8)箕作山374m〜太郎坊山350m :2020年2月5日 2020年山の記録に戻る 箕作山(みつくりやま)は東近江市と安土町にまたがる瓦屋寺山系の山である。国道8号線を隔て、北西に観音寺山がある。観音寺山に観音寺城跡、箕作山にはその支城である箕作城跡がある。六角・織田の戦乱の時代の注目すべき場所だった。箕作山の頂上は2カ所有り、北側のピークに箕作城址があり、北側のピークは清水山(324.7m)、あるいはまた千草獄とも呼ばれている。一般に地図では箕作山の表示は南側になっているが、この山域全体をさして箕作山と呼ばれている。南側には箕作山(372m)をはじめ太郎坊山(赤神山)355m、小脇山(373.4m)、岩戸山(325m)、太郎坊宮、瓦屋寺、十三仏、延命公園などがあり登山道も整っている。 太郎坊山(赤神山)の中腹には厄除けで有名な太郎坊宮がある。太郎坊というのは神社を守護している天狗の名前である。標高350mの太郎坊山(赤神山)の中腹にあり、”太郎坊さん”の名で親しまれている。約1400年前に創始されたと言い伝えられ、勝運・厄除・開運・商売繁盛に御利益があり、天照皇大神の第一皇子神、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)を祀っていると滋賀県観光情報に記載がある。太郎坊宮の本殿前下には夫婦岩といわれる大岩があり 左右にわかれたその両岩の狭い通路を通り、お詣りをする。 一応、低山ながらも、縦走コースのごとき様相である。途中の小脇山城址は、近江地方にある石垣を用いた城跡の一つで、この山城も高所にありながらも相当多くの石垣が使用されいる。地上に露出している部分はあまり多くはないが、山上郭群の随所に石垣跡や石列を見ること事が出来る。六角氏の家臣、三井氏の居城と伝わっているが詳細は不明である。 登山口にある、十三仏は、飛鳥時代、聖徳太子が金色の光を発する不思議な岩を見つけ、仏のお導きと思い仏像を彫ろうとしたが、道具を持っていなかったため、自分の爪で刻んだ、という言い伝えがある。現在、仏さまを刻んだ岩の前にはお堂が建ち、外から見ることはできない。毎年4月には千日会が盛大に行われる。 新西国88個所と称し、短い岩戸山(十三仏山)までの参道に次から次と石の地蔵さんが現れる。里山ではあるが、アップダウンはあり、縦走気分が味わえる。今回は、林道を挟んだ箕作城址にも足を伸ばし、最後は、太郎坊によってお参りした。冬の好日だった。 十三仏参道口駐車場(9:35、9:40出発)−兜岩・十三仏(10:10〜10;15)−岩戸山(十三仏山(10:20〜10:25)−小脇山(10:30〜10:35)−箕作山(11:05〜11:09)−太郎坊山分岐(11:13)−林道(11:26)−箕作城址(11:45〜12:20、昼食)−林道(12:45)−太郎坊山分岐(13:02)−太郎坊山(13:20)−太郎坊宮(13:40〜13:45)−十三仏参道口駐車場(14:14、14:20出発) 行動時間;4時間34分 (休憩:1時間10分) 歩行距離:7.9q 累積登高:670m 自宅から、登山口に向かう。十三仏登山口には東屋が立っており、トイレもある。ここから登りが始まる。たくさんの石仏に見守られ、ながら岩戸山を目指す。新西国88か所との表示があり、岩戸山山頂まで行くと88か所めぐりが終了するといった具合だ。御利益のほどはどうだろう。石仏は見ごたえはある。岩戸山直下にお堂があり、ここからも琵琶湖が一望できる。 ![]() ここからすぐに、岩屋山山頂である。山頂からは比良山、比叡山、琵琶湖方面が眺望できる。そのうち、地元の小学校の遠足か、先生に引率された子供が登ってきた。場所を譲る格好で、小脇山に向かって明るい稜線を進む。 ![]() ![]() 木々が多い中の道だが、落葉で両側の展望が楽しめるなかなかのルートだ。小脇山は毛モチこう広い場所で、眺望もある。谷を隔てて、太郎山の盤座(岩場)が望める。周辺案内図が山頂にある ![]() ここから、小さなアップダウンを繰り返し、最後に登り切ったところが箕作山山頂である。 ![]() 今回は、箕作城址に向かうつもりでいた。一旦鞍部に下ると、箕作城址方面への案内が出てくる。やや細尾根を進み、そこそこ急な坂を下ると林道に出る。その先はやや広い道が続く。ぼ20分ほど登った先が城址あとであるが、何もない広い台地になっている。高圧線鉄塔があり、2段の台地になった広い広場である。冬とは思えない天気の下で、用意のカップ麺やパンで昼食にする。ほぼ遮るもののないところで、八日市の市街や鈴鹿の山並み、きぬがさ山が一望できる。ゆっくりと時間を取った後、元来た道を戻る。最初の分岐から、さらに、瓦屋寺への道を分け、さらに太郎坊山方面へ立ち寄りする。行きついた先が崖の上で見晴らしは抜群である。盤座を背景に写真を撮る。太郎坊山も、八日市の町と鈴鹿(綿向山ほか)の好展望所で、見晴らしは最高だ。少し出っ張った絶壁の先まで行く。この後は、太郎坊宮に立ち寄った。時期的に参拝の方は少く、正月の大変な人出とは打って変わった静寂さだった。長い鳥居の中の石段を下り、集落の中を駐車地まで戻った。 コースマップ(YAMAPより引用) ![]() (国土地理院の地図を引用) 2020年山の記録に戻る 作成日: 2020年2月15日 |