36)日本コバ(934m) 鈴鹿派生の山: 2018年11月4日(日) 2018年山の記録に戻る 日本コバ(にほんコバ)は、滋賀県東近江市にある標高934.2mの山である。鈴鹿山系に属する。山頂部は平らで、永源寺ダムからは蒲鉾形に見え、どこが最高点かわからない。山名は日本がつく珍しい名前だが、特に特徴がない。山麓にある君ヶ畑の集落は惟喬親王を始祖とする木地師発祥の地である。山名の由来には諸説ある。日本一の木場(こば)が転じた説と登山途中に休憩所(コバ)を2回(2本)経ると山頂に至るとの説である。登山道はいくつかのルートがあるが、蓼畑・蛭谷・政所のルートが知られている。この辺りには杠葉尾キャンプ施設があり、夏はにぎわう。秋時は紅葉が素晴らしく、下山後に足を伸ばすと良い。杠葉尾谷、永源寺湖周辺は朱に染まる。永源寺の紅葉はとくに有名だ。(ウイキペディアより)。東近江市によって、鈴鹿十座に選ばれている(後述)。 2016年に同じような時期に登っている。今回も一般的な藤川谷コースから、政所へ下りるコースにした。天気予報では曇り空の予報であったが、登山口の永源寺に近ずくに連れ、小雨模様になり、レインウエアーでの出発になった。 守山駅(7:30出発)〜英如来堂バス停奥の駐車場所(9:2尾、9:30出発)−藤川谷ルート登山口(9:32)−渡渉ポイント−ホオノキ、小さな渡渉を繰り返す〜本流渡渉ポイント(10:32)−9/18ポイント(10:51〜11:04、休憩)−岩場(11:36)−岩屋(11:41〜11:49)−政所コース分岐点(11:30)−山頂934m(11:58〜12:45、昼)−政所コース分岐点(13:10)−衣掛山(14:1932、休憩)- 箕川・政所分岐(大山川林道)(14:35)〜ヒノキ林〜ツガ林〜スギ林−政所集落(14:30〜14:45)−駐車場所(15:00、1510出発)〜奥永源寺道の駅〜守山 行動時間6時間15分、歩行時間: 約4時間55分 守山駅で1人と合流、大阪からの5名と会う八風街道のコンビニに向かう。307号を挟み、セブンイレブンが2店あり、行き違いから別々の店で待ち合わせ、早めについたが結局予定の時間に集合することになった。登山口を9時30分に出発した。如来堂バス停付近の川沿いに車が置けるスペースは最近ではコンクリートの障害物があって駐車できなかったが、今日は取り払われていた。ぽつぽつと振り出し、レインウエアーを着ての出発になった。なくても良いくらいの時雨である。少し戻った、石垣の階段を登り、日本コバの表示と登山届があるところから出発した。すぐに苔むした雰囲気の中にお宮さんが現れる。苔の緑が美しい。最初の渡渉地点に着く。以前にはなかった橋が架かり、飛び飛びの石を頼りに渡渉する必要がなくなった。このコース1番の渡渉ポイントである。藤川谷ルートはこの後も渡渉が何度かある。大きな沢では、橋がかけられ、手入れがされていることを実感した。 谷を左手に沿って苔むした中を進む。最初の谷間の巻道は狭くて滑りやすいところがしばらく続く。最初は紅葉は全く感じられなかったが、次第には黄ばむようになった。支谷を横切り進む。杉林が続き、結構岩が出ているが、いずれも苔がびっしりとついている。いつもながらの風景である。 谷には小さいながら滝も見られる。登山道に目立つカツラ(?)の大木が存在感を示す。苔がタップリの岩が目立つ。杉の大木も所々に混ざっていて良い雰囲気の樹林帯が続く。小さな渡渉を過ぎ、次第に沢から遠ざかり、急な斜面を横切りながら進む。紅葉は一段と進み、雰囲気が良くなってくる。 左の谷は急斜面で狭い道を慎重に進む。ここを過ぎると岩場に出る。石灰岩の岩場が10メートル以上も続き、ロープがある。何かにつかまらずにはいられなくなり、岩とロープを頼りに一気に登る。 岩の急坂 ノコンギクが急坂に頑張って咲いている。岩場を登り切った所が岩屋である。天気が良ければ絶好の展望場所である。竜ヶ岳から静ヶ岳、更に北の鈴鹿の稜線が楽しめるところであるが、あいにくの空模様。「奇人の窟」と呼ばれる岩屋は、入口は狭いが中は結構広い。しばらく中で見学する。石灰岩質なので、ミニ鍾乳石がある。 岩屋の中 ひとしきり岩屋で過ごし、元の岩場に戻る。ここからは少し登ると岩屋と山頂方向を示す表示がある。岩場を登り切った後は緩やかな道で、びっしりと生えたアセビの中を進む。一旦下り、登り返したところが政所コースとの分岐点になる。 政所コースとの分岐点 左手の:山頂方向へ進む。平坦な道を進み、沢を渡る。あたりは雑木林で、紅葉がそこそこ綺麗である。小さな沢を渡った谷の右岸沿いを登る。あたりは赤や黄、橙と色鮮やかな紅葉である。 そういえば、前回はナメコがあったと記憶している。ミズナラが多く、黄色の葉が見事である。、登り切ったところが862mピークとの鞍部になり、右に向きを変え、広葉樹林(大きな杉が混じる)の緩やかな斜面を登る。 大木が多い。登りきると日本コバの山頂である。眺望は乏しく、北〜北東に少し展望がある。高室山、御池〜鈴ヶ岳が見えるところであるが、今日は生憎である。花芽がついたアセビも多い。昼食タイムになる。落ち着いたところで、写真を撮り、コーヒやいただいた果物を楽しむ。 山頂 下山はどうするか、周回コースにするか、と考えたが、結局予定通り元来た道を帰ることにする。下りは余裕があり、紅葉を楽しむ。写真も熱心に撮る。山頂にかかるころにはすっかり明るくなり、雨の心配もなくなった。同じ道を紅葉を楽しみ、政所への分岐に戻る。 ここからは政所コースである。しばらくで杉林の中の道になり、日本コバの案内板が見える。少し休んだ後、先を進む。9分くらいで「衣掛山」に着く。多少のピークではあるが、尾根道の通過点といったところだ。写真を撮った後、先を進む。またすぐに分岐地点で、左は大山谷林道(箕川)である。直進する。ヒノキ林、広葉樹林、特にモミの大木の多いことに目を奪われる。谷側は、紅葉が進み写真におさめる。;山道は黄色の落葉が敷き詰められ歩きやすい。かなりの急坂であるが、快調に進む。やがて雑木林から杉林に変わり、急な坂をジグザグに下ると政所町川西の集落に出る。案内板があって、県の天然記念物に指定されている「茶樹」園がある。樹齢300年を超えるとか。集落は、古い家や茅葺の家まであって、古さを感じる。集落を抜け、車道に出て藤川谷の駐車場所まで川の右側を下りに沿って歩く。その後、奥永源寺の道の駅に立ち寄り、大阪勢5名と別れて守山に戻った。道は込まず、快適に進むことができた。 解説 1)鈴鹿セブンマウンテン:鈴鹿山脈の藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ヶ岳、入道ヶ岳の7山。 2)鈴鹿十座:東近江市が選んだ鈴鹿山脈の10山:御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、イブネ、銚子ヶ口、日本コバ、天狗堂。 東近江市の解説によれば、東近江市制10周年にあたり、鈴鹿山脈の素晴らしさと存在意義を広く周知し、山系から供給される豊かな森林資源や水資源を、次世代に継承するため、平成27年9月に、東近江市に鈴鹿の山峰から10座を認定した。選定は、知名度のある山峰だけではなく、琵琶湖へ流入する代表的な河川の愛知川の集水域の要を成し、古くから人々に親しまれてきた山峰を評価することにより、「東近江らしさ」が強調するものとして、山岳遭難対策協議会知識経験者、警察、消防、観光、地元代表などから組織した16人からなる「鈴鹿10座プロジェクト委員会」で選ばれたものである。(東近江市の説明より引用) 行程マップ (国土地理院の地図より引用) 2018年山の記録に戻る 作成日: 2018年11月10日 |