28)大谷山 814m :2017年11月5日 2017年山の記録に戻る
 大谷山(おおたにやま)は、福井県三方郡美浜町および滋賀県高島市の山塊である。高島トレイルのルートである。 真柄越をはさみまた赤坂山へ林
道の峠を隔て大御影山に通じる。(ウイキペディアより)
 秋晴れの中、紅葉を楽しんだ。稜線のブナ林は10月の台風で枝だけになっていたが、青空に映える紅葉はそれなりに見ごたえがあった。当初、福井
から抜土に入り、高島トレイルを歩くつもりであったが、またもや台風の被害で林道が通れなくなっていた。マキノの石庭から大谷山に登り、トレイルを抜
土に出て下り、違った道で登り返し、別のコースを石庭に下りた。私の高島トレイル踏破は、大谷山〜抜土〜近江坂が残っているが、今回の踏破で、
抜土〜近江坂の1.5qを残すのみになった。
 


守山駅(6:50)〜161号線〜石庭登山口(8:30、8:35出発)−704ピーク(14:02)−田原城分岐(10:20)−眺望コース分岐(10:43〜10:48)−山頂(11:19〜
11:26)−石庭方向分岐(11:43)−稜線最高点直下(11:50〜12:28、昼食)−トレイル・新谷分岐(12:43)−林道(13:02)−抜土(13:05〜13:11)−トレイル・
新谷分岐(1342〜13:49)−大谷山・石庭分岐(14:19)−眺望コース分岐(14:42)−石庭登山口(15:48、16:出発)

           行動時間:7時間12分、歩行時間:約6時間  歩行距離 約10q

 駅に集合、登山口の石庭に向かう。途中、道の駅に立ち寄る。3連休の最終日、10月は天候に恵まれず、秋の紅葉を求め車も多めである。ほぼ予定
通りで石庭に到着する。マキノのメタセコイア並木に入って間もなく、左手に集落に入る。集落の道から、すそ野にある正眼寺を左手に進み、過ぎたあた
りで更に左手に入る。金網に向かって詰めると、フェンス沿いに農道がある。登山口のあたりに3台くらい車の置ける草ぼうぼうの空き地がある。予定通
りの時間に着き、準備をして獣除けの扉から入る。
獣除けのある登山口

スギ林が続き、登山道以外は枯れた枝や葉がびっしりと敷き詰められた林床である。やがてスギにヒノキが混じるようになる。次第に広葉樹林になるが
、葉は緑である。道は切通しの道になり、深く切れ込んでいる。小アジサイがびっしりと両脇を固め、足元にはイワカガミが多くなる。60分ほど歩くと次第
に木々が紅葉に変わってくる。その先は青空が透けている。青空にノスリが悠々と飛んでいるのを目にすることができた。

足元は落ち葉が積もり歩きやすい(1時間30分)

平坦になってくると田屋城への分岐が出てくる。その先には、昔、お城があったところで、山城の一つのようだ。なだらかな、明るい道を進む。6〜7分で、
紅葉越しに高島トレイルの乗鞍岳の稜線が見える。
更に6分ほど進めば、704Pの表示があるピーク横を通る。ほとんど平坦な道が続く。ブナ林が現れ、紅葉が楽しめる。切り通しになったコアジサイのびっ
しりと生えた道、広葉樹林帯の紅葉の道、びっしりと群生したイワカガミの道と数分で変化に満ちたところを歩くと、大谷山への眺望コースと、左手の谷
筋の道に分かれる分岐に着く。ここで小休止を取る。
大谷山への眺望コース分岐

 周りはイワカガミがびっしりと群生(パノラマ)

左は、抜土からの帰り道とし、眺望コースを進む。表示とは違って、眺望は1箇所のみ、山頂も最後まで見られない。しかし、この紅葉は結構なもので眼
下にマキノ高原が見られる。


左手がスギ林で、広葉樹林にが右、すぐに急ながけのような所で、スギ林の縁を登る。山頂まで30分強の道である。途中、倒れた木にナメコが見られた
。とるほどの量でもなし、撮影にとどめた。最後にススキの原に出て、右手に大谷山を見ながら進む。一気に眺望が開ける。ススキの山頂は360度のパ
ノラマ、青空に映え、素晴らしい眺望である。

北から東方向のパノラマ

      左手に赤坂山〜三国山、中央に乗鞍岳のトレイル稜線、右手にはメタセコイア並木の上に海津大崎
山頂写真

お昼といきたいところだが、長丁場、先に進む。ススキの原がしばらく続き、わずかな低灌木がるのみ。時々振り返りながら進む。左手のススキ越しの琵
琶湖の眺めも格別である。雰囲気を楽しみながら進むと20分弱で石庭分岐に出る。だらだらと下りであったが、ここから緩やかな登りになり、今日の稜
線で最高点になるピークに達する。途中振り返れば、大谷山が見返される。
福井側 大谷山を見返す

ブナの原生林待ち構えている。時間は11:50をまわったところ、南向きのお日さんがあったかい斜面で昼食にする。カップラーメンに、パン、コーヒを入れ
、紅葉を楽しみながらの35分である。十分休んだ後、枝だけになったブナ林を下る。見事に落葉している。

葉が散ってしまったまっすぐのブナ原生林、下り坂が続く
下りの時間はわずかでやがて緩やかになり、谷間は紅葉で彩られる。尾根筋が分かれ、表示に従って左に下る。紅葉の道が続くが、先ほど別れた支尾
根のブナや、谷筋の紅葉は特に目を引く。左手の谷筋も綺麗だ。やがて道は2つに分かれる。トレイルは左手だが、直進の新庄と小さく書かれた方向に
下る。しばらくで急坂になり、少ないテープを頼りに注意深く下る。
左手はトレイルで抜土、直進する(新庄表示)

途中の紅葉
         

支尾根の紅葉 
ジグザグ道が続き、最後に支尾根を左手に谷方向に下る。福井県側からの舗装の林道が見え、下りきる。このあたりは先ほどの紅葉に比べやや遅い
。3〜4分歩けば、3つの林道が合流する抜土に出る。
抜土が目の前

左右の林道ともクサリや、車止めがしてあり、車での進行は管理者の許可された車だけが行けるそうである。トレイルは左手に表示柱があり、少し先の
テープと表示から結構急な坂が続く。今日歩いている道は、10月の2度の台風で、結構荒れている。折れた枝や、枯葉、大木までが根ごと、あるいは太
い幹が見事に折れ、道をふさいでいる。ここで14名のパーティに追い抜かれる。ピラデスト今津から大御影山に登り、途中から抜土経由で石庭に下山す
るのだそうだ。15q、なかなかにハードな工程で感心した。体力差があるのか、最初は3つのグループが歩いているのかと勘違いしたほである。こちら
の登りも最初はきつく、ゆっくりと登った。峠から先ほどの分岐には30分強で戻ることができた。のどを潤し、小休止になった。
ここからは同じ道を登り返す。先ほどお昼をとったピークで先ほどのパーティ−に追いつく。出発を待って、後を追う。だらだらした道を戻り、ススキの原
が見通せるところまで来れば、下った先が石庭への分岐である。このあたり、遠くから見ればカルスト地形風である。下りは樹林帯を結構下る。登りと同
じようなイワウチワが多くなるが、こちらは広葉樹林帯、右手に沢が出てくる。急な下りを巻くように進み、降りたった谷筋で小さな沢を渡り、スギ林に沿
った形で登り返す。
下り切ったこの先の沢を渡る

広葉樹に出て平たくなれば朝の眺望コースとの分岐に戻る。稜線から25分ほどの歩きであるが、こちらの方がずっと雰囲気がある。ここからは朝の登り
の逆、天気は快晴の空である。約1時間の快適な下りで登山口に出た。最後の登山口付近で、抜土からの登りで追い抜かれたグループに追いついた。
 帰りの国道は、高島の白髭神社で相当な渋滞と、琵琶湖大橋信号部分でいつも通りの渋滞にあった。

登りのさい、紅葉の上の青空で悠々と舞うノスリ
羽の裏全体が白っぽいノスリの幼鳥

注:高島トレイル
高島トレイルは、高島市の観光協会によれば以下の説明がされている。
『マキノの愛発越(あらちごえ)から今津の山を経て、朽木の三国岳へ至る約80kmに及ぶ道は、水と緑、人のいきかう日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあり、東西南北の気候や植生を合わせ持つ類い稀なエリアです。
トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。この高島トレイルは、藪に埋もれていた古道やかつて使われていた山道を活かしたもので、各地で地元の人がこつこつと整備してきた登山道を5町1村の合併とともにつなぎあわせて誕生しました。』高島市観光協会より引用

行程MAP(栢さんより拝借)

高度表示(同上)

(国土地理院の地図を引用)
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作成日: 2017年11月9日