13)幌尻岳 2,052m 百名山: 2005年9月17日〜9月19日、 日本三百名山に戻る
幌尻岳は、日高山脈の主峰で2,052mの山である。ポロシリはアイヌ語で「大きな山」の意で、日高山脈襟裳国定公園内にある二等三角点の山である。山体上部には第四紀の氷期に形成されたカールが認められ、2007年、日本の地質百選に選定された(「幌尻岳の七つ沼カール」)。前日に雨が降るとカールで集められた水が川に集中し、下山時の渡渉に支障が出る。登山口まで、10数回の渡渉が必要となる。ナキウサギ、クマゲラ等が生息している。夏季(7月-9月)には、平取町側のルートに存在する山小屋が開業する。小屋は木造2階建てであるが、宿泊のみ可能で、完全予約制となっている。(ウイキペディアより)
 百名山もこれで98山目となる。カウントダウンが始まってやっとここまで来た。最後に槍ヶ岳を残しており、無事に登りたいとの気持ちだ。当日は、山頂に達するころにはガスがかかり、眺望がきかなかったことが残念だった。又、この日の夕立で登山後の渡渉ができなくなり、ホロシリ山荘でもう1泊を余儀なくされた。前日と同じ顔触れが揃い、それはそれで楽しいひと時であった。食料の持ち合わせが少なく、皆から夕食を恵んでもらった。帰りには、新品のガスを残してきた。

9月17日 
苫小牧プリンスホテル(7:40) − 振内 (9:20)−林道ゲート (10:25、10:30出発−取水ダム(12:05〜12:15、昼)−幌尻山荘(13:56)
9月18日
幌尻山荘(7:40)−命の泉(8:43)−幌尻岳(9:58〜10:08)−命の水(11:14)−幌尻山荘(11:56) 山荘泊  歩行時間4時間5分
8月19日
幌尻山荘(6:10)−取水ダム(7:38〜7:48)−林道ゲート(9:06)  歩行時間:2時間46分  水嵩高

前日、新千歳に到着、ホテルへ向かった。翌日、タップリと朝食を取り、振内を経由、林道ゲートに着く(2014年から自家用車では入れなくなっています)。早々に食事を済ませ、取水ダムまで林道を歩く。1時間余り、長く感じる。途中、すれたオオミドリミドリシジミに出会う。何枚か写真を撮るが、コンパクトデジカメで焦点がうまく定まらなかった。ダムから幌尻山荘まで、時には急な崖を登り、10数回の渡渉を繰り返す。登山靴は、別途背負い、帰りに廃棄する靴に履き替えての渡渉だ。ひざ上まであったが、早めに小屋をと思い、結構早い山荘到着になった。地元の方は、渡渉靴で準備万端だ。私は、帰りに履くため、小屋の隅っこに置いておく。小屋周辺はキツリフネが咲いていたが、季節ガラ花は期待できない。小屋は、布団はあって、食事を準備してくれさえすればよい。帰ってきた人、明日登る人が入り混じっている。
 翌朝、食事を終え、出発する。やや小雨だったが、登って行くうちに曇り空になった。展望は期待できそうにない。花もなし、もちろんチョウもなしで、前を行く人を追い越し、急坂を登りきった。そこが命の水だ。又、急坂になる。森林限界隣、ハイマツ帯を抜けると、北カールの端にあたる。北カールを左回りにゆっくりと登って行くと、足元にはチングルマの紅葉が一面だ。夏の季節にはお花畑で覆われているだろう。稜線の快適なといいたいところだが、ガスがかかり、足元の濡れた紅葉だけが慰めだった。山頂には石積の表示と、楕円の看板があって、幌尻岳と表示がある。後は、元来た道を取って返し、4時間ほど、昼に山荘についた。山荘前の額平川は怒涛の流れで轟々としている。とても渡れたものではない。小屋の管理人に聞くが、この様子では今日の下山はあきらめるしかない。思わぬ状況に、持参した食料が心もとない。夜には、皆さんのおすそ分けをいただき、干し鹿肉をふるまってもらい事なきをえた。
翌朝は6時10分に出発する。川はまだまだ深く、流されそうになりながら、渡渉を繰り返した。林道ゲートまで戻って、スパッツを脱ぐや、ヒルが数匹出てきた。幸運なことに、血は吸われていなかった。帰りの林道では、来る時に目をつけていたところでチョウの撮影ができた。ムモンアカシジミの写真が撮れたことは幸運だった。鮮やかな赤い花で吸蜜するクジャクチョウも綺麗だった。
     
 取水ダム  急な崖  渡渉を繰り返す
     
 幌尻山荘  山頂  カールの上の紅葉(ウラシマツツジ)
     
 トリカブト  イワギキョウ  キツリフネ
チョウ類
登山口の   まで長い林道を走るが、所々で緑地があり、花に誘われて車を止め、入り込むと、結構な数のチョウに出会える。
下の、ムモンアカシジミ、オオモンシロチョウ、クジャクチョウ、ウラギンヒョウモン以外に、ヒメアカタテハ、エゾスジグロシロチョウ、ミドリヒョウモン、ギンボシヒョウモンなど数も結構なものだった。
     
 ムモンアカシジミ   ムモンアカシジミ  オオモンシロチョウ
     
 オオミドリシジミ  クジャクチョウ  ウラギンヒョウモン
     
 オオミドリシジミ オオミドリシジミ
今回の北海道は、幌尻岳だけの登山となった。
コースマップ
国土地理院の地図より
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作成日: 2015年4月15日