26)箕作山・太郎坊山 372m、355m :2008年12月21日 2008年山の記録に戻る
 
箕作山(みつくりやま)は東近江市と安土町にまたがる瓦屋寺山系の山である。国道8号線を隔て、北西に観音寺山がある。観音寺山に観音寺城跡、箕作山にはその支城である箕作城跡がある。六角・織田の戦乱の時代の注目すべき場所だった。箕作山の頂上は2カ所有り、北側のピークに箕作城址があり、北側のピークは清水山(324.7m)、あるいはまた千草獄とも呼ばれている。一般に地図では箕作山の表示は南側になっているが、この山域全体をさして箕作山と呼ばれている。南側には箕作山(372m)をはじめ太郎坊山(赤神山)355m、小脇山(373.4m)、岩戸山(325m)、太郎坊宮、瓦屋寺、十三仏、延命公園などがあり登山道も整っている。
太郎坊山(赤神山)の中腹には厄除けで有名な太郎坊宮がある。太郎坊というのは神社を守護している天狗の名前である。標高350mの太郎坊山(赤神山)の中腹にあり、”太郎坊さん”の名で親しまれている。約1400年前に創始されたと言い伝えられ、勝運・厄除・開運・商売繁盛に御利益があり、天照皇大神の第一皇子神、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)を祀っていると滋賀県観光情報に記載がある。太郎坊宮の本殿前下には夫婦岩といわれる大岩があり 左右にわかれたその両岩の狭い通路を通り、お詣りをする。
一応、低山ながらも、縦走コースのごとき様相である。途中の小脇山城址は、近江地方にある石垣を用いた城跡の一つで、この山城も高所にありながらも相当多くの石垣が使用されいる。地上に露出している部分はあまり多くはないが、山上郭群の随所に石垣跡や石列を見ること事が出来る。六角氏の家臣、三井氏の居城と伝わっているが詳細は不明である。
登山口にある、十三仏は、飛鳥時代、聖徳太子が金色の光を発する不思議な岩を見つけ、仏のお導きと思い仏像を彫ろうとしたが、道具を持っていなかったため、自分の爪で刻んだ、という言い伝えがある。現在、仏さまを刻んだ岩の前にはお堂が建ち、外から見ることはできない。毎年4月には千日会が盛大に行われる。

十三仏登山口(8:50、9:00出発)-岩戸山(10:00〜10:10)-小脇山(10:30)-箕作山(10:53〜11:00)-瓦屋寺分岐(11:07)‐瓦屋寺(11:17〜11:27)‐太郎坊山(赤神山)(12:15〜12:50、昼食)-太郎坊宮(13:20)-十三仏登山口駐車場
(14:00)

大阪からの2人を守山駅で乗せ、登山口に向かう。十三仏登山口には東屋が立っており、トイレもある。ここから登りが始まる。たくさんの石仏に見守られ、ながら岩戸山を目指す。新西国88か所との表示があり、岩戸山山頂まで行くと88か所めぐりが終了するといった具合だ。御利益のほどはどうだろう。石仏は見ごたえはある。岩戸山直下にお堂があり、ここからも琵琶湖が一望できる。ここからすぐに、岩屋山山頂である。山頂からは比良山、比叡山、琵琶湖方面が眺望できる。しばらく展望を楽しみ、小脇山に向かって明るい稜線を進む。葉が落ちて両側の展望が楽しめるなかなかのルートだ。小脇山を越え、箕作山に至る。ほかの登山客とすれ違う。稜線は明るく、気持ちよく歩ける。太郎坊山に向かうが、瓦屋寺分岐から瓦屋寺に向かう。禅寺で世俗から離れ、中に入ることはできない。11月下旬であれば、紅葉がなかなか良い。元に戻り、太郎坊山に到着する。太郎坊山は、八日市の町と鈴鹿(綿向山ほか)の好展望所で、見晴らしは最高だ。少し出っ張った絶壁の崖で昼食にする。後は、太郎坊宮に立ち寄った。紅葉はとっくに過ぎ去り、年初めの準備が忙しい。参拝の方も少しはいたが、正月には大変な人出になる。長い鳥居の中の石段を下り、集落の中を駐車地まで戻った。

     
 十三仏登山口には東屋 登山口は竹林  新西国88か所の石柱
     
弘法大師像   お地蔵さん 湖南の山々、遠くに比叡山 
     
鈴鹿山系、右が綿向山 (太郎坊山より)  鳥居の中の石段  太郎坊山と中腹の太郎坊宮
コース

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作成日:2013年12月31日