24)鎌倉山 950.5m :2017年8月27日 千年杉 2017年山の記録に戻る 

 鎌倉山は、滋賀県大津市と京都府の県境の山である。高度は950.5m、京都府下では第4位にあたる。第2位の峰床山と一緒に登られることも多い。む
しろ、峰床山や八丁平の名前が知られ、地味な山になっている。この山だけを登るのでなく、、峰床山や八丁平と組み合わされることがほとんどである。
山頂へは、葛川坊村の登山口から尾根を登るルートと、葛川学校前から伊賀谷林道を遡り、二股から中村乗越を経て八丁平に至り、オグロ坂峠から稜
線を歩くコースの2つのコースがあり、この2つを周遊コースにすることも多い。今回は、坊村登山口からの往復コースにした。まだまだ8月、無理を避けた
。山頂からは、少し足を伸ばし、千年杉を見学した後、同じ道を戻った。

坊村駐車場(8:40、9:35出発)−登山口(9:38)−林道出合526m(もみじ平)(10:05〜10:10)−ぶな平678m(10:30)−水分補給(10:43〜10:50)−鎌倉山
950.5m(11:20〜11:50、昼食)−−千年杉(12:00〜12:05)−鎌倉山(12:20)−ぶな平(12:50〜13:00)−林道出合(もみじ平)(13:15)−坊村駐車場(13:40、
13:50出発)

    出発9:35、帰着13:40、歩行時間:3時間10分 休憩時間:55分、 歩行距離7.41km、累積登高、下降792m

 坊村の駐車場に早目についたため、2人の到着を待つ間、周辺の様子を散策した。移設された茅葺の家は、10:00から見ることができる。キャンプ場が
近くにあり、最後の夏休み最後の日曜日ともあって、家族ずれの車が多い。坊村駐車場は、武奈ヶ岳の基地であり、登山客用が中心となる。鎌倉山経由
の峰床山登山は、健脚向きになる。渋滞で予定より少し遅れて2人と合流する。キャンプ村の方向に少し進むと、「水神社」があり、手前には湧き水が出
ている。その前を過ぎるとすぐに「鎌倉山・ブナ平」の標識が出てくる。鎌倉谷周辺の散策路案内の看板もある。
    
        水神社と湧き水                          登山口と案内板
 鎌倉谷に沿って中に入る。コースは、東尾根の登山道を通る。少し行くと、「登り口」と書いた標識があり、右手のやせ尾根に取り付く。急な階段の登り
で、急な坂は上の林道出合まで続く。途中、「ミツバチの巣箱の設置をお断り 山主」という看板や、「ハチ注意」などの看板が出てくる。急な道を登ること
30分で林道に出る。もみじ平と呼ばれるところである。今日は湿度も低く、木陰の道で風も抜けているため、夏ではあるが比較的歩きやすい。このもみじ
平、もみじはほとんど見られず、林道が通ったため、昔の面影はない。ここで一息つき、林道から階段を登り、ぶな平に向けて進む。振り返ると比良山系
の端、御殿山が見える。涼しげな雑木林の中の道が続く。結構整備された登山道である。落葉樹林が多く、ミズナラ、コナラ、ブナの木々見られ、その中
に大きなモミの木が目につくようになる。足元には大きなキノコも見られる。道も次第に緩やかになり、気持ちの良い尾根道を進むと、やがて平らな広場
が見え、ぶな平と呼ばれているところに着く。ぶな平ではあるが、ブナはそれほど多くない。ここまで林道から30分程度、休むには早く、先に進む。
  
          雑木林の中のぶな平
 気持ちの良い雑木林の道を進む。道はヒノキ林になり、足元には大きなキノコが現れる。見事なもので、同行の清水さんによれば、食用になるとのこと
だった。白いキノコは判断がつかない。ヒノキ林をすぎるとシャクナゲが右手にたくさん見られる。谷の方までずっと続いている。5月の連休には素晴らし
い花を見ることが出来るだろう。シャクナゲの群生地を抜けると、イワカガミの群生地になる。左右に絨毯のように群生している。こちらは4月下旬の頃だ
ろうか。
    
    シャクナゲの群生地(右手方向)              イワカガミの群生地

 細尾根の気持ちの良い道が続く。左手方向には、木々の間から比良山系や、谷向こうの山並みが時々見られる。先に進み、前方に空が見えてきて山
頂が近いことが分かる。下草や低木を少しかき分ける格好で進むと鎌倉山山頂に到着する。山頂は疎林に囲まれた広い台地状で、三等三角点が設置
してある。少し早い昼食とする。赤しそで作った冷たい飲み物とブドウをご馳走になる。汗をかいた後には何とも口当たりの良い味である。

  
     鎌倉山の三等三角点前で記念撮影

 山頂での昼食の後、千年杉を目指す。山頂は京都府と滋賀県の境界にあり、この県界尾根を歩く。この稜線は、雑木林や植林の樹林帯になっており、
なかなかに雰囲気が良く、気持ち良く歩ける。山頂からは直進する格好で下り、アップダウンを繰り返す。足元には、オオイワカガミ、イワウチワの群生、
また、その中にシメジと思われるキノコを発見、収穫と相成る。同行の清水さんが持ち帰られ、美味しく食されたとのことである。
 
   見事な形のシメジ(?)

 尾根には、ミズナラ、コナラ、ブナが美しい林を作っている。急な道を下り鞍部に出ると、千年杉といわれる台杉が現れる。このあたりで大きなスギはこ
れのみでやや不思議な気もする。撮影をしてから、元来た道を戻る。これから先、オグロ坂峠に出て、八丁平から中村乗越に出て、伊賀谷林道を葛川学
校前に下るコースもあるが、夏の事、当初の予定通りとなった。帰り道、ぶな平から先で休んだ所で、ネジキの表示があり、枯れてはいるが、大木のネジ
キを鑑賞した。
大木のネジキ

 夏ではあったが、結構さわやかで、山頂のお昼では肌寒さを感じるほどだった。下山してから、水神社で湧水を呑んだ。冷たくてとてもおいしかった。そ
の時に、オナガアゲハのオスとメスの求愛(?)が見られた。目の前でゆったりとしばらく舞ってくれた。カメラを向けたが、ピントは甘かった。県内で見た
のはこれが初めてだった。
オナガアゲハのオスメスの求愛

大きなキノコ
  

コースマップ(清水さんより拝借)

(国土地理院の地図より引用)

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作成日: 2017年8月29日