40)銚子ヶ口(1077m) 鈴鹿十座: 2018年11月20日(火)   2018年山の記録に戻る
東近江市によって、鈴鹿十座に選ばれている山である。本峰、東峰、西峰、南峰からなる。山頂には、イワカガミ、アカモノ、サラサドウダン、ハルリンドウが楽しめると記載されている。山頂からは十座のほとんどが眺望できる他、鈴鹿山脈の主稜線が展開する眺望の山である、山頂からは水舟ノ池にも行ける。今年は秋の冷え込みがなく、暖かい日が続いたせいか、イワカガミとアカモノの狂い咲が見られた。さすがに紅葉は終わっていた。

 2016年に同じような時期に登っている。今回も一般的な藤川谷コースから、政所へ下りるコースにした。天気予報では曇り空の予報であったが、登山口の永源寺に近ずくに連れ、小雨模様になり、レインウエアーでの出発になった。
 
守山駅(8:00出発)−奥永源寺渓流の里立ち寄り−登山口(9:40、9:50出発)−高度652m(10:39〜10:44、小休止−9/15ポイント(11:10)−東峰(12:03)−銚子ヶ口山頂(12:08〜12:13)−西峰付近(11:30)−東峰(12:35〜13:09、昼)−駐車場所(14:38、14:50出発)〜奥永源寺渓流の里(道の駅)〜守山
   行動時間4時間48分、歩行時間: 約4時間、歩行距離:9.4q、累積登高:917m 

守山駅で合流、奥永源寺の少し先、杠尾葉の登山口に向かう。手前にある道の駅奥永源寺渓流の里に立ち寄り、421号線の道路脇に駐車する。登山口表示のある場所にはすでに3台が停車し、すぐ先の1台の横に場所を決める。段差があって慎重にバックする。がっちりとしたフェンスを開け、落ち葉で覆われた溝傍からのスタートになる。

ヒノキ林のうっそうとした中を左手に巻く格好で登る。ややわかりにくかった道も、しっかりとした道になって、山腹の横をゆっくりと進む。スギ林に変わり、山裾には広葉樹の紅葉がある。木々の間から、天狗岳が鋭角の山容を見せる。杉林は長く続くが、歩きやすい緩やかな道が続く。やがて、やや狭い尾根を過ぎ急な坂を登り、やがて右手に結構深い谷を見ながらの緩やかな登りとなる。谷向こうは広葉樹林で、葉が落ちていて見やすくなっている。谷は岩がごろごろとしている。次第に谷が詰めた格好になって、左手方向に苔むしたような所を進む。枯れた沢筋の前で休憩を取り、沢筋を渡る。ここからは勾配がきつくなり、岩や石がごろごろとした道を登るようになる。スギ林が広葉樹林に変わり、枝ばかりになった中を進む。コバルト色の青空をバックに、緑のシダ類が一帯に敷き詰めら風景は目も見事なものである。結構きつい坂を登る。
 

登った先がレスキューポイント6でこのコースの最後になる。少し左手に行けば鈴鹿山系が見渡せるが、右手の見上げるような急坂の先には東峰が待っている。最後の急坂はなかなかで、足元に気をつけながら一気に登り切る。東峰の一帯は結構な広場になっている。北は金糞岳に始まり、霊仙山から伊吹山、南にさらに南の鈴鹿山系が一望される。見事なパノラマである。眺望の山と本に記載されている通り、これまでほとんど眺望がなかっただけに一層感激する。

霊仙山〜伊吹山〜御池岳〜藤原岳〜静ヶ岳〜竜ヶ岳〜釈迦ヶ岳〜国見岳〜御在所岳(右端)〜鎌ヶ岳(右端の出っ張り)

写真を他のグループにお願いし、そこそこで銚子ヶ口山頂に向かう。東峰からすぐである。こちらは周りが木々で囲まれ眺望は乏しい。
銚子ヶ口山頂

 山頂写真を撮って、表示に従い西峰に向かう。先に見える小高い峰だと思い進む。広葉樹林帯で、葉はすべて落葉、敷き詰められた枯葉がなかなか良い風情を示す。アセビの群落と、色づいた一面のイワカガミに少々驚く。
色づいた一面のイワカガミ

登り返したピークには山頂表示もなく、大峠に向かう指示表示がある。かなりの勾配で下って行く。とりあえず一人で南東のピークに向かう。踏み跡らしきものもそのうちなくなり、小高い突端まで足を進めた。木がなく、見晴らしがよい。東峰より北方向が更によく見える。南の雨乞岳、綿向山も上部の山並みが頭を出している。
南方向に雨乞山〜綿向山

撮影を済ませ、先のピークまで戻り、待っていてくれた2人と一緒に元来た道を引き返す。山頂は素通りし、眺望の良い東峰でお昼にする。山頂付近で30分余りを使っている。思い思いに弁当を広げ、生姜湯をご馳走になる。時々、お日さんが雲に隠れ、吹く風の影響もあって、寒さが増す。35分弱、滞在する。周辺でイワカガミが一株、狂い咲をしている。じっくりと撮影する。お昼を食べた周辺には、よく見ればアカモノがたくさんあり、いくつかの花が咲いている。こちらも狂い咲である。赤い実に混じって小さな白い花、何枚か写真におさめる。

狂い咲(イワカガミ、アカモノ)
イワカガミ アカモノの花と実

また、青空が現れ、青空の中を気持ちよく下る。下りはさすがに足取りも快調で、コースタイムの1時間30分で登山口についた。すでにあった4台はなく、1台新しい車があったが、あとから駐車した人には会わなかった。

帰りには奥永源寺渓流の里(道の駅)によって、小鮎の甘煮、干し柿、団子を購入した。秋深い中、天気に恵まれた楽しい山行だった。おまけに甘酒、干し柿用の柿、のお土産付きになった。感謝感謝である。

解説
1)鈴鹿セブンマウンテン:鈴鹿山脈の藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ヶ岳、入道ヶ岳の7山。
2)鈴鹿十座:東近江市が選んだ鈴鹿山脈の10山:御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、イブネ、銚子ヶ口、日本コバ、天狗堂。
 東近江市の解説によれば、東近江市制10周年にあたり、鈴鹿山脈の素晴らしさと存在意義を広く周知し、山系から供給される豊かな森林資源や水資源を、次世代に継承するため、平成27年9月に、東近江市に鈴鹿の山峰から10座を認定した。選定は、知名度のある山峰だけではなく、琵琶湖へ流入する代表的な河川の愛知川の集水域の要を成し、古くから人々に親しまれてきた山峰を評価することにより、「東近江らしさ」が強調するものとして、山岳遭難対策協議会知識経験者、警察、消防、観光、地元代表などから組織した16人からなる「鈴鹿10座プロジェクト委員会」で選ばれたものである。(東近江市の説明より引用)

行程マップ
YAMAPより引用

(Google Earthより)
(国土地理院の地図より引用)

2018年山の記録に戻る

作成日: 2018年11月22日