293)市房山 1721m: 2006年12月2日   日本三百名山に戻る
 市房山(いちふさやま)は、九州山地の南部にある日本の山。標高は1,720.8m。熊本県水上村・宮崎県椎葉村・西米良村にまたがる。「米良三山」のひとつであり、球磨・米良地方における信仰の山である。水上村湯山の市房神社では旧暦3月15日に「お岳参り」が催される。地形・地質北部は花崗岩の貫入岩帯を、南部は四万十層群を基盤としており、山頂付近は花崗岩が露出している。花崗岩は約1400万年前(新生代中新世)にマグマが四万十層群に貫入して冷え固まったものであり、約75平方キロメートルの広さに及び、黒雲母を含んでいる。東側は一ツ瀬川がV字谷を刻んでおり、壮年期地形の山容をみせる。自然環境は、椎葉村矢立北側を中心に荒廃している年降水量は約3,200mm、豪雨地帯である。植生宮崎県側を中心に開発が進められており、原生林は山頂付近に残されているのみである。かつては山麓から順にシイ・カシ(山麓)、モミ・ツガ(山腹)、ブナ林(山頂付近)がみられたが、現在ではスギ・ヒノキ・アカマツ・カラマツの植林が中心である。市房山全体には8,000種類以上の植物が生息している。固有種としてはツクシイワシャジン(筑紫岩沙参)やイチブサヒメシャラなどがあり、市房山を南限とする種も30種以上いる。4月下旬から5月上旬にかけてアケボノツツジが、10月中旬に紅葉が見頃となる。登山年中登山は可能であるが、積雪のある12月から2月、夏の7・8月を除いた期間がシーズンとなる。日帰りで登山できる。 登山道は3〜7合目が木の根、岩等が多く険しい。7〜8合目はなだらかである。8〜山頂は坂が急ではあるが、木の根、岩等が無く比較的に楽に登れる。登山道は、水上村の市房神社(12km)、西米良村槙ノ口(8km)、西米良村吐合の竹之元川(17km)からの3ルートがある。水上村側からは市房山キャンプ場、市房神社(4合目)を経由するルートが一般的で、登頂までに4時間近く要する。西米良村側からは槙ノ口からのルートが一般的で、上りが4時間20分・下りが3時間10分ほどで合計7時間30分かかる。椎葉村側からは登山できない。2011年10月現在、心見橋方面の登山道が崩壊しており立ち入り禁止となっている。(ウイキペディアより)

 宿(7:30)− 上の市房神社付近の駐車場(7:54、7:58出発)−登山道八丁坂出合(8:02)−市房神社4合目(8:11〜8:15)−馬ノ背6合目(8:44〜8:50)−市房山(9:54)〜鋸尾根〜必見の橋(10:02)−市房山(10:10〜10:05)−8合目(10:30)−馬ノ背6合目(10:47)−市房神社4合目(11:26)−駐車場所(11:35)               歩行時間:3時間29分 (休憩含まず)

 前日、鹿児島空港から高速道を利用、人吉ICでおり、フルーティーロード(広域農道)を通って湯山温泉の宿、山水に入った。この宿、温泉も良いが料理はシカづくしで、大満足であった。ハチの子の揚げ物も出ておいしかった。同宿のドンコ栽培に来ていた方の取れたてのキノコ(そのまま焼き上げ)をご馳走になった。話も弾んだ。チョウの写真撮影を始めたばかりで、予備知識がなく、それとなく聞くと、ゴイシツバメシジミであった。当時、それほど貴重なチョウであるとの認識はなく、聞き流したが、関係する本を見ることができた。ちなみにこのゴイシツバメシジミの撮影に訪れたのは2014年のことだった。
 翌日、7:30に宿を出て市房神社に向かう。林道の上、市房神社に近い駐車場に到着する。四合目に建つこの市房神社は藩主、相良家の祈願所として、また近郷の縁結びの神様として「お岳さん」と愛称されてきた。宮崎県側は深い谷、熊本県側は急峻な地形が特徴で、豊かな生物圏を持つ。車の途中の、市房山キャンプ場を過ぎ、祓川橋の先に市房神社の島居がある。参道には目然石の階段で、両側に樹齢1000年とも言われる杉やアスナロの巨木が並んでいる。車では先の神社に近い林道終点まで行くことができる。駐車場から、少し下り、森の中に入って行く。すぐに参道に合流する。10分ほどで市房神社に着く。4合目であるが、神社は避難小屋にもなっていて、宿泊も可能のようだ。神社の裏手に登山道が続いている。急登で、木の根やあたりのでっぱりを手がかりにジグザグに登って行く。うっそうとした木々の中である。5合目の仏岩を過ぎ、テーブルがある広場に出て、すぐに6合目の馬ノ背に到着する。一呼吸する。付近はツガ林で、木の間から山頂が望める。急登もここまでで、この先、ミツバツツジやアケボノツツジがあるブナの林が続く広葉樹林帯になる。8合目からはスズタケが目に入り、草の道になる。低木が目立ちだし、6合目から1時間ほどで市房山山頂に到着する。山頂は東西に長い広場で、展望もあるのだが、今日は遠くは見えない。12月ということもあって、結構な寒さである。とりあえず、西側の露岩の横から北に向かう。心見ノ橋と呼ばれるチョックストーンの見物である。渡れるとあるが、少々勇気がいる。写真の通り、岩と岩の間にもう一つの岩が挟まり、橋のようになっている。今日の行程はここまで、山頂に引き返す。湿気と寒さで、あたりは一気に霧氷ができてくる。これほど早い成長とは驚きである。山頂で少し休憩、写真を撮り、元来た道を引き返す。帰りには、神社で再度写真を撮り、鳥居のところに立ち寄った。
この後は、尾鈴山に向かった。


市房神社鳥居
樹齢1000年の大杉 必見の橋

市房山 あっという間に霧氷が  

行程MAP(国土地理院の地図を引用) 


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作成日: 2016年2月28日