21)矢田丘陵・松尾山315m : 2019年6月16日 2019年山の記録に戻る、 矢田丘陵(やたきゅうりょう)は、奈良盆地の北西に位置する丘陵の総称である。「矢田山系と称する場合もある。近畿地方には奈良県と大阪府を隔てる生駒山地が南北に走っていて、生駒山(642m)や信貴山(437m)がその代表である。矢田丘陵は生駒山地の東方に、生駒山地と平行して南北に伸びており、北端はおおむね生駒市南田原町付近、南端はおおむね斑鳩町法隆寺付近とされている。南北の長さは約13キロメートル程度、標高は200メートル〜300メートル程度である。全体に緩やかな地形であり、中心には松尾山(315m)があるほか、最も高いのは矢田寺から西に登った矢田峠の北方地点で、標高340mである。生駒山地の東、矢田丘陵の西には生駒谷、平群谷が形成され谷底を竜田川が流れている。また、丘陵北部の東、西ノ京丘陵との間には富雄川が流れ富雄谷を形成している。丘陵は奈良県生駒市・奈良市・大和郡山市・平群町・斑鳩町にまたがっている。丘陵中には人家が少ないが、松尾山の南西中腹に平群町白石畑の集落が存在し、干瓢の栽培が行われている。一方、丘陵北部では大阪のベッドタウンとして宅地開発が盛んに行われている。矢田丘陵の一帯では、東山麓には霊山寺 (奈良市)、矢田寺、東中腹には東明寺、丘陵上には松尾寺、南山麓には法隆寺など、史跡や有名寺社に富む。奈良盆地など丘陵のまわりの平野部は都市化が進んでいるが、古くからの山林や里山が維持されている丘陵地域は貴重とされており、1962(昭和42)年に一帯が奈良県立矢田自然公園に指定され、自然環境や景観の保全、遊歩道の整備などが行われている。丘陵の外側の平群町でも、「里山と矢田丘陵が眺望できる福貴畑の里」として矢田丘陵の遠景を「奈良県景観資産」としている。生駒市域の丘陵の尾根沿いと、西麓から登る各所に矢田丘陵遊歩道が整備されている。大和三山や若草山などの遠景、里山や田園の眺望、野鳥観察や、春のスミレ、秋の紅葉などを楽しむ場となっており、途中には最高地点付近の頂上展望台や、「国見展望台」、休憩所などが設けられている。 神社仏閣:霊山寺 (りょうせんじ、真言宗)、東明寺 (とうみょうじ、真言宗)、矢田寺 (真言宗)、松尾寺 (真言宗)、法隆寺 (聖徳宗)、法起寺 (聖徳宗)、法輪寺 (聖徳宗)、中宮寺 (聖徳宗) (ウイキペディアより) 守山駅(7:45)−京都駅(8:11、8:22近鉄乗り換え)−西大寺駅(9:04、9:14乗り換え)−富雄(9:20、9:35バス)−霊山寺バス停(9:45)−霊山寺(9:48)−峠池(11:01〜11:06)−東明寺(11:45〜11:50)−矢田寺(12:37〜12:50、見学)−八十八ヶ所の一部見学(13:11合流)−昼食場所(13:20〜13:50)−国見展望台(14:30〜14:35)−松尾山(14:45〜14:55)−松尾寺(15:15〜15:23)−七曲分岐(15:32)−法隆寺(16:25)−法隆寺駅(16:55、17:10)−奈良駅(17:21、17:23)−京都(18:28、18:38)−守山駅(19:09) 行動時間:7時間10分 、歩行距離;13.5q 累積登高:465m 駅で集合し、南草津からの1人と合わせ4人がそろう。京都駅で近鉄に乗り換え、西大寺で尼崎行きの各駅停車に乗車する。予定通り富雄に到着する。全線、座席を確保し、会話も弾む。富雄でバスに乗車し、霊山寺バス停で下車する。乗客のほとんどがここで降りる。川を渡れば霊山寺である。大きなお寺で、バラ園が人気だ。バラの開花状況と寺内からハイキング道への合流を問い合わせるが、いずれも色よい返事をえられない。仕方なく、地図ナビに従い、寺前の道を川沿いの道を少し進み、住宅の中を山手に入る。近畿自然道と子供の森との表示に従って進む。第二阪奈自動車道にかかった橋を渡り、梅林と養護ホームを反時計回りにまわった先が本格的なハイキング道になる。スタートは1本道だがこの先分岐が頻繁に出てきて、都度、確認して進むことになる。小さな沢沿いには、イチゴがたくさん実っている。葉は、冬イチゴに似ているが、実は冬である。ちょっぴり酸っぱい味を確かめる。その後も何種類か出てくるが、一向に種類が分からない。実はヘビイチゴのようだが、葉が一致しない。それを過ぎると樹林帯の中のややうす暗い道が続く。(注:矢田丘陵の詳細なハイキングマップが奈良県のHPからダウンロードできる。6部に分かれ、詳細な地図には、見所の寺院が詳しく説明されている) 4〜5分で左手に池が出てくる。池にはカルガモのつがいが見られる。案内表示が多く、また全体図も都度確認できるので安心な道である。さらに新緑の中を進むと、メインの道から細い道が左右に派生する。明るい道が良いだろうと、右手のつつじが丘休憩所と書いた尾根筋の道を取り、階段状の登りを進む。しばらくで立派な休憩所に出る。小休止し、喉を潤おす。鳥の声がしきりに聞こえるが、ウグイス以外はよくわからない。道を進むと大きな茶色のチョウが飛んでいる。クロヒカゲよりは1回り大きい。キマダラヒカゲのようでもない。撮影できないのが本当に残念だ。同じような道が交差し、T字路風になる。目指すは峠池、左手に少し下る。チョウの姿が見える。下った先に池(トンボ池)があり、子供ずれの家族が網を持って楽しそうにしている。ザリガニを取ったと答えてくれた。なだらかな勾配を進めば、峠池に達する。芝生が敷かれた明るい広場の奥に子供交流館が見え、トイレもある。そちらの駐車場への案内もある。ここで小休止する。池の中央を進み、広葉樹林他の中を進む。風はないが比較的涼しい。雰囲気の良い林の中の道で、多少のアップダウンが続く。40分の歩きで東明寺に着く。つ高野山真言宗の寺院である。山号は鍋蔵山。 持統天皇7年(693年)、舎人親王により開基されたと伝わっている。木造薬師如来坐像(藤原時代)ほかの重文が置かれている。ざっとお参りする。ちょうどシャラノキの清楚な花がこれから咲き時を迎える。 東明寺境内 目的の矢田寺へは、まだ先が長い。お昼時に近いが、ひと頑張りする。キンシバイ、ユキノシタ、テイカカズラの花を眺めながら進む。やがて孟宗竹を中心とした竹林が続く。あまり手入れをされた風ではないが、青々として美しい。大きな太い竹に圧倒される。10分弱は続く道である。竹林を抜けると明るい野原風の道となる。シモツケソウも美しい。石柱や表示が曲がり角や要所要所に出てくる。のどかな歩きを楽しむ。クリの木があり、花にはルリシジミが吸蜜している。カキの林を過ぎるとしばらくで矢田寺である。アジサイのこの時期、臨時の料金所が設けられ、先に進めない。500円を支払って、進む。寺内はアジサイを見学に来ている人で大賑わいである。東南アジアからの人も多く、エスニックな雰囲気が漂っている。時間は12:40だが、寺内では昼食禁止である。拝観料を払った手前、ざっと見学する。菩提樹もたくさんの花を付けている。 矢田寺 矢田寺には、山手にぐるりと道がつけられ、八十八ヶ所巡りができる。1時間以上はかかると記載されている。巡りのスタート地点で寺の方に聞くとその先で、松尾山への道に合流できると答えがあった。どうも回り道風な気がするが、さわりだけでも経験したいということで、どんどんと登ってゆく。寺社の名前の入った石柱と仏さんが出てくる。 八十八ヶ所巡り。お地蔵さんが次々現れる。 行けども行けどもそれらしい分かれ道はない。いったん登り切って下りに差し掛かる。地図ナビでは道はどんどん離れていくように読み取れる。少し戻り、墓石のある場所から、反対に道があり、これを下る。やっとのことで、竹林を抜け、本来のハイキング道に合流することができた。八十八ヶ所巡りを少しでも味わいたいということでなければ素直に本来の道を選択する方がずいぶんと速い。竹林を過ぎ、スギ林やヒノキ林の中を進む。時間は13時を過ぎ、お腹がすいている。山腹の道で適当な場所がない。なんとか平たいところを見つけ昼食場所にする。30分の昼食時間を取る。自宅で収穫したという立派なビワをごちそうになる。コーヒーも飛び切りおいしい。その後も、スギ林や雑木林の道を進む。僧坊谷橋と書かれた木の橋を渡る。しばらくで、急な登りになる。登りは、階段が続き、登り切ったところはT字路の突き当りになる。右手にベンチがあって、一休みする。後続の二人と合流し、すぐ先の国見台に着く。絶好の眺望があられる。奈良の春日山、さらに右には大和三山もある。郡山の市街も含め大和盆地が広がる。その先に、東の山並みが広がる。 国見台からの展望・郡山市街、和盆地、その先に東の山並 5分の休憩で松尾山に向かう。表示に従い、急な道を登ればNHKのアンテナが設置された施設で、その奥が松尾山山頂である。眺望は全くない。三角点が置かれている。 クマササの中の山頂 山頂で、急に雨になり、急いで傘を取り出す。木の下で雨脚を避ける。しばらくで雨はやむ。山頂には、ルリシジミとミズイロオナガシジミ(オス)が葉先にとまっていて遠いながら望遠で撮影できた。施設からは、舗装道が出ているが、元来た道を戻り、遊歩道を先へ進む。その先で、施設から出た舗装道に合流する。その先が、松尾寺で門の横が受付だが、門から先に階段を上がった先の寺院でと注意書きがある。ずいぶんと長い石の階段なので、並行して左手にある舗装道を登る。登り切った先から、さらに右手に本堂への階段が出ていてその先が受付と境内である。 松尾寺、境内は長い石階段の上 この松尾寺は厄除けの名刹で養老2年(718)、天武天皇の皇子舎人親王が、勅命による日本書紀編纂の折、42歳の厄年であったため、日本書紀の無事完成と厄除けの願をかけて建立された日本最古の厄除霊場である。石造十三重塔と三重塔 、千手千眼観世音菩薩立像などがよく知られている。階段を詰めとりあえず上まで達した。これから先、有料の上、後行程もまだまだ距離があり、ざっとあたりを確認したうえで、階段を降り元に戻る。その先の階段の下に門があり、ここから法隆寺に向かう参道が続く。なだらかな歩きやすい道で、比較的新しい石柱に1丁目表示が始まる。チョウが飛びかい注意がひかれる。道が三俣に分かれ、中央の細い道は、修験道の七曲の道とある。右の道を進む。所々で日が漏れる気持ちの良い道が続く。分岐から20分ほどで左手に奈良CCのゴルフコースが見えだす。下った先はゴルフ場で、右手に池を見ながら進む。カワウが潜っては顔を出す。大きなため池を過ぎる。花ザクロ・六花榴の花を見、仏塚古墳を過ぎると、右前項に法隆寺がよく見える。 大きな貯水池を右手にまわり、北法隆寺に来たところで、強い雨が降りだす。しばらくは進んだが、とうとう雨宿りする。その後、小降りになって歩き出す。法隆寺の境内を通るころには傘も必要なくなる。正門で写真を撮ってそのままJR法隆寺駅に向かう。最後の2.4q以上の歩きは結構つらかった。駅ではほどなく電車が来て、乗り換えも順調に守山駅まで戻ることができた。 行動時間、全行程13.5qは低山ながら歩きごたえ十分だった。 チョウ類
花々
行程MAP (国土地理院の地図を引用) 2019年山の記録に戻る 作成日:2018年6月22日 |