキ、雑木、時にゆずりはが多く出てくる。足元はイワカガミの咲いたあと、アセビの木々、小刻みにアップダウンを繰り返す。P378で横道にそれたため、慎重に高島トレイルの黄色テープを確認しながら進むが、踏み跡もしっかりで迷うことはない。P536を過ぎ、P532で12:00になる。峠まではまだあり、お昼にすることにする。適当な場所を求め下って行くと、さわやかな風が吹く場所に出る。このあたりもゆずりはだらけで、緑が映えている。ホオノキも大きな葉をいっぱいに広げている。ここで40分ほどの昼食にする。持参のビワ(自家)、同行者の美味しいコーヒをいただく。

昼食風景 ホオノキ

昼食の後、元の道に戻った。ここから先、急に道が心細くなる。下ってみる。テープはあるが黄色ではない。右方向(西北)の尾根筋を下る。こちらも心細いが、先には尾根があり、木々の間から駒ヶ岳や、その先の稜線が続く格好になっている。尾根筋を横断する格好で右方向に出ると、立派な踏み跡があり、しばらくで高島トレイルの黄色の目印に出会う。本来の道であるが、どうやら昼食の場所が本来の道で、そちらから右手方向に進んでいればここに出られたと思われる。ここではやや長めの15分ほどのロスとなる。ここから先はテープも多く出てくる。横谷峠まで一気に下りると思っていたが、下ったかと思うと登りを繰り返し、最後に急坂を下った先が峠だった。立派な舗装道が通じた峠だった。照り返しが強く、しばらく休んで、表示が見ずらくなった谷を登る。
横谷峠から南に少し下がった草の中に表示と道
この急坂は相当のもので、一息つけるところまでは15〜20分ほどかかった。ことあたりはブナ林が豊かである。ヒノキやスギも多く、枯葉の敷き詰められた道をゆっくりと登って行った。このあたりからも比良山系が見渡せる。ブナ、ミズナラなどの雑木、なかなかに雰囲気がある。長い登りの先がP693県境分岐であった。表示があり、一息つく。のども乾ききった。
P693県境分岐
このピークからは南西に下る。池原山分岐744mの最後の登りになるころには見晴らしが良くなり、南方向に比良山系や琵琶湖が眺望できる。登り切った先が池原山分岐744mである。
南方向に比良山系や琵琶湖  池原山分岐744m

植林の中に糸谷口と表示が出てくる。ここからは赤色のテープを頼りに下る。すぐに林道が出てくる。2013年の2月の駒ヶ岳〜池原分岐〜足谷口は積雪も多く、分かりやすい林道を下ったが、今回は林道ではなく、横切る格好で進む。急な下りと、林道を横切り、分岐から25分で池原山に着く。下りの途中のような感じで、池原山の表示もなく、その先の足谷口の表示を見て、やや右方向に下る。ここからの下りの急坂は格別であった。樹間にヤマツツジが見えた。また、コアジサイも可憐な花を咲かせている。
ヤマツツジ コアジサイ
下った先には糸谷口登山口の表示があった。川そばの空き地にはジギタリスの赤い花が印象的だった。石垣が詰まれ、あたりを整備したのであろうか。
糸谷口登山口  ジギタリス
  
戻るような格好で進めば駐車場所に着く。この後は、車で桜峠付近駐車場所に戻り、くつき本陣で買い物をしてから守山に向かった。

行程図(栢氏より拝借)

(国土地理院より引用)

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作成日: 2017年6月21日