24)鈴鹿(入道ヶ岳906m〜岩倉尾根〜宮指路岳946m)  : 2008年11月30日   2008年山の記録に戻る

 入道ヶ岳(にゅうどうがたけ)は、三重県鈴鹿市にある標高906mの山である。鈴鹿山脈に属し、鈴鹿セブンマウンテンの1つに数えられている。
その中では比較的登りやすい山である。鈴鹿の主な山が、三重、滋賀の県境にまたがるのに対し、入道ヶ岳は三重県内に位置する数少ない山のひとつ。
クマザサの生い茂る山頂一帯は、平坦で広々としており、北尾根、二本松尾根、イワクラ尾根など長い尾根を四方に張り出している。山頂付近は
なだらかな草地(笹原)が広がっている。山頂付近、二本松尾根の上部には、アセビ、イヌツゲの大群落があり、県の天然記念物に指定されている。
また山頂近くの谷筋には、ミツバツツジ類が群生し、季節には見事な花を咲かせる。古い伝説をもつ山でもある。これは猿田彦命を祭る山麓の椿大社
(伊勢一の宮)の本地であったこととも関係するのであろうが、イワクラ尾根には天孫降臨の神々が座したという、“高山の磐座(いわくら)”“重ねの磐座
(いわくら)”などがある。のアセビの群落は、1962年(昭和37年)2月14日に、三重県指定の天然記念物に指定されている。平らな広い山頂からは、
伊勢湾と御在所岳、鎌ヶ岳などの山並みを望むことができる。またこの山は椿大神社(つばきおおかみやしろ)の御神体で山頂に鳥居、山頂から
北西約300mに奥の宮に祠が祭ってある。春期(5月)と秋期(11月)に行われる大祭で禊の終わった白装束の信者が、自然の恵みに感謝を込めるために
以下の北尾根道を登って奥の宮に御参りするお祭りがある。
一方、宮指路岳は、標高946mの山である。『宮指路(くしろ)』の名は,標高946mの「946」から取って名付けられたと言われている。山頂へのルートは
『カワラコバ谷ルート』と『ヤケギ谷ルート』2つあるが,どちらのルートも尾根と沢の繰り返しが多く,登り甲斐がある。『ヤケギ谷ルート』の山頂手前には
『東海展望』という名の岩があり,そこからは鈴鹿市街や伊勢湾を眺望できる見晴らしのいいスポットになっている。また,そこから『三体仏岩』の大岩も
よく見える。山頂付近では,滋賀県側に『馬乗り岩』と呼ばれる馬の背の格好をした岩壁を見ることができるほか,秋には一面色とりどりに染まる紅葉も
見ものである。時間と体力に余裕があれば,山頂から尾根伝いに北に進めば入道ヶ岳に,南に進めば仙ヶ岳を目指すこともできる。
 
小岐須登山口駐車場(9:15、9:25出発)−イワクラ尾根分岐−入道ヶ岳山頂(11:10〜11:20)-主稜線イワクラ尾根(分岐)12:22‐昼食に20分‐宮指路岳
(13:35〜13:45)-小社峠(14:23〜14:30)−小岐須登山口駐車場(15:35) 歩行時間:5時間28分

草津駅でKさんとYさんをピックアップし、新名神鈴鹿ICでおりる。大石橋近くの駐車エリアに車を止め、少し戻り池ヶ谷にある登山口から山に入る。
渓流沿いが続き、やがて斜面を登るようになる。足元の落葉が深く、靴が見えなくなるほどである。あまりわかりやすい道ではない。1時間30分ほど過ぎ、
視界が広がり、笹原の開放的なところに出る。やがて分岐が現れ、左手が岩倉尾根への道となる。ここは、右に進み、入道ヶ岳に向かう。頂上からは、
伊勢湾が望める。鳥居が印象的だ。北方向には、鎌ヶ岳と右奥に御在所岳が展望できる。少し戻り、草原が広がるところからは、仙ヶ岳とこれから行く
宮指路岳が望める。この辺りはアセビの大群落地である。イワクラ尾根は、痩せ尾根で、アップダウンが結構あり、距離の割に疲れる。1時間をかけ、
鈴鹿山系の主稜線縦走路に出る。右手が水晶岳の表示がある。左手に向かい、宮指路岳まではさらに1時間を要する。先の入道ヶ岳も見返すことが
できる。宮指路岳はなだらかな稜線上にあり、低い木で覆われ、あまり展望は良くない。40分ほどで着く小社峠からは仙ヶ岳への急な坂があり、
ひと登りの距離だが、疲れて寄り道をやめ、そのまま、小岐須の駐車場に戻った。途中、見られる紅葉は見事だった。

     
 池ヶ谷の滝  渓流はなくなってくる  笹原が続き、前方はアセビの群落
     
 山頂への道から左手の双児峰が仙ヶ岳、右宮指路岳  入道ヶ岳山頂  中央が鎌ヶ岳、右奥に御在所岳
     
 入道ヶ岳  見事な紅葉  

花と鳥

     
 ヒガラ  マユミ  

コース

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作成日:2013年12月31日