12)北海道T(アポイ岳811m、樽前山〜風不死岳)  :2007年6月15日〜6月17日 2007年山の記録に戻る
今年初めての北海道になる。あわよくばアポイのヒメチャマダラセセリ、3百名山の神威岳と計画した。結果は、神威岳は林道が施錠、解禁は7月から、
ヒメチャマダラセセリは遅すぎた。目的はいずれも達せられなかったが、アポイの花々は素晴らしく、十分に満足した。神威は急遽、途中で引き返し、樽前山〜風不死岳に切り替えた。結構歩き応えのある行程だった。

@アポイ岳 811m

 アポイ岳(アポイだけ)は、様似郡様似町かつ日高山脈支稜線西南端に位置し、一等三角点で標高810.5mである。山の名の由来はアイヌ語の「アペ・オ・イ」(火のあるところ)である。山が「幌満橄欖岩」と呼ばれているかんらん岩でできており、特殊な自然体系となっていることにから、1952年に高山植物帯が「アポイ岳高山植物群落」として国の特別天然記念物に指定された。1981年には日高山脈襟裳国定公園の特別保護区となった。、海岸からわずか4キロにそびえるアホイ岳は、海からの濃い霧がたち込め、気温を低下させ、2000メートル級の高山と同じ条件を作り出している 。周辺は「幌満カンラン岩体」と呼ばれ、マグネシウムや鉄を多量に含んだカン ラン岩で構成された特殊な地質である。これら濃霧と特殊地質の影響により、「蛇紋岩植物」が生育する高山植物の宝庫として有名で、80種以上が確認され、花の百名山となっている。世界中でここしか見ることのできない固有植 物も多数ある。(ウイキペディア他より)
登山口(8:34)−三合目(9:17)−五合目小屋(9:38〜58)−馬ノ背(10:30)−写真撮影−九合目(11:15)−アポイ山頂(11:30〜12:10、昼食)−幌満花畑(12:35〜12:45)−五合目小屋(13:45〜14:00)−三合目(14:15)−登山口(14:57)  歩行時間 5時間20分

 前日は、新冠にあるユースホテルに泊り、翌朝、7:20に出発、アポイ岳ジオパークビジターセンターの登山口を8:34にスタートする。このセンターは、その後、2013年4月リニューアルオープン
されたそうであるが、チョウの様子や、現在咲いている花が写真入りで紹介されており、事前確認をすると良い。歩き出すと早々にピンク色のエゾオオサクラソウや白のヒメイチゲが出迎えてくれる。新道は荒廃し、旧道が山道になっている。1時間ほどで、五合目小屋に着く。アポイアズマギクが現れ始める。お目当てのヒメチャマダラセセリは全く見えない。5月中が適期だ。馬の背で、10:30、ここからは花の楽園だ。
あちらこちらで見ることが出来る。サマニユキワリ、アポイタチツボスミレ、少ないがチングルマも見ることができた。馬の背辺りで十分に時間を取り、山頂には11:30に到着する。昼食をとり、眺望を楽しむ。下山は、幌満花畑のほうに回る。ここからさらに、ほぼ水平の登山道を、8合目に向かう。5合目の小屋で休憩をとり、カラフトタカネキマダラセセリやシロオビヒメヒカゲのの写真を撮り、1時間弱で登山口に着いた。この後、初めてになる襟裳岬にまわった。エゾカンゾウやその他の花は見えるが、歌のとおり風ばかり強い、何もない岬だった。宿泊は、様似の民宿であった。近くには、スーパー、コンビニ等があり、食料品には事欠かない。

     
 稜線途中から様似の海岸と漁港  馬ノ背より山頂への登山道 山頂から見た吉田岳〜ピンネシリへの稜線
     
 襟裳岬  観音山展望台からの夕焼け  観音山展望台からアポイ岳

アポイ岳で見たチョウ

     
 シロオビヒメヒカゲ  カラフトタカネキマダラセセリ  コチャバネセセリ
     
 ヒメウラナミジャノメ  クロヒカゲ  エゾゼミ

アポイ岳の固有種
     
 アポイアズマギク  アポイカラマツ  アポイクワガタ
     
 アポイゼキショウ アポイタチツボスミレ  
         
    ミヤマハンショウズル チシマフウロ  ヨツバシオガマ  ギンリョウソウ
         
 チングルマ  同種子  ツマトリソウ  ハナニガナ  エゾシャクナゲ
         
 エゾコウゾリナ アポイヤマブキショウマ   ヒロハヘビノボラズ  キンロバイ  ミヤマオダマキ
         
 ヒメオウギアヤメ  チシマキンレイカ    ウツボグサ  
         
 ホソバノアマナ エゾオオサクラソウ   同左花拡大  ゴゼンタチバナ エゾイソツツジ 
         
 ヤマツツジ ハクサンチドリ       サマニユキワリ
         
 サマニユキワリ        

A樽前山1022m〜風不死岳1103m : 2007年6月17日

樽前山(たるまえさん)は、支笏湖の南側、苫小牧市と千歳市にまたがる活火山である。標高は最高点の樽前ドームで1,041m、一等三角点の東山で1,022m、三等三角点の西山で994m。支笏洞爺国立公園に属する。風不死岳、恵庭岳とともに支笏三山の一つに数えられる。山名は、アイヌ語で「タオロマイ taor-oma-i」(川岸の高いところ)に由来する。頂上部には北海道の天然記念物に指定されている溶岩円頂丘(ドーム)があり、世界的にも珍しい三重式活火山として知られている。7合目登山口の駐車場から登るルートが一般的で、東山まではすぐである(ウイキペディアより)。

樽前山7合目駐車場登山口10:00−分岐10:50−風不死岳分岐11:00−風不死岳登山口11:15−風不死岳山頂(12:00〜12:30、昼食)−風不死岳登山口13:11−分岐(中段の道)13:23−西山・東山分岐13:46−西山(13:55〜14:02)−分岐14:29−樽前山東山(14:35〜14:40)−下山口14:49−7合目駐車場15:15  歩行時間4時間33分

早朝に、様似の民宿を出発、日高から神威岳を目指すが、細い林道を進んだところで、引き返してきた車に会い、林道が施錠され、7月までは閉鎖との話を聞く。周辺で、チョウの写真を撮り、引き返す時に牧場で競走馬の写真を撮った後、樽前山に向かう。7合目の駐車場に着き、出発は10:00になってしまった。樽前と風不死を登る人と同じく、まず、風不死岳に向かう。足元には、白い   の可憐な花が咲いている。風不死岳は、緑に覆われた山で、樽前山とは好対照だ。最後は、3回ほどの急なアップダウンがあり、結構きつい。それでも、山頂からの眺めは素晴らしく、支笏湖の対岸に、恵庭岳が特徴的な山容を見せる。西に目を向ければ、白い残雪の秀麗な羊蹄山が見える。昼食をとり、もと来た道を戻る。大概の登山角は、樽前には左手の東山の道をとるが、今回は火口を周遊するため、右手の西山に向かう。火口から突き出た、噴煙を上げる中央の山を左手に進む。火口へは勿論進入禁止の措置が取られている。分岐からすぐに西山に着く。周回コースは勿論、岩だらけの道で、眺望は良いがなんとなく味気ない。西山から30分ほどで、山頂表示がある東山に着く。もちろん眺めは抜群で、風不死岳を見返すことになる。駐車場には、5時間15分後に着いた。歩行時間4時間30分ほど、快晴に恵まれた登山だった。、

日高周辺、神威岳への林道風景
     
 林道のエゾシカ  日高の優駿?  海岸のウミネコ

登山道
     
 恵庭岳(風不死岳山頂から)  羊蹄山(風不死岳山頂から)  風不死岳山頂
     
 風不死岳(右)の奥に恵庭岳、最左手が羊蹄山 西山山頂   噴火口
     
 東山山頂  風不死岳  

チョウ
     
 コツバメ  ミヤマカラスアゲハ  
 他には、クロヒカゲ、サトキマダラヒカゲなどである。

     
 イワブクロ(タルマイソウ)  イワヒゲ  ウコンウツギ
     
 イソツツジ    ミヤマハンショウズル
     
 エンレイソウ?  ハクサンチドリ  マイズルソウ

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作成日: 2014年3月20日